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九段下パルチザン / ビブリオテーク・ド・キノコ・マガジン

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2019年9月の記事一覧

施し、のぞみ、自問する労働者(ワークフォース)。

今週は、うでパスタが書く。
このBibliothèque de KINOKO Weekly Magazineはいよいよ「法外に安い」という評判がたちはじめてしまった。
渋谷・クロスタワーあたりに入っている情報商材の元締めみたいな会社からタレ込まれたりはしないかと、最近は震えながら公取委の電話を待つ日々だ。
渋谷・クロスタワーというのは架空の建物です。

知識は、知性は分け与えても減るものではない。

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それ残すなら食べるよ?

それ残すなら食べるよ?

「秋の味覚といえば、やはり山の恵をたらふく食べたジビエである。丸々と肥え太ったイノシシやクマ、シカやアナグマといった四足もよいし、キジやハト、カモといった鳥類も捨てがたい。ハンティングの楽しみは、動物たちとの緊張感のある駆け引きももちろんだが、自ら狩り仕留めた獲物を食する時の充実感には得も言われぬ物がある。古来より人類は狩猟採集を行い生きる糧を得てきたわけで、その本能の赴くままに野山を駆け回り狩猟

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絶望を焚き、ドライブする昼と夜。

絶望を焚き、ドライブする昼と夜。

今週は、うでパスタが書く。

忙しくなってきた。
五億人を数える読者の多くがサラリーマン(つまり給与所得者)と想定されるBibliothèque de KINOKO Weekly Magazineなので説明しておくと、自営業者や経営者の「貧乏暇なし」というのは本当だ。

二十代はじめから数えてもっとも長くつかえた社長にはいろんなことを教わった。たいしたコンペティターもいない田舎でのほほんと育ってや

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雨乞い

雨乞い

「1354日目の嵐の日。
人類が地下で生活をするようになってから14478日が経過した。
湾岸のタワーマンション群は廃墟となって崩れ去り、いまは防波堤の役割を果たしているらしい。らしい、と伝聞調なのは現場を見に行った者が殆どおらず、見た者も嵐の中の視界の悪い中でかろうじて遠巻きに見た、という程度なので正確なところは分からないというのがその理由だ。気候変動のリスクについて研究者は、地球規模で考えれば

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