子どもに生活の役割を与えたらうまくいきすぎた(育児日記)
成田奈緒子『「発達障害」と間違われる子どもたち』に、
子どもの自己コントロール力と自己肯定感を育てるために、子どもに生活の役割を与えることが大事だと書かれていました。
(著書の本論ではありません)
確かに、私は子どもの頃にたくさん役割を与えられ、それが自信につながっているなと感じます。
役割を与える最初の話し合いが大事だと思いますが、アドリブでやったら、できすぎなくらいうまくいったのでポイントを記録しておきます。
長男:小2、長女:6才(年長)です。
次女:4才(年少)にはまだ責任ある仕事は難しかったので、来年再挑戦します。
1.あらかじめ役割を考えておく
今の生活の中で、子どもに任せられることを考えておきます。
年齢に合わせて、「やってくれると助かる」ではなく、
「毎日しないと生活がまわらない」責任重大な任務がいいと思います。
例)
洗濯、洗濯物干し、洗濯物畳み、食事作り、配膳、皿洗い、風呂掃除、布団敷き、布団畳み、掃除機
(お片付けなど、しなくても生活できるもの、みんなでやるべきものは微妙)
ちなみに今回は「2025年は何に頑張る?」という話題の後に話しました。
『パパとママからお願いがあります!
パパとママだけだと毎日大変なので、
2025年からは子どもたちみんなにも、
おうちのお仕事をしてもらいたいと思いまーす!』
長女「おーそれそれー!そういうのしたいのよー!」
(お小遣いがもらえるお手伝いだと思ってる)
2.子どもの頃の役割を振り返る
『実はね、パパとママも子どものときにおうちのお仕事してたんだよ。
ママは何してた?』
「お風呂掃除してたよ」
『パパはねー、お風呂掃除だけじゃなくて、たくさんお仕事してたよ。
農家だったから畑仕事したり、大根洗いしたり、薪割りしたり、薪を燃やして風呂を沸かしたり…
でも、ここではできないから、この家でできることやろう』
3.役割を出し合う
役割は親が勝手に押し付けないことが大事かなと思います。
困っていることを伝え、「助けてあげたい!」を促します。
『何があるかな?ママは何して欲しい?』
「お風呂掃除かなぁ」
(紙に書く)
『パパはねぇ、配膳をしてほしいな。
パパとママがご飯の準備してても、先に椅子に座って
「ご飯まだー?早くしてー」って言うだけだよね。笑
箸や食器を並べてくれるとすごく助かるよ』
長女「食べた後も食器を下げないとね!」
『食べた後の片付けは、これまで通り自分でするんだよ。
この大事なお仕事は、みんなのためにするんだよ』
『あと、洗濯物を畳んで欲しいな。
簡単だけど、意外と時間かかるんだよね』
4.役割の意義を伝える
長男「じゃあ僕はサボり担当ね~」
『それはダメだよ。これは、
やらなくてもいいけど、やったらご褒美をもらえるお手伝いじゃないの。
みんなで一緒に生活するために、果たさないといけない役割なの。
与えられた仕事をするから、この家でご飯を食べたり、
寝たりすることが許される、ということだよ』
長女「(いとこ)ちゃん家みたいに、お手伝いしたらお小遣いほしい」
『これはお手伝いじゃなくて、大事なお仕事だからご褒美はないよ。
パパとママも、おうちの大事なお仕事をしてお金はもらえないよ。
大事なお仕事をしないと、みんなが困るんだよ。
例えば、担当がお風呂を洗わなかったら、
みんなお風呂に入れないということだからね』
5.担当を立候補させる
『じゃあこの3つが出揃ったね。どれがいい?』
結果は、1.で事前に考えていた思惑通りになりました。
おふろそうじ→長男
はいぜん→長女
せんたくものたたみ→次女
(まだ難しかったので後日削除)
6.補足
長女「もっとしたい!お布団も敷く!」
『うん、でも最初は1つからね。
1つずつやって、習慣になったら足していこう。
歯磨きと一緒で、習慣になったら大変じゃなくなるから』
長女「いやだ!したい!」
『わかった。じゃあ1週間続いたら特別にもう1つ追加ね。』
長女「わかった!」
(案の定、1日しか続かなかったのでボツ)
4才次女には、日頃から簡単なお手伝いを促し、毎日継続できそうなお仕事を探しています。
7.タイミングを決める
担当を決めて満足してはいけません。
どういう状況のときにやるかまで決めます。
『じゃあ、いつやろうか?』
8.掲示と声かけ
最終的に決まったのはこの2つ。
おふろそうじ→長男(夕食後)
はいぜん→長女(夕食前、休日は昼食前も)
冷蔵庫に貼っていると、長女は何度も見に来て言われなくてもやります。
長男はすぐ忘れるし見に来ないので、タイミングが来たら声かけします。
『お風呂掃除、最初だから一緒にやろうか』
『今日もお風呂掃除、お願いします!』
9.継続するポイント
とにかく、親が代わりにやらないことです。
そして、必ず「ありがとう」を言う。
今のところ、忘れていても声をかければ率先してやってくれます。
子どもも家族に貢献したかったのかもしれない
1~2年前にポイント制のお手伝いをさせていました。
やってほしいお手伝いを20くらいリストアップしてそれぞれにポイントを設定し、貯まったポイントに応じてご褒美やお金がもらえる制度です。
しかし、長続きはしませんでした。
たぶん最大の原因は、親がめんどくさがり屋だからです。笑
子どもが小さいとあれこれ指示したり、ポイントを集計する手間が発生しますね。
子どももまだそんなにお金が欲しい時期ではないし、なにより、やらなくても本人が困らないことも続かない要因として大きいのではないかなと思います。
それに比べて、今回のやり方は画期的だと思います。
ご褒美も、親の管理も要らない。
長男はこういうお手伝いはしたがらないのに、仕事としてやらないといけないと納得すると、きちんと責任を果たしてくれることに驚きます。
おそらく、子どもたちも頼られて嬉しいんだと思います。
家族を助けているという実感が湧くんだと思います。
「お世話される存在」から脱却し「生活を支え合う家族の一員」になるということですね。
本来、対価を払わなくても助け合うという姿勢は、生活を共にする家族として当然なのかもしれませんね。
まだ始めてから日が浅いですが、これは継続できると確信できます。
それは、生活の一部になっているからです。
あまり多くを求めず、これからも1年に1つずつ増やせば、親はどんどん楽になっていきます。
それに伴い、子どもの自己コントロール力と自己肯定感が育つなんて、なんて素晴らしいのでしょう。
これからもお互い助け合える家族を目指していきます。
<今回のポイント>
子どもに役割を与えると、自己コントロール力と自己肯定感が育つ
まずは1つ、責任重大な役割を与える
誰がいつやるかを書いて掲示する
親が代わりにやらない
「ありがとう」を伝える
今回の記事で、子育てと気楽に向き合えるパパママが増えてくれると嬉しいです。
またねー。
ベテランパパ