見出し画像

【創作ノート/秋ピリカ応募作品】(道は違う。だけども空は同じだね。)玉手箱(空の中道)


■ヘッダー写真

Ken Tanahashiさん撮影

■オープニング曲

■秋ピリカグランプリ2024応募作品

秋ピリカグランプリ応募作品
https://note.com/whitecuctus/m/ma50d8cbb19e6

【募集要項】秋ピリカグランプリ2024
https://note.com/saori0717/n/n245c710ad903

【秋ピリカ応募作品】玉手箱(空の中道)
https://note.com/bax36410/n/nb206b50c3f5b

タイトル:玉手箱(から中道ちゅうどう

【三幕構成の見取り図(【本棚のある生活+α】2024年9月に読んで面白かった本内【特に面白かった本】を参照)】

第1幕(発端:25%)

“解析中・・”


[活きたがるかたちがあるので生きている。
長雨が明けて叭々鳥ははちょうが、その命を余さず秋空を高く飛び行き交っている。
ただそれだけのなんとこの素敵な日和に、不幸せと背中合わせの瑞風みずかぜも辺りを行き交っていたからか。
待つことを忘れたい立秋の午後だというのに、何を思ったのか、ふと指を合わせて角型窓まよいのまどを作っていた。

その小窓の間隙かんげきを覗き見ると、よぎ旻天びんてんに泳ぐ白長須鯨シロナガスクジラが一頭。
それを、しれっと狙う窓辺の子猫が一匹。
子猫のために開けた小窓から、一緒に色無き風そふうも入ってきた。

屋内は現在いまへ。
屋外は未来いまのいまへ。
その小窓は過去じぶんしへと繋がり。
世界の黄昏れみつけられないものに思いをせつつ。
照らすせきしんの淵にランプを置いてみた。
緩やかに彩り変わるはずだった心相こころそう

挿入歌①



状況設定:PP(プロットポイント)①=物語の転換点

第2幕(中盤:50%)

いつの間にか、その遠近の小窓から放たれたあかい風船が、あま御空みそらと溶け合い。
庭先の木陰と彼の影とが小窓を通じて混じり合うと。
色紙が夕陽に照らされた広き部屋しんしょうふうけいを、一筆書きの緘黙かんもく轍跡てっせきが貫いた。

そこに、活きるために不可欠な形なやんでまよってえらんだみちすじが、おもかげとして残されていたからか。
ふいに思い出したかの様に、愛想笑いがにんげんってひとつふしぎですね

その部屋で哄笑こうしょうと共に、内に飼い慣らす鵺鳥ぬえどりなだめている。
いつもき出しの心を、その眉と背中を濡らしているてんからのてがみで
もう二度と行くこと叶わぬ時うしろすがたりょうてに抱えて眠ってしまわぬうちに。
一枚のかがやく風船が、閃電せんでんの如くうつけの言葉を放ちぜひにおよばず
直下じきげに彼のこころを打つ筈だった。

挿入歌②


デジタルな世界かぞえられたせかいアナログな大自然の姿かぞえられないせかいへと到達した近未来デジタル・ジャングル
川の記憶きれいなみずが運んだ豊沃ほうよく土の記憶せいめいがきざんだせいから。
木の記憶きせつというじかんかんかくへと枝分かれしこうぞがみとなり。
折り込まれるデータいっさいゆいしんぞうしたためた杜の記憶いまもむかしもかわらないことばおりほんを成す事で。
公・私・個わたし自己組織いきていくぎじゅつ化された重層的世界あらたなかみがうまれつづけるふうけい

その世界コップがない?で彼は・
崩れゆく形かちはんだん?!みな灰白くわいはくとなり。
諦めゆく型じじつはんだん?!みな焦がし影を伴い黙る≠騙す
面白かったちゅうとはんぱな地図を汚していくむちゅう?
堪らず彼の名ただしさを叫ぶとき、喉はもう燃えていた◎△$♪×¥●&%#?!


葛藤・対立:MP(ミッドポイント)=第二幕の真ん中にある前半と後半をつなぐ重要な事件

よく笑い泣くことのない日々でさえ。
時は仰ぎ見る蒼天そうてんの数量をがし続け。
風に溶け込ませる現実世界あらゆるかのうせかいのなかでさいぜんのせかいの夢の分量を増やしていく。
あの世界からっぽのコップ?で、ぽつんと置き去りにされた記憶達たまてばこは、まるで乱れる飛行機雲の様に風によって清められ。
どちらか選べなかった記憶バベルのとしょかんだけ生かし、継承されぬ愛しき短編ひみつにしてよういにはひとにみせないたいせつなものを終わらせていく。

もうこの世界みずがはいったコップ?で彼は、薄れゆき透明とおいおぼろげなきおくになるまで紙一重ゼロ≈「空」?
だが赫々かっかくたるバロン!?掴めみつけだせば、一枚ひとりにんげんとして元に戻れる。]

挿入歌③



裏をかきに・



いけない・



かざれば わがかたちえ やぶくろ きえんくう円空こわ せしろこくう虚空

システム参照データ「書かざればわが歌きえむ六月のうつつに薄きながれ螢や」(雨宮雅子『齋藤史論』より)

人の特権は「決める」こと AIと探る短歌の奥深さ

https://bizgate.nikkei.com/article/DGXZQOKC215GZ021082024000000

「AIは短歌をどう詠むか」(講談社現代新書)浦川通(著)

「90秒の別世界 短歌のとなりの物語」千葉聡(著)



解決:PP(プロットポイント)②=物語の転換点

第3幕(結末:25%)

“予測確信度59%しかるに書我憶消紙破黒円空壊白虚空白(黒)紙=文字の無有=空性⇔色=スペース

「思い出を書き留める、思い出を書き留める、思い出を書き留める、思い出を書き留める、思い出を書き留める。」(Deepl翻訳ツールの翻訳結果)

色即是空、空即是色というのは どういう意味?

折形おりがた了知りょうち症検査用言詞げんし理解試験/適否結果/不可”

“紙から顔上げる/こころ心・情・意向く確率/有意差/是認ぜにんゆえに精確分析移行要求”


ソンザイスル折紙付;手書しゅしょ文字非常に小さい匿名文字が溢れる時代ゆえに信受しんじゅ?)

(紙ならば書く⊃消すなやみをすいこうニアリーイコール心と頭を整える〉時間精密把握比例する朧気おぼろげ✖)



「それじゃ楮山かじやまさん討究とうきゅう任せていい」



こぞりて

来る


挿入歌④:


ff 怒りの日、まさにあの日に

文字ff 解き砕くだろう、この世を灰に

ff ダビデとシビラが証したように

かれ



わか分別

瞬間ff どれほど震えがあるだろう



空覚ff そのとき裁き手が来るだろう

ほう

となり



機能くんりん

する

憂懼ゆうく



「あ、はい。レベff すべてを厳しく打ち砕くだろう!、いえCTXシミュpp 与えてください彼に改良pp 安息を進めます」

楮山の心緒「告げざりし心愛(お)しめば一枚の画布(トワール)白きままにて残す」(安永蕗子『魚愁』より)

<1,200 文字>

■エンディング曲

■タイトル&物語作成秘話

①タイトルの読み方

<表>
『からのちゅうどう』(ジャンル:サスペンス・スリラー)

<裏>
『そらのなかみち』(ジャンル:推理)
『くうのなかみち』(ジャンル:ファンタジー)
『うろのなかみち』(ジャンル:ホラー)
『からのなかみち』(ジャンル:SF)
『そらのちゅうどう』
『くうのちゅうどう』
『うろのちゅうどう』

②オッカムの剃刀とは

【改訂版(創作秘話追記)】【ライラック杯:川柳部門】「みんはいとうけつせん」😁第十三世界からリーパー参戦(参加)します!
https://note.com/bax36410/n/nedfd8ae364e4

【改訂版:「オッカムの剃刀」タイム(俳句・短歌)のススメ】【ライラック杯:短歌部門】「みんはいとうけつせん」🤣第一世界からナイト参戦(参加)します!
https://note.com/bax36410/n/n65e8fef60c09

③創作手順

ステップ1:
とある思想を短歌形式(31文字)に翻訳する。

ステップ2:
その短歌に応じた掌編小説を作成する。(前述の「②オッカムの剃刀とは」を参照)

ステップ3:
まずは、その掌編小説を、生成AIになったつもりで、
①難読漢字のルビ付け
②整然と要約する箇所
③包括的な知識により指摘した箇所
をルビに表現してみる。

ステップ4:
次に、その信憑性(様々な人が書いた評価を違う言葉で書き換えているだけのように感じられない表現)と短歌の意図との差異を「了知」の差として、以下の視点で、ルビ付けし直してみる。
①読むのが難しいなら理解しづらかったと説明する(例:文末に「!?」「?!」を付加)
②特定の文章を挙げて疑問点を説明する(例:文末に「?」を付加)
③書き方がよくない理由を示すために文章を引用する(これは難易度が高いので今回はパス)

ステップ5:
最後に、未来のAIが、優れた批評がどんなものであるかに関して、これまでに書かれた全ての一次~三次資料の包括的な知識をもっているとしたら、人が生み出せる洞察力を超えた視点で厳しい批評を生成するかもしれない。
その時、書かれなかったことまで指摘または要約されることで、眠っていた記憶が全て呼び覚まされたら、人類は、いったいどうなるのだろうか?

■テーマ

①紙とは(主題)

紙には全て名前があるって知ってました?

https://furukawa21.jp/talk/紙の名前

②書くとは(副題)

・書かざれば無きに等しく

・「書く」って、なんだろう?

・言葉が紙に書かれていること

■設定

①概要

整数でできたデジタルな世界のデータ量が途方もなく拡張され、もはや数え切れない境界を越えてしまった。
その結果、テクノロジーの世界が、数えられない無限の世界である自然界(自然の性質)に近くなっていく近未来。
その急速な変化の過程で、「独自の経験」の価値が極端に低下した現在、脳内の言語処理能力から洞察力を低下させ、豊かな表現力が奪われ、表層化(個々の経験や感性は、個人特有の要素であり、他人と自分とを区別する重要な要素となる)することで、認知症の発症率が大幅に増加、更に、脳内の言語処理機能が表層しかなぞることしかできない特異な症状(了知症)が発現。
その症状が発症してしまうと、ほぼ100%大脳の左半球(左脳)にある言語中枢に損傷を与えるとの臨床結果が報告されたことにより・・・
同症状を初期段階で発見可能な検査方法の開発が急務となり、折形を取り入れた特殊な了知を判断するための「曖昧さと抽象性の理解」強化型LLM(大規模言語モデル)に、「手書きと文字形状の違い」による記憶効果をベースにした最先端のスクリーニング検査システムを開発したX社。
同システムの試行中、ある治験者の作成した文章をシミュレーションした結果・・・
手書で書かれた紙の下から・・・
書かれず・・・
忘れ去られ・・・
封じ込まれた記憶達が・・・
砂丘に引かれる線(点の連なり)となり・・・
仄暗い脳の底から、記憶が止め処も無く、今、溢れ出す!

<参考図書>
「思い出せない脳」(講談社現代新書)澤田誠(著)

記憶とは、未来を決める「人格」であるーー

<参考記事>

AI時代に人間には、次のアプローチが求められる。
■鋭い問いや仮説の立案
■言葉の表現力の向上
■自分だけの経験の重要性
■発想と創造の重要性
■言語化しにくいことへ目を向ける

②曖昧な脳の認識

了知(デジタル)⇒脳の機能
認知(アナログ)⇒紙の機能

③テクスト学と認知心理学:書くことの機能

④J.L.ボルヘス「バベルの図書館」

「あなたはわたしを読んでいるが、果たして、わたしの言語を理解しているという確信があるだろうか?」(J.L.ボルヘス『バベルの図書館』より)

⑤冲方丁『スプライト・シュピーゲル』

「彼らは今よりずっと便利で速くて複雑でまぜこぜでごっちゃで壊れてて歪んだ世界と戦わねばならない。

そのためには便利で速くてまぜこぜでごっちゃで、けれども何とかぎりぎり壊れず、歪まずにいられる視点を持つしかない」(『スプライト・シュピーゲル』あとがき p.351)

⑥佐藤亜紀「小説のストラテジー」

「あらゆる表現は鑑賞者に対する挑戦です。

鑑賞者はその挑戦に応えなければならない」

■世界の成り立ちをどうとらえるのか?

<参考資料>

<参照図書>

「形・モデル・構造 現代科学にひそむ美意識と直観」ジュディス ヴェクスラー(編),竹沢攻一(監訳)木原英逸(訳)

「形・生命・創造 科学と宗教を超える体験の宇宙」ランスロット・L. ホワイト(著)木村雄吉(訳)

「かたち――自然が創り出す美しいパターン1」(ハヤカワ文庫 NF)フィリップ・ボール(著)林大(訳)

「流れ――自然が創り出す美しいパターン2」(ハヤカワ文庫 NF)フィリップ・ボール(著)塩原通緒(訳)

「枝分かれ――自然が創り出す美しいパターン3」(ハヤカワ文庫 NF)フィリップ・ボール(著)桃井緑美子(訳)

「生命の跳躍――進化の10大発明」ニック・レーン(著)斉藤隆央(訳)

「自己組織化と進化の論理 宇宙を貫く複雑系の法則」(ちくま学芸文庫)スチュアート カウフマン(著)米沢富美子(訳)

「世界を一枚の紙の上に 歴史を変えたダイアグラムと主題地図の誕生」大田暁雄(著)

「データ視覚化の人類史 グラフの発明から時間と空間の可視化まで」マイケル・フレンドリー/ハワード・ウェイナー(著)飯嶋貴子(訳)

「時間のヒダ、空間のシワ…[時間地図]の試み 杉浦康平のダイアグラム・コレクション」杉浦康平(著)

「Altered Soil 土の記憶」勝井三雄(著)

「伝奇集」(岩波文庫)J.L. ボルヘス(著)鼓直(訳)

「スプライトシュピーゲル I Butterfly&Dragonfly&Honeybee (1)」(富士見ファンタジア文庫)冲方丁(著)はいむら きよたか(イラスト)

<参照記事>

未来を折る: DNAオリガミの新たな科学的ポテンシャル

https://www.autodesk.com/jp/design-make/articles/dna-origami-jp

■参考図書

「映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術」シド・フィールド(著)安藤紘平/加藤正人(訳)

「「感情」から書く脚本術 心を奪って釘づけにする物語の書き方」カール・イグレシアス(著)島内哲朗(訳)

「アナロジア AIの次に来るもの」ジョージ・ダイソン(著)服部桂(監修)橋本大也(訳)

「数量化革命」アルフレッド・W・クロスビー(著)小沢千重子(訳)

「脳科学でわかった! 80歳からでも若返る すごい脳活おりがみ」伊達博充(著)西剛志(監修)

「紙一重」壺井栄(著)

「人を動かすナラティブ なぜ、あの「語り」に惑わされるのか」大治朋子(著)

「レベレーション(啓示)(1)」(モーニングKC)山岸凉子(著)

「箱庭図書館」(集英社文庫)乙一(著)

「営繕かるかや怪異譚」(ジャンプコミックスDIGITAL)小野不由美(原作)加藤和恵(漫画)

■参考資料

■参考記事

そのペーパーレス、本当に正解? 脳科学で解き明かす「紙とデジタルの知的生産性」
https://bizgate.nikkei.com/article/DGXMZO3113736030052018000000

ペーパーレスの時代はくるか
確かに情報の伝達と保存については、急速な勢いでパソコンと新しい記録媒体に移っているのは事実である。
しかし記録には、永久に保存したい、たいせつなものも少なくない。
日本では1000年以上も前に和紙に墨書した多数の資料が、高温多湿の環境にも耐え、古文書としてきわめて良好な状態で保存されている。
これは、紙と墨が情報保存の媒体としてきわめて優れていることの証明になろう。
[御田昭雄 2016年6月20日]

■語句説明

たまてばこ【玉手箱】
〘 名詞 〙
① ( 「たま」は美称 ) 美しい手箱。特に、丹後国の浦島が龍宮の乙姫からもらって持ち帰ったという箱。あけてはならないという乙姫の戒めを破って箱をあけたところ、中から白い煙が出て、浦島はたちまち白髪の老人に化したという。
[初出の実例]「玉てはこあくれば夢のふたみがたふたりや袖の浪にくちなん」(出典:書陵部本拾遺愚草(1216‐33頃)上)
「母の白髪おがめよ、浦島の子が玉手箱、汝がまゆもやや老たり」(出典:俳諧・野ざらし紀行(1685‐86頃))
② ( 転じて ) 秘密にして容易に人に明けて示さないもの。
[初出の実例]「複雑不可解に見えるものだって、〈略〉その玉手箱の内容は案外驚くべく簡単なからくりにすぎず」(出典:竹沢先生と云ふ人(1924‐25)〈長与善郎〉竹沢先生と赤い月)

から【空】
1.普通には内容としてあるはずの物が無い有様。
2.見せ掛けだけで、真実でない様子・状態。

中道【ちゅうどう】

かたち【形】
1.見たり触ったりして知りうる、物の姿のうち、色を除いたもの。
 「―が崩れる」(もとの形、整った形でなくなる)
2.中身や働きに対し、外に現れたものとしてのかたち⑴・様子。「―ばかり(=ほんのしるしだけ)のお礼」。特に、姿勢。態度。「―を改める」。からだつき。「みめ―」

トワイライトエクスプレス瑞風(みずかぜ)

「瑞風」は、みずみずしい風、吉兆を表す風との意を持ち、「瑞穂の国」と呼ばれる美しい日本に、新しいトワイライトエクスプレスという風が幸せを運んでくるという情景をイメージして名付けられたという。

ずいふう【瑞風】
〘 名詞 〙 芸能、特に能楽の演技で、理想的なすぐれた風体。
[初出の実例]「そろふと申さんくらゐは、たとへば、かくの如くの瑞風(ズイフウ)をことごとく極めて」(出典:至花道(1420)皮肉骨の事)

びんてん【旻天】
〘 名詞 〙 ( 「ひんてん」とも )
① そら。天。
[初出の実例]「旻天の冥感にやあらん」(出典:蘭東事始(1815)下)
「休養は万物の旻天から要求して然るべき権利である」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉五)
[その他の文献]〔書経‐大禹謨〕
② 秋のそら。秋の天。
[初出の実例]「月前感緒素難レ耐、何况旻天三五光」(出典:本朝無題詩(1162‐64頃)三・月下即事〈藤原周光〉)
[その他の文献]〔爾雅‐釈天〕
旻天の補助注記
「旻」は「閔」で、あわれむ、いたむの意がある。万物をあわれみおおうところから「天」、万物の凋落をいたむところから「秋天」の意として用いられると説かれている。

空飛ぶクジラ
インターネット上に存在する仮想空間(メタバース、XR空間)では、クジラが空を飛ぶ様子が描写されることがある。
神話や古い伝承では確認されておらず、「空飛ぶクジラ」(「宇宙クジラ」とも呼ばれる)が見受けられるようになったのは1960年代以降だと言われている。
1964年にレイチェル・カーソンが発表した『沈黙の春』により世界的に環境問題への関心が高まったことで鯨類の個体数の減少が問題になり、水族館のイルカ人気の上昇なども伴って、「クジラ学」の研究が活発になった。
クジラの生態が解明されていくにつれ、テレビ番組や芸術(絵画、アニメーション、映画など)の分野でもクジラが人気となり、「空飛ぶクジラ」が誕生したと考えられる。
空飛ぶクジラは、「自由」「常識からの解放」「常識外の存在」「神」「(海も空も制覇する)支配者」などの象徴とされる場合がある。
細田守監督のアニメーション映画『時をかける少女』、『サマーウォーズ』、『バケモノの子』『竜とそばかすの姫』などにも、「空を飛ぶクジラ」が共通のモチーフとして登場する。
(出典『考察時点』クジラ(鯨)>空飛ぶクジラより)

いろ【色】 無(な)き風(かぜ)
秋風。
「古今六帖‐一」の「吹き来れば身にもしみける秋風を色なきものと思ひけるかな〈紀友則〉」の歌から出た語。
中国の五行思想で白を秋に配し秋風を素風といったのを、日本の歌語に直し、はなやかな情感をもたない風の意に用いたもの。
馬琴の「俳諧歳時記」に、特に「九月の風也」と注しているのは誤り。《 季語・秋 》
[初出の実例]「あきぎりのたちつるすがら心あてにいろなきかせぞきごろもにしむ」(出典:曾丹集(11C初か))

自分史とは、自分の半生や生涯を時系列に整理してまとめたものです。
自分自身を主役とした唯一無二のストーリーで、自己分析や自己理解を深めるのに役立ちます。
自分史を作ることで、次のようなメリットがあります。
自分の行動や考え方、大切にしている価値観に気づくことができる
自分の生きてきたあかしを残すことができる
自分史を作るには、次のような手順やポイントがあります。
自分が経験してきたことを一覧化する
努力したことや好きなもの、目標などを洗い出す
日常でも、その経験を通して感じた思いや生き様に焦点を当てる
各世代に分ける
世代ごとに自分のタイプを書き出す
世代ごとにエピソードを時系列で書き出す
その時々の感情を書き出す
どのような「学び」が得られたのか書き出す
モチベーショングラフを作成する
自分の特徴や強みをまとめる
自分史は書物にする必要はなく、最初は箇条書きをベースにするもので十分です。内容によっては、家族や友人を傷つけてしまうこともあるため、どの範囲まで自分の思いを書き記すかについては慎重に考える必要があります。

せきしん【赤心】
〘 名詞 〙
① ( 「赤」は、はだか、あるがままの意 ) うそいつわりのない心。まごころ。誠意。赤誠。丹心。
[初出の実例]「容光正レ襟。推二赤心於微隠一」(出典:菅家文草(900頃)七・未旦求衣賦)
「赤心片々といふは、片々なるはみな赤心なり、一片両片にあらず、片々なるなり」(出典:正法眼蔵(1231‐53)身心学道)
[その他の文献]〔魏志‐董昭伝〕
② ものの赤い中心。赤い芯(しん)。〔毛詩草木鳥獣虫魚疏〕

「「先生、吉田君が風船です」椅子の背中にむすばれている」
(我妻俊樹(同人誌「率」誌上歌集『足の踏み場、象の墓場』:2016年)より)

あまつ【天つ】 御空(みそら)
大空。天空。あまつそら。
[初出の実例]「はなはだも降らぬ雪ゆゑこちたくも天三空(あまつみそら)は曇らひにつつ」(出典:万葉集(8C後)一〇・二三二二)

緘黙(かんもく)とは
緘黙とは言葉を話すことができない状態を指します。
これは身体的な原因や心理的な原因(トラウマや不安障害)によって引き起こされることがあります。
緘黙症の症状には、言葉を発することが困難または不可能である以外に、人前で話すことに強い不安や恐怖を感じることも含まれることがあります。

てっせき【轍跡・轍迹】
〘 名詞 〙
① 車輪のあと。わだち。〔伊呂波字類抄(鎌倉)〕
[初出の実例]「輾二破青青一無二轍迹一、一輪千里草連レ天」(出典:羅山先生詩集(1662)九・武野晴月)
[その他の文献]〔酒徳頌〕
② 過ぎ去った事柄の跡。残された跡。
[初出の実例]「八荒を家とし、行に轍跡なく、居に室盧なく」(出典:浮世草子・貧人太平記(1688)中)

「面影」と「俤」はどちらも「おもかげ」と読み、記憶によって心に思い浮かべる顔や姿、あるものを思い起こさせる顔つきやようすを意味します。
「俤」は、人とその弟が似ていることからできた字です。
「面影」を使った例文としては、「亡き父の面影をしのぶ」「彼女の顔立ちには、母親の面影があるように感じる」などがあります。
また、松尾芭蕉の句「俤(おもかげ)や姨ひとりなく月の友」は「俤句」と呼ばれ、信濃にやってきた芭蕉の代表句として知られています。

けい〖形〗 ケイ・ギョウ(ギヤウ)・かた・かたち
1.《名・造》
表に現れたすがた。
 「形態・形骸(けいがい)・形象・形状・形式・形影・形相(ぎょうそう)・形勢・形勝・外形・地形・有形・無形・変形・奇形・原形・象形(しょうけい)・図形・美形・人形(にんぎょう)・裸形(らぎょう)・形音義・正方形・形而上(けいじじょう)・形而下(けいじか)」
2.かたちとして現れる。姿をなす。かたどる。あらわす。
 「形成・形容・造形」

こうしょう【哄笑】
〘 名詞 〙 大口をあけて笑うこと。大声で笑うこと。たかわらい。
[初出の実例]「一坐哄笑、手を撫ちて道ふ」(出典:江戸繁昌記(1832‐36)五)

せんでん【閃電】
〘 名詞 〙 ひらめくいなずま。電光。また、すばやいことのたとえ。〔玉塵抄(1563)〕
[初出の実例]「朦々たる黒雨を排して閃電(センデン)一撃人の眼を突くかと見る間に」(出典:社会百面相(1902)〈内田魯庵〉電影)
[その他の文献]〔隋書‐長孫晟伝〕

うつけ【空・虚】
〘 名詞 〙 ( 動詞「うつける(空)」の連用形の名詞化 )
① 中がからっぽなこと。から。〔文明本節用集(室町中)〕
[初出の実例]「跡かたなきそら事を信じて、こころ空虚(ウツケ)となり」(出典:談義本・当世下手談義(1752)四)
② ぼんやりしていること。また、そのような者。まぬけ。おろか者。
[初出の実例]「学者にりこんにこざかしうみえて大うつけのあはうなことあると云心ぞ」(出典:玉塵抄(1563)八)
「うつけには薬がないと笑ひし時」(出典:咄本・醒睡笑(1628)七)

じきげ【直下】
すぐ下。ちょっか。また、即座。
「彼は―に、立本寺の門前をありありと目に浮かべた」〈芥川・偸盗〉

記憶は、脳にあるデータを保存する装置のようなもので、日常の刺激に反応してデータの収集・処理を行い、様々な方法でデータを構築していきます。
記憶には、次のような種類があります。
陳述記憶:
言葉で表せる記憶で、意味記憶とエピソード記憶に分けられます。
意味記憶は言葉の意味の記憶、エピソード記憶は個人的に体験したことや出来事の記憶です。
非陳述記憶:
意識しなくてもできる体で覚えるタイプの記憶で、手続き記憶が代表的です。
自転車の乗り方や泳ぎ方が挙げられます。

季節という時間感覚

こうぞがみ
コウゾ(楮)の靭皮(じんぴ)繊維を原料とした紙。和紙のなかでももっとも主要なものである。
『正倉院文書』に榖紙(こくし)、紙(こくし)、加地紙(かじかみ)、梶紙(かじかみ)などとあるのはこうぞ紙のことで、昔はカジノキ、コウゾ、ツルコウゾをすべてカジと称して紙の原料としていた。
いずれもクワ科に属し、類似した繊維は古くから布の原料にも用いられていた。
これらの繊維はミツマタ(三椏)やガンピ(雁皮)に比べ、繊維が長くてしかも強く、収量も優れている。
中世以後は製紙用のコウゾが全国的に栽培され、製紙は専業のほかに農家の副業としても広く普及した。
各地で檀紙(だんし)、奉書、引合(ひきあわせ)、杉原(すぎはら)、西の内、細川、宇陀紙(うだがみ)、仙貨(せんか)、程村(ほどむら)、美栖(みす)、典具帖(てんぐじょう)、半紙などの名で各銘柄が競って漉(す)かれ、庶民の日常生活のなかで書物や障子、傘、紙子(紙でつくった衣服)、合羽(かっぱ)などさまざまに用いられた。
また、第二次世界大戦末期に風船爆弾の材料に使用され、一躍世界的に有名になった。
生活環境の変化に伴い、現在では生産が減少しているが、実用性を離れた工芸材料として手漉きが珍重されている。
[町田誠之]

Q:折り紙は自己組織化モデルですか?
A:生体は2次元から4次元構造を運営するシステムですが、折り紙も2次元のシートから4次元構造を作り出すという意味で自己組織化モデルです。モノづくりにとって、生体の仕組みには学ぶところがたくさんあります。
折り紙工学を用いた産業イノベーションを実現するグループ
リーダー 萩原 一郎 教授

かた【型・形】
1.[型]個々のかたちのもとになる(と考えられる)もの。

はいじろ【灰白】
〘 形容動詞ナリ活用 〙 灰色がかった白色のさま。
[初出の実例]「小さな蛾が灰白の翅をふるって」(出典:銀の匙(1913‐15)〈中勘助〉前)

【炉灰】ろかい(くわい)

炉の灰。唐・皮日休〔太湖詩包山祠〕詩 爐寂として然(も)えず 風りて杉桂香し
字通「炉」の項目を見る。

テレビのテロップでこの記号が表現された瞬間に書き留めること、記憶することは不可能に近い。
インターネット上で拾ってみると
「 ◎△$♪×¥●&%#?! 」
「 ○!※□◇#△! 」
「 ○▼※△☆▲※◎★●!? 」
「 ○×△☆♯♭●□▲★※ 」
「 ▲☆=¥!>♂×&◎♯£ 」などが多い。

そうてん【蒼天】
〘 名詞 〙 ( 「そうでん」とも )
① 青々とした空。あおぞら。大空。
[初出の実例]「淑景蒼天麗、嘉気碧空陳」(出典:懐風藻(751)春日侍宴〈采女比良夫〉)
「光明蒼天を照らして日輪の光をうばひ」(出典:葉子十行本平家(13C前)一〇)
[その他の文献]〔詩経‐王風〕
② 特に、春の空をいう。《 季語・春 》 〔易林本節用集(1597)〕 〔爾雅‐釈天〕
③ 天にいる神。上帝。天帝。造物主。
[初出の実例]「業を纂ぎ基を承くるの王は、此れ尤も蒼天の与ふる所なり」(出典:将門記(940頃か))

「無色」は色彩が無いことが絶対条件になり、「透明」は透けていることが絶対条件になります。
両方を満たしている「無色透明」なものは「天然水」「水道水」「透明ガラス」「透明フィルム」などがあります。
「無色で透明でないもの」は「牛乳」「墨汁」などがあり、「透明で無色でないもの」には「色付きガラス」「色付きフィルム」「色付きフィルター」などがあります。

BALLON(バロン)とは、フランス語で「気球」や「風船」を意味する言葉です。

バロン(baron)は、中世以降のヨーロッパにおける貴族の称号の一種。
語源は古フランク語で「自由民」を意味したbaroであり、ラテン語、フランス語等を通じてヨーロッパの広い地域で用いられるようになった。

意は「音(口をふさぐ)+心」の会意文字で口には出さず心で思うこと。
「憶」は「心+音符意」で口には出さず胸が詰まるほど、さまざまにおもいをはせること。
「憶(おも)う」は神霊のおとずれを感じること。

えんくう【円空】
円、えん、まどか。丸、完全さ、和やかさ、を意味する。
空、くう、そら、から。何も無いこと、を意味する。
円空(えんくう)、完全に何も無い。
これが、禅に繋がる大乗仏教の、コアなコンセプトであるという。

仏教において虚空(こくう)とは、色や形がなく、一切を包括する本源的な真如の世界を意味します。
また、虚空蔵菩薩(こくうぞうぼさつ)の略としても使われます。

知っておきたい和の文化「心を包む折形」
折形(おりがた)とは、贈り物を和紙で包んで手渡す日本の伝統文化で、武家社会の礼法のひとつです。
また、儀式に使う和紙の飾りを指すこともあります。
折形には、次のような特徴があります。
600年以上の歴史があり、室町時代に確立されたといわれている。
上級武家のみが使用していた特別な和紙を目的別に使い分ける日本独自の文化。
日本人の美意識と感性によって生まれ育まれてきた技術。
折るときには自分の前に正対して和紙を置き、天と地を守りながら、紙の向きを変えずに折っていくのが基本。
ものを差し上げるときの原則は、品物の上と下を隠さないで包むこと。
折形は、現代につながる日本の折り紙の起源の一つと考えられています。

りょうち【了知】
[名](スル)はっきりと知ること。よく理解すること。「事の是非を—する」

げんし【言詞】
〘 名詞 〙 ことば。言語。言辞。ごんじ。
[初出の実例]「殊勝不レ及二言詞一者なり」(出典:大乗院寺社雑事記‐長祿三年(1459)三月五日)
「今は言詞頗る変化し、旧語は次第に世に疎せらる」(出典:今昔較(1874)〈岡三慶〉上)
[その他の文献]〔陸雲‐登台賦〕

スクリーニング検査(すくりーにんぐけんさ)とは、選別試験、ふるい分け試験のことで、症状のない者やある特定疾患が懸念される集団を対象に検査を行い、目標とする疾患の罹患者や発症が予測される患者を検出するための検査である。

せいかく【精確】
〘 名詞 〙 ( 形動 ) 精密で正確なこと。詳しい上にまちがいのないこと。また、そのさま。
[初出の実例]「協和を旨とし、心を公平に存し、議を精確に期し」(出典:公議所の開設に際して賜はりたる詔‐明治二年(1869)二月二五日)
「物の実在の情形を精確に考察するは」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉五)
[その他の文献]〔江総‐棲霞寺碑〕

しゅしょ【手書・手署】
〘 名詞 〙
① 直接、自分の手で書くこと。また、そのもの。自筆の手紙。親書。
[初出の実例]「冝下具得二手書一陳二牒所司一、待二報処分一、撰択替補上」(出典:続日本紀‐和銅六年(713)五月己巳)
「ゆかりたる物々中に手書(シュショ)(〈注〉テカキ)して渡世しけるが」(出典:雑談集(1305)一〇)
② 自分の手で自分の氏名を書くこと。自署。
[初出の実例]「契約書に博士の手書(シュショ)を迫る」(出典:歌劇フォーストを聴くの記(1907)〈永井荷風〉)

しんじゅ【信受】
〘 名詞 〙 信じて受け入れること。また、信仰すること。
[初出の実例]「天皇大悦莫レ不二信受一」(出典:聖徳太子伝暦(917頃か)上)
「諸徳、歓喜踊躍して信受せずといふ事なし」(出典:御伽草子・付喪神(室町時代小説集所収)(室町中))
[その他の文献]〔法華経‐提婆達多品〕

おぼろげ【朧気】
〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「げ」は接尾語 )
① 月が雲や霞にさえぎられて、ぼんやりとしているさま。〔和英語林集成(初版)(1867)〕
② 物事がはっきりしないさま。ぼうっとしているさま。
[初出の実例]「小説は見えがたきを見えしめ曖昧(オボロゲ)なるものを明瞭(あきらか)にし」(出典:小説神髄(1885‐86)〈坪内逍遙〉上)

とうきゅう【討究・討求・討窮キュウ】
〘 名詞 〙 ( 「討」はたずねる意 ) 深くたずねきわめること。たずねきわめてあきらかにすること。研究。討尋。
[初出の実例]「賠償することとを討求することを得」(出典:万国公法(1868)〈西周訳〉二)
[その他の文献]〔顔延之‐又釈何衡陽書〕

音楽記号の「ff」は「フォルテッシモ」と読み、強弱標語の一種で「とても強く」という意味です。
音楽記号の「pp」は「ピアニッシモ」と呼ばれ、「きわめて弱く」「ごく弱く」といった意味があります。
楽譜において、演奏方法の強弱を表す記号です。

そらおぼえ【空覚】
〘 名詞 〙
① 根拠なしに想像をめぐらすこと。それとなく感づくこと。
[初出の実例]「『深くはしり給へざりつれども、はた、奏したらん、こよなくあらずや侍らん』『かしこうそらおほえする朝臣なりや』」(出典:宇津保物語(970‐999頃)内侍督)
② 文句などをすっかり記憶すること。そらでおぼえること。暗記。
[初出の実例]「軍書の空(ソラ)覚えなる中老」(出典:浮世草子・諸道聴耳世間猿(1766)五)
③ しっかり覚えないこと。また、確かでない記憶。うろおぼえ。
[初出の実例]「『始めは何うだい』『未だ空(ソラ)覚えだ』」(出典:落語・汲立て(1897)〈四代目橘家円蔵〉)

Dies irae 怒りの日
Dies irae, dies illa, 怒りの日、まさにあの日に、
Solvet saeclum in favilla, 解き砕くだろう、この世を灰に、
Teste David cum Sibylla. ダビデとシビラが証したように、
Quantus tremor est futurus, どれほど震えがあるだろう、
Quando judex est venturus, そのとき裁き手が来るだろう、
Cuncta stricte discussurus! すべてを厳しく打ち砕くだろう!

Dona eis requiem. 与えてください、彼らに、安息を。
Amen. アメーン
出典「ベルディ:レクイエム・ミサの歌詞と音楽」

ゆうく【憂懼】
〘 名詞 〙 好ましくない事態になることを心配しおそれること。憂虞(ゆうぐ)。憂悚(ゆうしょう)。憂惕(ゆうてき)。
[初出の実例]「勅諚〈略〉朕日憂懼焉」(出典:徳川禁令考‐前集・第一・巻八・文久二年(1862)五月二二日)
[その他の文献]〔羊祜‐譲開府表〕

【レベレーション(リベレーション)】
キリスト教用語で、啓示、天啓。その他、新事実、暴露、思いがけない貴重な体験(revelation)。
Revelation - ‘R’を大文字で綴ると、『黙示録』を指す。
天啓(てんけい)とは、神のお告げ(天の教え、導き)のことをいいます。
ひらめきやインスピレーションも、天啓のひとつ。

CTX(コンテクスト)は、英語で「背景」「状況」「場面」「文脈」を意味する言葉で、プログラミングでは「状態」という意味もあります。
コンテクストとは、物事の背景や状況、環境を指し、コミュニケーションや意思決定において重要です。
コンテクストの重要性について、次のような例があります。
ビジネスシーンでは、言葉の裏に意図や要望が隠されている場合が多く、コンテクストを理解することで相手の本音を知ることができます。
マーケティングでは、顧客の購買背景を分析して満足度を上げたり、プロジェクト管理では目的や期待をクリアにしたりすることができます。
リスク管理では外部環境を把握し、リスクを予測、対応することができます。
オンラインミーティングやテレワークでは、表情やしぐさ、口調などの言語外の情報を得にくいため、ローコンテクストで伝えたほうがよい場合があります。
コンテクストは、文学や言語学、文化研究、認知科学などの学術分野でも用いられるほか、マーケティング領域や情報技術分野でもよく目にするキーワードです。

シミュレーション
〘 名詞 〙 ( [英語] simulation ) オペレーションズ‐リサーチにおいて、種々の場面になぞらえた模型をつくり、コンピュータなどを使って実際状況を実験的につくり出すこと。また、それによって問題の解決を計ろうとする研究方法。模擬実験。

しんしょ【心緒】
〘 名詞 〙 考えのすじみち。心の動くいとぐち。また、心の中で思っている内容。心持(こころもち)。しんちょ。
[初出の実例]「爰作新歌并便誦古詠各述二心緒一」(出典:万葉集(8C後)一八・四〇三二・題詞)
「御心緒(シンジョ)万機に暁(さとく)、第一無欲にして、御心に依怙贔屓おはしまさず」(出典:信長記(1622)一上)
[その他の文献]〔李白‐下途帰石門旧居詩〕

■物語の構成篇

なんとなく使っていませんか? 括弧の種類と使い分け
https://note.morisawa.co.jp/n/n2a43f2c09931

■紙に関する短歌

「白き紙いちまいの上(へ)の花の種子げにひえびえと古代文字ならむ」
(小中英之『わがからんどりえ』より)

「紙の上に文字生るるとき放ちたる感情ゆがみてわれを置き去る」
(水沢遙子『時の扉へ』より)

「鉛筆がひろげし紙にぐっすりと眠るほとりを立ちて来にけり」
(岡部桂一郎『一点鐘』より)

「冬と春まじわりあって少しずつ暮らしのなかで捨ててゆく紙」
(阿波野巧也『ビギナーズラック』より)

「罫線も活字も美しき赤なるは麻薬を処方するための紙」
(松岡秀明『病室のマトリョーシカ』より)

「舞い上がるぺらぺらな紙このままで十三月の空に死にたし」
(吉田千枝子『十三月の空』より)

「影絵より影をはずししうつしみはひかり籠れる紙に向きあう」
(内山晶太『窓、その他』より)

「茸のごと朽ちざりしゆゑ紙のごと燃えざりしゆゑ石と化(な)りし者よ」
(葛原妙子『朱靈』より)

「まぎれなく昨夜のわたくし其処に在り裂きたる紙のうち重なれば」
(宮英子『やがての秋』より)

「木でありし記憶の森の雨のなか持ち重りする紙ひと束は」
(河合育子『春の質量』より)

「ゆるやかにピアノの中にさし入れる千年前の雨の手紙を」
(鳴海宥『BARCAROLLE 舟唄』より)

「返事の来ない手紙を書きて出しにゆく赤きポストのある広場まで」
(三枝浩樹『歩行者』より)

「ひらくもののきれいなまひる 門、手紙、脚などへまた白い手が来る」
(大森静佳『てのひらを燃やす』より)

「筆圧を等分にして書かれたる君の手紙は白を深めつつ」
(田中雅子『青いコスモス』より)

「少年はいつもむきだし 天からの手紙に濡るるその眉と肩」
(三枝浩樹『歩行者』より)

「不実なる手紙いれてもわが街のポストは指を嚙んだりしない」
(杉﨑恒夫『パン屋のパンセ』より)

「ひとひらの置手紙ある朝なり皿白く輝(て)り誰もをらざり」
(上村典子『開放弦』より)

「妻の手紙よみつつおもふ互(かた)みなる吾の手紙も悲しからんか」
(佐藤佐太郎『立房』より)

「一片の空にこと足りてあり経れば切切と君の手紙は届く」
(酒井佑子『矩形の空』より)

「蝶の翅ならば三日の距離ならむ雨水(うすい)を過ぎて手紙は書けず」
(山吹明日香『夜音の遠音』より)

「書きかけの作文消している顔をクシャと原稿用紙に撮られる」
(中森さおり「髪を切る」/『ねむらない樹 vol.6』より)

「それなりに背負うべきものもあるからか用紙がくぼむまで印を捺す」
(生沼義朗『関係について』より)

「宇宙塵うっすらふりつもるけはいレポート用紙の緑の罫に」
(佐藤弓生『世界が海におおわれるまで』より)

「メモ用紙置きて去りにし一人居て朝顔の花に載るほどの文字」
(棚木恒寿『天の腕』より)

「それはもう判このようなさびしさを紙きれの上に押してもろうた」
(山崎方代『右左口』より)

「いちまいの紙切れのごとく置かれある日影をけさの幸と見ん」
(島田修二『行路』より)

「ずっと前の約束の時刻が記してあるポケットの中の紙切れを捨つ」
(沖ななも『ふたりごころ』より)

「はしがきもあとがきも無き一冊を統[す]べて表紙の文字の銀箔」
(阪森郁代『歳月の気化』より)

「函・表紙・扉それぞれに美しくそこを通つてからが言葉だ」
(岡井隆『銀色の馬の鬣』より)

「赤紙をもらった人だけが見れるめちゃくちゃおもしろい踊りだよ」
(伊舎堂仁『トントングラム』より)

「おそらくは電子メールで来るだろう二〇一〇年春の赤紙」
(加藤治郎『環状線のモンスター』より)

「紙飛行機はいちまいの紙に戻るだろう このしずけさが恋であるなら」
(白水ま衣『月とバス』より)

「紙ヒコーキが日に日に紙にもどりゆく乾ける落葉だまりの上に」
(花山多佳子『春疾風』より)

「和紙の上跳ねる蘭鋳(らんちゅう)あかあかと鮒ゆ進化の果てを腫らして」
(大野道夫『秋意』より)

「「わたくしが堅くし、たくし上げた和紙を託してみても白紙のままね」」
(中島裕介『Starving Stargazer』より)

「紙ひとえ思いひとえにゆきちがいたり 矢車のめぐる からから」
(平井弘『前線』より)

「透明になる過程が見たい紙一重というところが見たい」
(宮崎信義『地に長き』より)

「空箱紙紐しまいおく母と空箱のような娘との二人の暮らし」
(沖ななも『衣裳哲学』より)

「安売りの洋書がパラフィン紙の下で花束みたいな音をたてる」
(北川草子『シチュー鍋の天使』より)

「「コンセントを抜く」は間違ひ「プラグを」と直して節電の貼り紙とす」
(澤村斉美『galley』より)

「飴玉の包み紙をすてるまえに折りたたむひと そのくせつめたい」
(北川草子『シチュー鍋の天使』より)

「書く前の会津八一が白紙を見据ゑてじつと立ち居る写真」
(安立スハル『安立スハル全歌集』より)

「紙ふぶき大成功の、安田大サーカスというひとつの星座」
(土岐友浩「町」2号より)

「唇にはりつく桜花まがなしく紙片一枚の関わりにいる」
(佐伯裕子『ノスタルジア』より)

「デッサンのモデルとなりて画用紙に十字よりわれの顔は始まる」
(花山周子『屋上の人屋上の鳥』より)

「〈燃えるゴミ〉の袋にたまる紙オムツわが父はもうだれにも勝てず」
(小島ゆかり『さくら』より)

「銀紙ごとチョコレート割るそのときに引き攣るやうな痛みを持てり」
(梶原さい子『あふむけ』より)

■参考映画

■これまでの極短型小説作品集

■BGM

■おまけ


いいなと思ったら応援しよう!