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2018年10月逆噴射小説大賞投稿作品

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タイトルの通り自分の投稿作
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2018年10月の記事一覧

シャンディ・ガフとレッド・アイ

ライネル・ジンジャーは目の前に転がるサイモニオンの死体を眺めながらさて困ったぞと独りごち…

わるい
6年前
9

墾田永年私財法vsフロンティアスピリッツ

「ここはわしの田だ…わしの…!」 泥まみれの鋤を握りしめ、血走った目で翁は唸り声をあげた…

わるい
6年前
17

妖精の国からわたしの空へと

「ピーウィー、ピーウィー、お調子者が来たよ。お調子者がまた来たよ」 うるさい。 下校中にあ…

わるい
6年前
4

深淵さんを覗き込むとき

暗い。そして深い。僕が脚を踏み入れてしまった裂け目は、あまりにも危険だった。 取り壊しが…

わるい
6年前
3

Baku

この三日間一睡もしていない。 眠ってはいけないのだ。眠ればアレが来る。恐ろしい。だが何が…

わるい
6年前
2

川の流れのように寿司は流るる

「そうだ、地球は巨大な寿司だったんだ」 「うん」 「太陽系が寿司屋、公転軌道がコンベア、そ…

わるい
6年前
9

ここはコンクリートのジャングル

男は石板を抱えて路地裏を駆けずり回っていた。電子タブレットではない。石板である。細かい溝の逐一すらも風化から護るために全体が樹脂の中に封じられたそれの価値を男は知らない。 ただ回収するだけのシンプルな仕事、という話を鵜呑みにはしなかった。油断もなかった。ミスもなかった。 慣用句で言う「エルフの森の枝を折る」ことだと思い知らされたのは、盗み出した後だった。 すぐに銃撃を受けた。敵の姿は見えず、翻弄されるまま逃げ回る羽目になった。 そして今、ついに姿を現した襲撃者に腹を撃たれた。

饕餮の餐

これまでの紆余曲折の諸々をさておいて今現在、腹が減っている。 根元からもげ取れたサイバー…

わるい
6年前
3

Conspiración

研究所の中はごった返していた。防護服を着た俺の手下がそこら中の机をひっくり返して中身をぶ…

わるい
6年前
1

ドッペルゲンガー

およそ尾行というものは、それを警戒している人間には見破られるものだ。 つまり尾行という手…

わるい
6年前

パッカー・ミシュナイルズの偉大なる闘争

パッカー・ミシュナイルズの人生は常に美女と危険とに彩られていた。 まず産まれる前から流産…

わるい
6年前
5

烏、蛍火、叢雲、巌

月の無い晩であった。 頼りなく揺れる灯をちらと見やり、宿直の修三郎は次の交代までの時間を…

わるい
6年前
4

世紀末裸神伝説~僕が破門された理由~

その男は裸だった。 雲突く巨体に野生動物のようにしなやかな筋肉を纏い、岩山の如き偉容を誇…

わるい
6年前
2

竜の戒名

山の稜線ごと消し飛ばしそうな轟音の後、狩人は「外したか」とだけ言った。 砲声ではない。銃声である。とてつもなく大きな銃だ。尋常の銃でなければ、射手も尋常ではなかった。墓場から蘇った死人のように細く生気のない肉体でありながらなぜこんなものを一人で扱えるのか、メイベルには想像もつかなかった。 「何を狙ったのよ」 衝撃にふらつきながら問う。ただ森を闇雲に撃ったとしか見えなかった。 「己が狩るのはドラゴンだ」 「あり得ないわ。ドラゴンは二百年も前に絶滅したもの。私のご先祖様の手でね」