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パッカー・ミシュナイルズの偉大なる闘争

パッカー・ミシュナイルズの人生は常に美女と危険とに彩られていた。
まず産まれる前から流産しかけた。産まれれば彼の母親は類まれなる美女なのは良かったが、間抜けなベビーシッターのおかげでベビーベッドの柵が外れていたり粉ミルクと殺鼠剤が隣に並んでいたりといった命の危機を迎え、悪運だけで生き残った。ベビーシッターは美少女だった。
その後の人生も似たようなもので、幾多の波乱と享楽を乗り越えてきたパッカーであるが、今回もまた新たなる危機に直面していた。
傍らの美女の肌を撫でながらパッカーは思案する。こいつは試練だ。タイムリミットは事実上あと数時間。仲間は幾度となく死線を潜る原因になったこの美女だけ。
数年前の間抜けなベビーシッターの美少女は今や間抜けな美女に成長し、何がおかしいのか隣でくすくすと笑っている。小学生のパッカー・ミシュナイルズは明日までにこの宿題を片付けなければいけない。
就寝は午後九時だ。

【続く】

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