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【人生ノート293】何かの希望に生きていなくては、真に生きているのではなくして、死んでいるのと同様である。
世を渡り尽くした人
希望は生命の発動機である。
人生に希望がなくなっては「万事休す」である。
何かの希望に生きていなくては、真に生きているのではなくして、死んでいるのと同様である。
浮世の名利を希望するのは普通のことであるが、誰でも、真に世を渡りつくした人は、もはや浮世的の名利を希望するのではなくして、真の心の落ちつきを希望するようになる。
真の心の落ちつきは、神に根ざさなくてはならぬ。
神は一つであるが、その説き方、それを説く人によってそれぞれ変わってくる。
『信仰覚書』第七巻 出口日出麿著