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【人生ノート 273ページ】何事にかぎらず、数多くやってみて得心するがよい。


中庸を知る人


いろいろやってみた上で、なるほどと心底から合点するのでなくては、世の中のことはほんとに良くなるものではない。

自分もいろいろうやってみ、人にもやらせてみた上で、相談し合って仕事をせねばならぬ。

何事にかぎらず、数多くやってみて得心するがよい。そうでなくては、とても融通のきく人間にはなれぬ。

世の中には、善も悪も、賢も愚も大した差異のあるものではない。ものの過不足が悪で、適宜なのが善だ。

ものの「中」を知っている人がえらいのだ。「中」を知るためには、いろんなことをやってみた上でなくてはならぬ。

いつも思うことだが、結局、みたまが揃わねばどんなに焦っても、要するにダメだ。

『信仰覚書』第八巻 出口日出麿著

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