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子どもの叱り方について考える~育児ストレスを抱えないために考え方を変えてみよう

こんにちは、OgAzです。すっかり秋めいてきました。

育児中のお父さんお母さん、子ども、叱っていますか。私は毎日のように叱っているのですが、子どもが中1・小5ともなると、もはや梨のつぶてにしかならないことを痛感している今日この頃です。「叱らない子育て」なんて言われますけど、それはそれで素晴らしい理論なのですけれど、毎日毎日顔を突き合わせて同じことを繰り返していれば、そりゃ叱りたくもなるのが人情だと思うのですよ。パパもママも人間なんだからさ

数年前の話になりますが、幼稚園時代のママ友に、「OgAzちゃんは偉いね、子どもたちを叩かないなんて」と褒められたことがあります。当時のママ友の何人か(ほとんど男の子ママだった気がする)は、子どもを叱るときに叩いたりするのが普通だと言っていて、「男の子ふたりいるのに叩かないなんてスゴイ」と私が褒められたというわけです。いや全然すごくないんですけど。叱り方もその家によってさまざまだなあと感じたものです。

そこで今回は、「子どもを叱る」ということから、育児についてちょっと掘り下げて考えてみたいと思います。天気もいいことだし(謎)。

叩かれて育ったママは、子どもを叩く

「どうして叩かずに叱れるの?」と聞かれましたが、答えは明確で、そもそも私が叩かれて育っていないから。聞いてみると、子どもを叱るときに手を上げているママはみんな「自分も子どものとき叩かれていた」と言っていました。自分がやられたことは、自分も子どもに自然とやってしまうんだなとつくづく思ったものです。

私の両親、特に父親はマスコミ畑の人間なもので、理性と理論の人です。「何事にも理由が要る」と考えている人なので、小学生の頃に叱られたときはいつも「自分がなぜこのことについて叱っているか」を初めに説明されました。叱られるときは決まって敬語で話されるので、それが怒りの程度を表しているようで、それはそれは怖かったのを覚えています。淡々と、本当に淡々と、悪かったことを責められるのです。怒鳴られるでもなく、淡々と。怖くて正座して聞いていました。手こそ出なかったけど、言葉でゴリゴリ小突かれているような感じ。針の筵ってこのことだ。

人生で2回ほど、父から怒りのゲンコツを食らったことがあります。何が原因で怒られたのかは覚えていませんが、そこまで怒らせる何かを私がしたってことなんだろうな。両親から手を出されたのはそれっきりなので、そんなふうに推測できます。

そんなふうに育った私なので、自分も子どもたちを叱るときに手が出ることはありません。両親のようにねちっこくならないよう、言葉には気を付けています。ママ友は「言うことを聞かないんだから仕方ない」と言っていましたが、言うことを聞かせるために暴力をふるっても、何も生まないんじゃないのかなあ。なにより我が家は2人とも男の子、小学校くらいまでは力で言うことが聞かせられても、中学生で私より力が強くなってきたらどうすればいいんだろうか。そんなことを思った記憶があります。そのママ友たちとも最近は会っていないけど、子どもたちはどんなふうに成長したのかなあ。

育児ストレスを救ってくれた本

暴力はふるわなかったものの、子どもたちがまだ小さかったころは私にも人並みに育児ストレスがありました。特に次男が生まれたばかりの頃がピークで、これではいかんと自己嫌悪に陥っていました。そんなとき、たまたま実家の新聞広告で見つけた本との出会いが、子どもたちとの向き合い方を変えました。それがこれ。

ズバリ私のことだ!と思って、すぐに本屋に行って探しました。新刊だったので平積みされていて良かった。

この本は、今でも私の育児バイブルです。普段あまり育児書を読まないので比較はできないのですが、私が子どもに対して感じていた多くの疑問を解消してくれるものだったのです。この本がきっかけで、イライラして叱ってばかりだったことの多くに対して、「仕方ないな」「そういうものなんだな」と思えるようになりました。この本があったから、子どもたちを叩きたいと思うほど衝動的な怒りを抱かなかったということなのかも。つくづく本との出会いは運命的なものです。

本の中で私が特に「なるほど!」と感じたことをいくつかご紹介します。言われてみれば当たり前のことばかりなのですが、育児に必死になりすぎて見えていなかったので、本当に目からウロコでした。

お母さんを困らせたいわけではない

この本を読んで一番に感じたことは、「子どもだって一人の人間なんだよな」ということでした。決して人間扱いしていなかったとかではなく、子どもなりにちゃんと「心」と「感情」があって、それに正直に動いているだけなんだなという実感を持ちました。

男の子はとにかく何でも自分が興味を持ったこと、そうしたいと思ったことは後先考えず、すぐに行動に移してしまう傾向があるようです。
一方女の子はそれをすることによって、何か自分にまずいことが起こらないかどうかを確認してから行動に移すところがあるようです。
(中略)
女の子は「触りたいけれど我慢している」のではなく、「触りたいとも思わない」から触らないのであって、しつけが行き届いているから触らない、というわけではないのです。

「男の子のしつけに悩んだら読む本」より一部引用

後半が特にナルホド!でした。「なんでうちの子はやたらめったら石とか集めまくったり砂にダイブするのかしら」と感じてイライラしていたのですが、なるほど彼にとってあれは必要な行為だったのだ。別に私を怒らせたいわけでなく、しつけが悪かったわけでもなく、彼が自分にとって必要なことをやっているだけなのだ。であればそれは、叱るようなことじゃないなと思えるようになりました。

この「私にとっては必要じゃないけど、この子には大切なんだ」という感覚、子どもたちが成長した今でも私が大切にしている感覚です。相手(子ども)の気持ちを思いやるときに、必要な考え方ですね。

10回繰り返し注意して聞けばいいほう

悪いことをしたとき、「それはダメ」「これはこうするものよ」とメッセージを伝えることが大切なのであって、それが子どもの行動が変わるかどうかは問題じゃないと書かれています。本には「2、3回は言ったうちに入らない」と書かれていて、そうなの!?と思いました。確かに何回も何回も言っているのに言うことを聞かず、「何度言わせればわかるの!?」とキレたことがあったな・・・。

今できなくても、今日できなくても、言い続けてさえいれば、教え続けていさえすれば、早ければ明日、遅くても1年後にはできるようになっています。
2回や3回は言い続けたうちに入りません。
少なくとも10回。多ければ100回です。
でも、大人でも教わる内容によっては100回言われなければできないものがたくさんあります。
それでいいのです。

「男の子のしつけに悩んだら読む本」より一部引用

100回も言い続けるのか・・・育児って果てしない作業なんだなと感じました。でもそうだよね、自分だって子どもの頃、何度も何度も親に同じことを注意されて、でも聞かなかったという経験があります。子どもにも心があって、聞きたくないと思うこともあるし、うっかり忘れてしまうこともある。気長に付き合うしかないんだなと思いました。

5W1Hで叱らない

ビジネスの現場でも大事とされる5W1Hは、育児でも意図せず多用されています。「何してるの!」「いつまで起きているの!」「どこに行くの!」など。確かに使ってるわ・・・と思いましたね。5W1Hで叱っても、子どもはそれが注意されていることとは気づきません。どうしたらいいか、何を求められているのかはストレートに伝えるのが大切なのだと学びました。

子どもは的確な指示を与えられたら、案外素直にその通りに動くものです。
机に上がっていても、「どこに上がっているの!」「どうして上がっているの!」などと言うと、なかなか降りませんが、「降りなさい」の一言で、あっけなく降りてくれるのです。
叱りたくなったときは、5Wを使わず、すべきことを具体的に言う。
それだけで、立派なしつけになっています。

「男の子のしつけに悩んだら読む本」より一部引用

すぐ飽きるのでなく、すぐ満足する

これは本当にずっと「なんで!?」と思っていたことなので、なるほどと思いました。すごく行きたがっていたところや見たがっていたもののところにはるばる連れて行たのに、すぐほかのものを見たがったり行きたがったりするのです。「せっかく来たんだからじっくり見なさいよ!」と思っていたのですが、本人的には欲求が満たされて満足したということだったんですね。

お母さんは普段、子どもの「あれしたい」「これしたい」というちょっとした望みでさえ、「ダメ」と禁止しがちです。でも、本当は、ほんの少しやらせてあげたり、させてあげたりするだけで、2度と言わなくなることが多いのです。
禁止したときはあれだけ泣いたりむずかったりしたのが、ほんの少しさせてやるだけで、ウソのように落ち着いたりするのです。

「男の子のしつけに悩んだら読む本」より一部引用

確かに「あれダメ」「これダメ」ばっかり言っていた気がするなと深く反省しました。なんでもかんでもは叶えられないけど、小さなものはやらせてあげようと思えるようになりました。

結び|一番の願いは叶っている

本の紹介で終わってしまいそうなのですが、あまりにも私に影響を与えてくれた本なのでご容赦ください。たくさんたくさん救われたのです。最後に、本の結びとして書かれたこの箇所をご紹介して終わりたいと思います。何度読んでもウルッとくるところ。

息子さんが生まれた直後のことを思い出してください。その時の一番の望みは何だったでしょう。おそらく、すべてのお母さんは
「この子が、健康で明るくすくすく元気に育ちますように」
が一番の望みだったと思います。
「この子が廊下を走らない子どもになりますように」とか「汚い言葉を使わない子どもになりますように」「好き嫌いを言わない子どもになりますように」なんて願わなかったですよね。仮に願ったとしても、45番目とか100番目とかの願いだったはずです。
「この子が、健康で明るくすくすく元気に育ってほしい」
(中略)
一番の望みはかなえられたのです。なんとすばらしいことでしょう。

「男の子のしつけに悩んだら読む本」より一部引用

元気だから、健康だから悩みがあって、叱ることがあるけれど楽しく過ごせる今がある。それって素晴らしいことだなと思います。我が子たちを見ていて「この子、この先大丈夫かな・・・」と思うことは少なくないですが、それでも「健康で元気なんだから、まあいいか」と開き直れるようになったのは、私にとって大きな一歩だったんじゃないかと思います。私の育児に必要だったのは、「諦める心」と「開き直る心」でした。

いろんなことが不安定で、変化も激しい世の中にあって、育児に悩むお父さんお母さんは少なくないと理解しています。辛いと思ったときに、どうか自分を責めないでほしい。きっとそれが一番つらい。noteに吐き出してもいいし、子どもを叱ってもいいし、キーって周りに当たり散らしちゃってもいいと思います。パパママも人間なんだから、そういうこともある。いろいろなものを手放したり掴んだりしながら、もがき、あがきながら、私も育児、頑張っています。開き直っていきましょう!

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