『赤めだか』立川談春
夜中の3時から読み始めて、朝6時半まで一気読みしてしまった。読んだあと、自分の深いところから元気がムクムクと沸いてきますぞ。
※遠い過去のインプットの記になります
夜中の3時から読み始めて、
朝6時半まで一気読み。
何度か本気で吹き出し、夜中に大笑い。
そして、気がつくと腹の底に
開き直ってありのままに生きる元気が
むっくり湧いている。
「落語は人間の業の肯定だ」
至言だと思った。
よく知りもしないくせに
急に落語が聞きたくてたまらなくなった。
怖いようで、情にもろい、
揺れる落語の天才、
立川談志の人となりが
ほっこり憎めない像となって
こちらの脳裏に浮かび上がり、
それがいつのまにやら
懐奥をさわやかに温めてくれる。
※一緒にいたら胃がいくつあっても
足りなそうだけど、そのまんまでいてほしい人。
後にも先にもあらわれないであろう
めっぽう人間くさい、御仁だ。
師匠クラスの人の逸話も面白いし、
なにより弟子たちのやりとりも
笑えて、泣ける。
語り口が落語家だけに
メチャメチャよくて
立て板に水が流れるように
すらすら読めて止まらない。
どもりの志らくが好きだったなぁ。
師匠から言われたことでも
自分のやりたくないことは
絶対やりたくないんですと断って
認めさせた。つわもの。
談春の弟弟子だけど、
談春より早く真打ちになっちゃった人。
志らく以外の前座仲間もみんな
おかしかったけど。
立川談志と、その師匠の小さんとの
からみもよかった。
なんというか、
人間と人間が本当に
ぶつかったときに
何かが生まれるんだなって感じる。
そして、人はなにもビビって
生きる必要はなく、
あるがまんま、腹くくって、
これがわしなんだから
しかたねぇじゃねぇかと
開き直ってあっけらかんと生きることが
幸せなんだと思えてくる。
じゃなきゃ、別々の人間に生まれた意味もないし、
個性があっても萎縮して出るモノも出なくなる。
どうせ生きるなら
なにか自分だけにできる
おもしれぇことして生きたいと思った。
談春の前座時代は
もうそのまんま現代落語ですな。知らんけど。
本を置く暇がないとはこのこと。
元気出したい方や
日々、なにかしら緊張して生きてて
疲れ切ってる人なんかにいい処方箋本かと。