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Annaの日記 世界一適当な子育て論⑩

 先日、人生2回目、母子で片道1時間半の電車移動をした。
 車で地元の駅まで行き、電車を2回乗り継ぐ。田舎に移住してから、というか子供を産んでから電車なんて数えるほどしか乗っていない。

 1回目も2回目も同じ用事で出かけた。
 昔の会社の同僚がほぼ同時ママになり(二人は私よりも10歳年下だが・・・)
 今や皆退職して違う仕事をしているが、素敵なご縁でまた集まるようになった。

 ・・・といっても、一人は和歌山、一人は京都、一人は埼玉と・・・
 フットワークが軽すぎる3人が集まると距離なんて関係ない。子供がいても関係ない。

 私がダントツ年上だからと気を使って大阪集合にしてもらっても私も約2時間かかる。妊娠期も1度集まり、今回が3回目の母子会合となった。


 初めての親子会。無事たどり着けるか不安で不安で仕方なかった。
 田舎暮らしはどこまでも車移動のため、子供を抱っこ紐で長時間移動なんてチャンスがなかった。
 家でもあまり長時間抱く事が元々なかった為、たった7キロでも重労働だ。
 ベビーカーは一応おさがりを2台もらっていたが、夫と遠出するときに時々使うくらいでほぼ出番なしの状態だった。

 8月の暑い時期でそれはそれは大変だった・・・
ベビーカーは使いにくいし、都会の移動にベビーカーは大変と思い抱っこ紐にしたが、暑いわ重いわ・・・でもおけないわで、腰がくだけお腹にあせもが出来た。


 再会できた喜びで、行って良かったなと思え、次会えるのは数年後かなと思っていたら、たった2か月でまた再会の声がかかった。


 私が近いようにと、また大阪の集合となり断る理由がなかった。
フットワークが軽い二人は本当に行動力がある。
 まぁ、ついていけるおばさんの私もまだまだ軽いのかもしれないが・・・


 あんだけ大変だったから、次はベビーカーにしようと決めていた。

 今まで興味もなかったので、調べもしなかったが、SNSで久々にベビーカー移動について調べていたら、こんなにも世の中


 「電車の中で、ベビーカー折りたたむか論争」

 なんて、くだらない論争が起きている事を知った。


 正直、どれだけ読み込んでも何を悩んでいるのかがわからない。

 そういや、全く子供に無縁のころ、スポーツ選手の人が双子をバスに乗せようとして、誰も手伝ってくれず、何本も見送って悲しい思いしたとかをSNSで愚痴って大炎上していた事を思い出した。


  ベビーカーを見て舌打ちや文句をいう人も情けないし、
 ベビーカー連れの私は大変なんだと被害者ぶる母親も情けない。


 どこの電車のアナウンスに「必ずベビーカーは折りたたむように」なんて出てる?
 禁止している事をやって舌打ちされるなら仕方ないが、何におびえて


   何か思われると嫌だったので、空いている電車のはしっこで・・・
 とまるで被害者のような事を書くのか?


     堂々とのりなさいよ!!


 相手に迷惑とかの前に、自分が大変かのベクトルで乗ればいい。

 例えば通勤ラッシュにベビーカー。疲れたサラリーマンに泣き声はたまったもんじゃないとなるかもしれないが、そんなことの前に「乗せる自分が大変」と考えればおのずと、予定をその時間から外した時間帯に変更する事を考える。
 どうしてもその時間しか融通か聞かないなら、最初から抱っこ紐にする。荷物が大変なら最初から最低限のものにする。
 子供が電車でなくかもしれないからと、普段使わないようなおもちゃを山ほど持って行ったり、「もしも、もしも」で普段の倍くらいの荷物を子供と一緒に運ぼうとするから大変なのである。

 いつもはダメだけど、電車の時だけyoutubeを見せるのも一つ。
 そこまで人の目を気にするならタクシーにするも一つ。
 いっそ諦めて出かけずに、オンラインで買い物を済ませるも一つ。
 友達と久々に会いたいけど、子供が大変なら「zoomお茶会」をするのも一つ。
 どうしても出かける用事があるなら、旦那の休みの日に合わせたり、手助けを借りるのも一つ。


 すべて自分だけでこなそうとして、こんなに大変なんだという悲劇のヒロイン面で電車にのるから、ちょっと邪魔そうににらまれた、舌打ちされた・・・くらいで泣きたくなるのである。


  赤ちゃん(いや、幼稚園児位までは)泣くのが当たり前、電車でじっと出来ないのが当たり前。
  それが「迷惑をかけている」なんて思うならやっぱり電車には乗らないほうがいい。
 高くつこうが、タクシーにのるか、車を購入するか、何か違う手立てを考えないといつまでもこのくだらない論争は絶えないと思う。




 周りをみてごらんなさいよ。大型スーツケースで市バスを占領する外国人旅行者。サイクリングで自転車を積み込む人。ケースにいれてペットを運ぶ人。車椅子の人。
 色々な体一つで乗ってない人はたくさんいるが、その中で「申し訳ない」なんて思って乗っている人なんて一人もいない。



 そもそもベビーカーを見て世の舌打ちをする人の大半は
 ベビーカーを折りたたまない事を怒っている前に、ベビーカーの中で
 泣いている子供をあやそうともしない事に怒っている人が多いのも事実だと思う。
 懸命に泣き止ませようとあやしてるお母さんに
舌打ちするような奴がいたら舌打ちし返せばいい。

 ベビーカーの中でわーわー泣いているのに、親がスマホを見ていたらそら誰でも舌打ちしたくなる。私でもする。

 ルールとモラルと権利をごちゃごちゃに考えるから、お互いが気持ちよく
公共交通機関に乗れないのかなと感じた。


 ・・・と、そんな事を数日読んでいながら、結局抱っこ紐で2回目も出かけた。


     大正解だった・・・

 まずもって、田舎の電車に乗り込む時に、約30センチくらいホームと電車の隙間があり、これは折りたたまないと完全にのせられなかった。
 そして田舎の駅すぎて、手伝って欲しいと声をかけられる人すらいなかった。。
 都会の駅につけば、ものすごい人で、エレベーターも遠いし、混んでいる。都会には長年すんでいて、駅の構造や最短ルートは頭に入っていたが、ベビーカーがあったら全く迷子になっていただろう。
 商業施設にはいっても、なかなかエレベーターは来ず、ベビーカーだとせられなくて何度も見送る人もいた。

 今回、この論争を読んだ後だったから余計ベビーカーの人が目に入って観察していたが、複数人数で移動していてもベビーカーの人は絶対におろさない人が多い事に気が付いた。

 エレベーター一つでも、一人が抱いて、一人が折りたたんで入れば乗れるのに、諦めている人が多い。エスカレーターだって同じだし、なぜそこまで固執するのか甚だ疑問なシーンが多かった。

多分めんどくさいが勝つのだろう。ベビーカーは
特に動き出すと本当にベルトが止めにくい。


 そして、フットワークの軽い二人は当たり前のように抱っこ紐で、片手にキャリーとなんとも身軽そうな感じだった。


 行動力や、考えや、動き方って、子供が出来たからどうこうってのはなくて、元々の性格はあるなと感じた。
 子供がいる事に、被害妄想も優越感もない、共存してるなと感心させられた。


 手が塞がって困ったら恥と思わず
 助けて欲しいと近くの人に言う。
 知らないばーちゃんが話しかけてきたら
 笑顔で対応する。
 助けてもらったら必要以上に大きな声で
 ありがとうを言う。
 もし嫌味を言われたら、外国人のふりして
 聞き流す


 子供がいるいない関係なく、この対応が
どれも出来ないなら、ベビーカーどころか
子連れ電車は諦めたほうがいい。

 ムダなストレスがたまるだけ。

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