現状の年功序列制度への非難ではなく、納得出来る能力主義の実現方法を、今こそ学びたい
2017年自己最高益を達成したにもかかわらず、2018年自己最高売上となった自社の利益は減少した。自己最高益になってしまったから、BtoBの自社に向いたのは、お客様である最終メーカー(BtoCの会社)からの強度な値下げ交渉。
1つの製品に入っている約三万の部品、お客様たる最終メーカーは各々を1円でも下げたい。「去年、自己最高益で余裕ありますよね?自分だけ勝ち続ける気か?」と連日の値下げ交渉が終わらない。
交渉に応じず切られてしまえば数少ない顧客たる最終メーカーを失いかねない。かと言って応じると自社が利益を上げたリターンがなくなってしまう。世界を圧巻する企業と際どい心理戦で何とか現状維持で保つ。
さらに、中長期的に会社経営が上向きであることを象徴する賃上げなんてした暁には、値下げ交渉に拍車がかかる。それは四○報のデータと売り上げをみてはじまるさらなる値下げ交渉にメンタルを潰されかねないところまで。何より最終メーカーたるお客様を失えば自社の存続にかかわるから、飲めないではなく飲むしかない。
この現実の中、収益が上がれば従業員全体の賃上げが可能なんて有り得るのか?
利益が出た分、翌年に強度な値下げ交渉がくるから、利益は一瞬のこと。だから現状維持が精一杯だろうにと思う。
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そこで賃上げの実現は社内での利益分配でなんとかしようとする。
ここで問題となるのが年功序列制度。年齢に応じて成果が出ているのではないのだから、成果主義にして、社内ニートで職場を徘徊されている部長職の給料を下げたら良いのではないかとなる。
しかし、年功序列で年齢に応じて賃金を分配してきたオジサマ方は、能力を適正に評価する能力がない。仮に評価出来てもしない。何故なら自分より若い人を上にしたくないのだから。
よって、年功序列による賃金分配をするという現状維持になる。
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結果、能力のある若手は成果に見合わない賃金と、失敗の責任を擦り付けられ成功をとられることに失望し、自社を去る。「いつか部長になったら」の状態で我慢を強いられながら、本音を隠した笑顔で生きて、若さを奪われるところにいる必要はないから当然である。
会社もそれに気付いているが動けない。
身を切る改革はしない。鬼が選ぶのは嘘と保身。
だから私は年功序列から能力評価主義への移行を学びたい。
アイドルグループや会社の崩壊は、外からの需要減少のみならず、内部からの崩壊で始まることは少なくない。スポーツチームにしろ、若手とベテラの融合は常に課題。どっちかを外せば良いというものではない。何故ならどちらにも言い分があり守るべき人権があるのだから。
その中でチーム全体が勝つにはどうしたら良いのだろう。年功序列への非難は聞くが、年功序列から能力主義への移行は耳にしたことがない。
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仲良しグループは持続しない。だから共通の敵を作って悪口をいい、維持しようとする。
他方で能力主義は続く。尊敬で繋がっており、自分自身も生きていくのにチームが不可欠だから。
このことから組織が残っていくには、年功序列で評価され、年配者のみに利益が分配される仕組みではない。能力主義であることは違いないが、どうすべきなのだろうか。
私には、能力に見合った評価で公正な賃金の分配をし、企業が生き残る方法がわからない。そして多くの人が同じ不満を持ち現状非難をしても、現実を変えられないでいる。
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だから、私が今こそ学びたいことは能力主義への移行方法。それは、現状非難ではなく、新たな道を築く方法としてである。