怒るのは本当の感情を隠すため【短編】
ご高覧いただきありがとうございます。
アナタはどんな時に怒りが沸きますか?
その怒りにはしっかりと理由があります。
子供が危険なことをした。
誰かとのケンカ。
不甲斐ない自分。
これは外からの刺激です。
これこそ怒りの原因になります。
しかし、注目するべきは、外から刺激を”受けた後”の話です。
まず、怒りは『二次感情』と呼ばれています。
その名の通り、2つ目に出てくる感情です。
怒りの前に出るのが『一次感情』。
この最初の感情こそ本当の気持ちと言えます。
では何故、我々は『一次感情』を素直に出せないのか?
それは内容が毒なんです。
一次感情とは、悲しみ、心配、寂しい、落胆、苦しみ。
つまり、『一次感情は自分の心を傷つける感情』です。
例えば、
友人に約束を反故されたとします。
「自分との約束は破っていい物なんだ」と考えて悲しくなる。
これは心を傷つけ、今後の人間関係に影響するかもしれません。
人はこのようなダメージを自動で回避しようとするのです。
その方法が怒りであり、これが『二次感情』の正体です。
これらで分かることは……
「一次感情は自分に向ける」
「二次感情は相手に向ける」
このような関係性があります。
つまり、怒りを相手に向けて、自分に向かってくる感情は誤魔化す。
消せるわけじゃないんです。
向き合いたくないので、とにかく誤魔化すのです。
つまり、二次感情を使って自分の心を守っているのです。
自分を傷つけるくらいなら、相手を傷つける。
ある意味、ひどい回避能力と言えるかもしれません。
日常生活でも、怒りは得をする感情とは言えませんからね。
怒りっぽい人などは「感情を見極めるのが苦手なだけ」なのです。
このように感情が揺さぶられる時、必ず何か外からの刺激があります。
このようになっているのです。
これ、逆にたどって行くとどうなるでしょう?
そう、まずは一次感情が分かります。
「あ、自分はあんなことされて心配なんだ」
これが分かれば、あとは単純です。
問題を見極め、未来のために解決することが可能なのです。
もし、アナタが怒りを感じやすい性格ならば?
それは感情を見極めが苦手なんです。
しかし、自分をダメだと思う必要はありません。
それはアナタの心を守ってくれた大切な力。
だから、「守ってくれてありがとう」と自分を肯定してあげる。
その後、自分の感情を知りましょう。
その後、自分の感情が分かったら最初にやるべきことは?
問題解決するべきと思うでしょうが、まずは自分を気遣いましょう。
骨折したら、まずは安静にして治しますよね? それと同様です。
「辛かったね。もう気持ちは分かったよ。大丈夫」
このように自分の心に語りかけ、自分を癒し、その後に行動です。
行動の後、未来がどうなるか? それはわかりません。
しかし、冷静に感情さえ分かれば、解決の光明は見えるはず。
「自分が怒っているのは、どう感じたからだろう?」
これを合言葉にし、自分の感情を大切にしましょう。
ご高覧いただきありがとうございました。
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