鑑真さんの懐の深さと穏やかさに触れる、奈良・唐招提寺
こんにちは!更新が遅れちゃいました。今回は、昨年夏に行った奈良「唐招提寺」を書きます。
このお寺を建てた鑑真和上さんを知ったのは、小学生の頃に読んだ『まんが日本の歴史』。
子供ながらに、「何度も船旅に失敗したのに、諦めなかった精神力、すごいなー」と思ってました。
唐招提寺は、奈良公園から少し離れたところにあるので、これまで行く機会がなかったから、感慨深いものがありました。
📍鑑真さんの信念、不屈の精神すごい
日本の仏教創生期。国を一つにまとめるためには仏教を普及することが不可欠。そのためには僧を授戒させなければ、と考えた聖武天皇。
日本には授戒できる僧がいなかったので、中国でできる人を探しに行こう!と差し向けられた日本人僧侶2人。
当時、中国王朝は国民の渡航を禁止。
鑑真さんはそんな中、何度も日本へ渡ろうとします。
密告されたり、悪天候などで渡航に失敗すること5度。成功までに12年…。
確か日本人僧侶も、一人は病気にかかって目的を果たせぬまま亡くなったかと思います。
なのに、
鑑真さん、日本に仏教を広めなければ、っていう信念を12年も貫いたんですよ。。
確か日本への渡航中に病気で失明したと思うし。
やっと日本についたとはいえ、本来の目的地ではなく、どっかの島だったと思う。
それでも奈良に導かれた。
不便極まりない奈良時代、一筋の光を信じて人生の歩みを進めて来た人たちがいたんだな、と思うと、歴史から学ぶことメッチャ多いな、って思うんです。
学ぶというか、私はどう感じるのか。。
📍鑑真さんが伝えたもの・・漢方
鑑真さんが日本に伝えたものは「戒」だけではなく、様々な仏教の経典や、教えのほかに、この旅行で知ったんですが、薬学、漢方も伝えたのだそうです。
それまでの日本は伝染病で多くの人が命を落としていたし、病死する人も多かったから、目からウロコ、ぼろぼろ落ちる情報ばかりだっただろうなー。
奈良ってやっぱりすごい。
調べたら、奈良は薬草の生産地で有名で、県で漢方のプロジェクトを立ち上げてることも知りました。
体質改善のために、アーユルヴェーダに通い、漢方薬を飲んでるんですが、セラピストさんに、奈良はトウキの産地なんだよね、きっと吉野あたりも行くと、面白いと思うよ、と教えてくれました。
当帰は私が飲む漢方にも入っている生薬。奈良の当帰は古代から質が良いとされているんだそうです。
鑑真さんが教えた智慧が、今もこうして生かされている。
仏教の礎も、生きるために必要な薬学も、奈良から伝わり、広まった。天皇制が今まで続いていることも。
こういうところも奈良はすごいな、好きだなーって思う。
昔は薬学の知識を持った僧侶が医者の役割を持っていたんだそうです。祈祷しながら具体策も講じる、というイメージ。
そして、少し話がそれますが
漢方の元を辿ると、仏教の発祥であるインド、そして、同じ国で生まれたアーユルヴェーダも薬草を使ったオイルで治療をします。(現地ではアーユルヴェーダ専門のクリニックがある)
それを知ったとき、東洋は源が同じでシンプルだなぁ、と思いました。
📍美しい開山御廟ー鑑真さんのお墓
鑑真さんは60代後半に日本に到着してから、なくなるまでの10数年を自分の使命のために尽くしました。
お墓周辺はこんな風にライムグリーンの苔が広がり、とてもとても優しい空気に溢れてるんです。
神々しいのだけど、恐れを抱く感じではなくて、受け入れてくれるような感じ。
オットも「この場所は本当に穏やかだね」と言っていて、今も思い返すだけでも気持ちが綺麗になります。
新宝蔵は開館時期ではなかったので、次の機会に
昨年の参拝は、「とにかく唐招提寺ぃ・・・」と何も考えず行ったので、鑑真和上像の奉拝も新宝蔵も行けませんでした。
今度はちゃんと時期をチェックして伺いたいと思います。
鑑真さんがもたらした薬草の書類などは、正倉院に収納されているとのこと。いつか見られる機会があるかな。
東大寺もこれから何度も通わなくては^^
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