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マイ アイディア

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さまざまな思念が渦巻く。それらを書き連ねています。すべてはアイデンティティーに繋がっていると思います。
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2025年1月の記事一覧

短編小説:玉置浩二の「メロディー」が夕暮れに響きわたる

短編小説:玉置浩二の「メロディー」が夕暮れに響きわたる

川のほとりを歩いている。川沿いに低木が続き、時折、テトラポッドと川が見える。足元には雑草が生え、石ころもたくさんある。わずかに明かりが残る空を見上げると、夕陽が沈むところだ。オレンジ色の夕焼けの中、太陽が沈むのを見つめる。あたりはとても静かで、川の流れる音だけが聞こえる。草木も動かない。風もない夕刻だ。

夕陽を見ていると、必ずノスタルジックな気分になる。沈みゆく太陽に悲しみを誘われる。オレンジ色

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藤井風に「手を放す」ことを教えられた

藤井風に「手を放す」ことを教えられた

紅白歌合戦の「満ちてゆく」が今もなお、頭の中をぐるぐる回っている。藤井風の世界観を確認したくて様々な演奏と映像に触れた。加えて、たくさんの文章や曲のカバーを見つけることができた。

彼は、大切だが理解困難な「生きる術」を、歌と映像の両方から、わかりやすく伝えていた。紅白の「満ちてゆく」は、特に平易に伝えていた。だからこそ、多くの人に感動を与えることができたのだと思う。みんな生き方に自信が持てない。

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中居君が引退した日に、寿司の歴史を考えた

中居君が引退した日に、寿司の歴史を考えた

***写真は Hong Kong Night です。***

インバウンド旅行客が高級寿司を食べ歩く。円安でお値打ちだと言って高級寿司店に予約を入れる。日本の水産物に難癖付けて輸入を止めていた中国の人々が寿司を食べるのは納得いかないところもある。

日本の庶民は、回転寿司やスーパーの寿司を食べている。金持ちは、カウンターで大トロを握ってもらう。僕は回転寿司やスーパー寿司のステイタスにいる。和食店の

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ルークはこんなアメリカのために戦ったわけではない(映画「マジェスティック」)

ルークはこんなアメリカのために戦ったわけではない(映画「マジェスティック」)

***写真は、大和ミュージアムにある戦艦大和の模型です。***

アメリカは、世界全体の国内総生産(GDP)の約26%、世界全体の軍事費の40%以上を占める。

その国が、トランプ支持者を中心にMAKE AMERICA GREAT AGAIN と叫び出した。すべて、AMERICA FIRSTだと。ちなみに、trump は「切り札」で、トランプは cards である。トランプは「最終兵器」なのか。

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役所広司 PERFECT DAYS

役所広司 PERFECT DAYS

先日見た映画が心に残るので、思いを吐き出したいと思う。

古びたアパートはどちらも狭い1階と2階が階段で繋がっている。2階で眠る初老の平山は、神社を掃き清める音で目覚める。階下で、歯を磨き、顔を洗い、小さなカエデに水をやり、つなぎの服に着替える。背中には、Tokyo Toiletと書いてある。玄関を出ると空を見上げる。アパートの前に車が停まっているが、自販機でコーヒーを買ってから車に乗り込む。コー

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藤井風「満ちてゆく」

藤井風「満ちてゆく」

大晦日に見た「満ちてゆく」の映像と歌詞が心に刺さった。
何度も何度も映像を見直し、何度も何度も歌詞を読み込んだ。

バレーボールや勉強の日々。受験。恋心。
たくさんのガラスケースの中にある記憶が姿を見せた。
良いことばかりではない。
苦しいことの方が多かった。
自分のことで精一杯だった。
記憶の中のすべてのことが今の自分を作り上げたのだ。

内にばかり向かう心を外に向けて開くことは可能だろうか。

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