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特別対談!私たちとWell-being<前編>

皆さんこんにちは!
本日は最近よく耳にする「Well-being」をテーマアップいたします!
 
「Well-being」という言葉は聞いたことがあるけれど、具体的にはよく知らない…という方もいらっしゃるかと思います。「Well-being」は、「well(よい)」と「being(状態)」からなる言葉で、“個人や社会のよい状態”を指すと言われています。「Well-being」を考えることで皆さんの日々の生活をより楽しくするヒントが得られるかもしれません。
 
そこで、今回は特別ゲストとして公益財団法人 Well-being for Planet Earth代表理事・医学博士の石川善樹先生をお招きし、当社社長・米女との対談企画をお届けいたします。ぜひ読者の皆さんと一緒に自分たちの「Well-being」について考えるきっかけにできればと考えています。
 
【プロフィール】

左)米女 太一(よねめ たいち)
アサヒ飲料株式会社代表取締役社長。
右)石川 善樹(いしかわ よしき)
公益財団法人 Well-being for Planet Earth代表理事。

「Well-being」とはどんな状態?


―――まず、「Well-being」とはどんな状態のことを指すと思うか教えてください。
 
米女 「Well-being」は一人ひとりが明るく、楽しい状態、言い換えればワクワクして笑顔の時ですよね。当社としてはワクワクと笑顔のギフト、つまり新しい価値をお届けすることが「Well-being」につながると考えています。5月に公開したnote記事でもご紹介してきましたが、現在当社は【CO2を食べる自販機】の実証実験をしています。社内外から非常に期待感を持っていただけたワクワクの一例かと思います。

大阪で実証実験をしている【CO2を食べる自販機】

また、9月には、当社の群馬工場で【工場フェスタ】を開催し、その様子を10月のnote記事でご紹介しました。工場を“地域共創拠点”と位置付け、館林市とともに地域の皆さんが“つながる場”をつくることを目指しました。実際に多くの皆さんの笑顔があふれ、「Well-being」に貢献できたのではないかと思っています。
 
石川 いまのお話をうかがっていてまさに「Well-being」だと思いましたが、ワクワクと笑顔がある場所は必ず“誰かと一緒”なんですよね。一人だとなかなか「Well-being」になりにくく、他の誰かと一緒である方が「Well-being」になりやすいということが研究からも分かってきています。実際に、ある研究で「あなたは幸せか?」と質問した際に「とても幸せです」と答えた人の特徴を追ったところ、その共通要因はお金に余裕があることや立派な仕事をしていることではなく、“良い仲間がいる”ということでした。つまり、仲間やつながりが「Well-being」の重要なポイントで、いまの米女社長のお話はその通りだと思いました。
 
米女 ありがとうございます。「工場フェスタ」は地域の方がつながればという想いで企画しており、多くの笑顔が見られたのは“つながり”を意識したからかもしれませんね。

工場フェスタにいらしたお子さんとスタッフとして参加した社員の様子

―――みんなが同じように「Well-being」を感じるのはどういった時なのでしょうか。
 
石川 「Well-being」をベーシックに考えたときのお話をします。世界には昔ながらの生活を長く続けている部族がいて、お会いすると、ダンスをして迎えてくれることがあります。人間というものは面白くて、皆でダンスをすると脳内から「Well-being」に関するホルモンが出ると言われています。出迎えてくれた後は、皆でごはんを食べたり、飲み物を飲んだりすることも多く、“飲食を共にする”ことも「Well-being」に関係していると考えられています。歌う、踊る、食べる、飲むといった行動は「Well-being」の原点とも言われています。
 
米女 なるほど。そういう意味では当社の事業は機会として「Well-being」を提供できる産業なのですね。
 
石川 そうですね。最もベーシックなところから「Well-being」を支えていると思います。
 

アサヒ飲料らしい「Well-being」とは?


 
―――アサヒ飲料らしい「Well-being」とはどんなことが言えるでしょうか。
 
米女 当社は「100年のワクワクと笑顔を。」を社会との約束として掲げ、世の中が明るく楽しく、みんなが笑顔になるようにという想いで仕事をしています。

そのためにはまず“社員一人ひとりがワクワクと笑顔である状態”が必要だと思っています。そして、その実現のためには社員が“自分のポテンシャルを最大限に発揮できる状態”が必要で、それこそが「Wellーbeing」な状態だと考えます。  これまでは事業の営業利益率や収益性をX軸、成長性や規模感をY軸に置いて、X値とY値を掛け合わせた"面積"で企業価値を捉えていましたが、新たに"ワクワク度(どれだけワクワクするか)"をZ軸に加え、X値とY値、Z 値を掛け合わせた"体積"として立体的に生み出す価値を考えるようにしています。

ワクワク度の軸を追加することで社員自身のワクワク度も高まり、笑顔になれると思っています。そして、精神的、身体的に良好な「Well-being」な状態で作り出す価値こそが世の中をもっと明るく楽しくしていき、社会の「Well-being」が高まるという好循環を目指しています。
 
石川 まず、これから100年という長い時間にわたった「ワクワクと笑顔」を世の中に対して約束をできる会社はめずらしいです。100年とは人の一生分ほどの長さで、それだけワクワクと笑顔につなげるということを約束されたことはとんでもなくすごいことだと思います。そして、それだけ長く約束を果たしていくためにはまず社員自身がワクワクと笑顔でないと継続していけないということですよね。
 
米女 そうですね。まず自分たちがワクワクし笑顔になることで、その素晴らしさを実感できます。そして、ワクワクと笑顔の素晴らしさを知っている人だからこそ魅力的な価値をつくることができ、多くの方に届けていけるのだと思います。
 
石川 なるほど。では、約束したからには、米女社長はあと100年間社長として頑張っていただくということですか?(笑)
 
米女 社長はいつか代わると思いますが(笑)、この想いが代々伝わり、100年先に生まれる子どもたちにもワクワクと笑顔が伝わっていってほしいです。
 
石川 今のお話を聞いていて、もう一つ重要、且つ、アサヒ飲料らしいキーワードだと思った点が、“ポテンシャルを発揮すること”がいろいろな人のワクワクと笑顔につながるということだと感じました。この“ポテンシャルを発揮する”ということは具体的にどういったことだと考えていますか。
 
米女 誰かから言われたからやっている状態やできるはずなのにできない状態ではなく、自ら考え、自分の力を発揮できていることが本人にとって一番良い状態だと思います。その状態こそがポテンシャルを発揮している、ワクワクできているという状態だと思います。
 
石川 人は幼い頃は無限のポテンシャルを感じることができると思いますが、年を重ねるにつれて自分はこんなものなのかなと限界を感じたり、他人からもそのように言われたりすることでポテンシャルが見えにくくなる人が多いですよね。さきほど「Well-being」にはつながりや仲間が大事だとお伝えしましたが、もう一つ重要な要素として“ポテンシャル”があります。人はいくつになってもポテンシャルがあって、その中から自分の人生を選ぶことができるということです。これは“自己決定感”とも表現されるのですが、ポテンシャルがあって選ぶことができる、いくつになっても複数の選択肢から選ぶことができる社会をつくることが、ワクワクと笑顔につながるのだと思います。

さまざまな研究事例もまじえながら話をする石川先生

米女 同感です。いくつになってもこれから先こうなりたい、こうなったらいいなと思い、自分がどのように活躍しているかと考えることが一番良い状態になっているように感じます。その感覚をずっと持っていてほしいですね。
 
石川 「Well-being」な高齢者の方は朝目覚めた時から意識が違うと言われています。元気がない方は「今日が始まってしまった」「○○をしなければ」を考えるのに対し、「Well-being」な方は朝目覚めたときに「さあ、今日は何をしようか!」と考えるのです。つまり、今日という一日においてポテンシャルが多くある状態ですね。いくつになってもポテンシャルが発揮される可能性があるということがワクワクと笑顔につながるということは自分の研究を通しても実感しています。
 
米女 科学的にも裏付けされているということですね。素敵なことを聞きました。
 
―――前編はこちらまで!
 
いかがでしたか?
“人とのつながり”“ポテンシャル”などキーワードがいくつか出てきましたね。
後編では「良い人間関係とは?」などの切り口で対談が続きます。
そちらもぜひご覧ください!
 
後編はこちら↓