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【日常写真日記#08】肉麺

今日は仕事の会議で、久しぶりにお気に入りのさぬきうどん屋さん、岡製麺所の近くへ。会議後の空腹を満たすために、迷わず店に足を運び、名物の肉うどんを注文した。これがやっぱり美味しい。

岡製麺所の名物肉うどん。ネギと揚げ玉が良いアクセント。

薄切りの甘辛い肉が、つるつるとしたうどんに絡み、出汁の香りが食欲をさらに刺激する。肉の脂と出汁が口の中で広がり、しっかりとしたコシのある麺が喉を心地よく通り抜ける。何度食べてもこの美味しさは変わらない。

店内でうどんをすする音を聞きながら、ふと昔のことを思い出した。子どもの頃、よく父に連れてきてもらった場所でもあるこの店。当時は「うどんが安いから、いっぱい食べていいぞ」と言われ、何も考えずに大盛りを注文したものだ。今は、値段もだいぶ上がってしまったけれど、昔と変わらないこの味に再び出会えるのは、どこかほっとする。

昔は何も考えず、ただ父と並んで座り、湯気の立つうどんをすするのが楽しみだった。大人になってからもこうして足を運ぶことで、少しずつ時代が変わっていくのを感じる反面、変わらない美味しさがそこにあることに安堵する気持ちもある。あの頃の懐かしい時間が、ふと頭をよぎった。

ただ、昔のように「安くて旨い!」と喜んで食べられた頃とは少し事情が違う。物価の上昇に伴い、うどんの値段も少しずつ上がり、以前の「安価で手軽に楽しめるさぬきうどん」のイメージとは変わってきた。昔は300円ほどでお腹いっぱいになれたのに、今ではそれも遠い思い出。

それでも、さぬきうどんの美味しさは色褪せない。熱々の出汁と一緒に食べる肉うどんは、忙しい日々の中でほんのひとときの癒しを与えてくれる。店の雰囲気や懐かしい味が、仕事の疲れを一気に和らげてくれた。

岡製麺所の店内には、地元の人々や観光客が並び、変わらず愛され続けている様子が見て取れた。値段が上がっても、それでも訪れる人が絶えないのは、やはり美味しいものには人を引きつける力があるからだろう。

昔ながらの良さを残しつつも、時代とともに変化していくうどん文化。そうした変化の中でも、変わらずに食べ続けられる「いつもの味」が、やっぱり心に響く。今日の肉うどんは、ちょっぴり懐かしさを感じさせてくれる一杯だった。

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