【「摂食障害の人は自己肯定感が低い」は真実なのか?】摂食障害8年目
こんにちは。
摂食障害を治すべく、色々な人が書いた記事を読んでいるのですが、
よく見る言説として「摂食障害の人は自己肯定感が低い」というものがあります。
よく見かけるということは、ある程度正しいのだと思います。
しかし、私はやや違和感を覚えます。
私は自分のことを「自己肯定感が低くない」と思っているからです。
周りの友だちからは「アロエは自己肯定感高くない?」とまで言われます。
ということで、摂食障害と自己肯定感の関連について考察します。
自己肯定感が低いと摂食障害になりやすい理由
まず、定説について述べます。
自己肯定感が低いということは、ありのままの自分を受け入れられないということです。
かつ、現代社会では痩せ=理想というイメージが根付いています。
その他にも家族や友人に体型のことを指摘されて自信を失う人もいます。
結果的に、太っている自分はダメ、もっと瘦せなきゃ、と思うわけです。
この論理には納得しますし、多くの摂食障害患者に当てはまると思います。
しかし、私はこの説と完全に一致するわけではありません。
一部当てはまるところもありますが、「そうじゃないんだけどな」という感じです。
そこで、私の場合について考察します。
私の場合
性格の自己肯定感と体型の自己肯定感
まず、私は全般的に自己肯定感が低いのではなく、自己肯定感が高い分野もあれば低い分野もあります。
なので、周りから見ると自己肯定感が高い人だと思わることも。
ここで、自己肯定感の高い分野・低い分野を整理します。
自己肯定感が高い分野(好きなところ)
・努力できる
・責任感が強い
・自己管理できる
・記憶力が良い
・考えることが好き
・面白いことが言える
・ものづくりができる
・音楽がそこそこできる
・大好きな家族と友だちがいる
自己肯定感が低い分野(嫌いなところ)
・天才ではない(練習しないと上手くできない)
・運動ができない・嫌い
・体力がない
・食事のことばかり考える(食事が怖い、体重増加が怖い)
・すぐ落ち込む・病む
・すぐに自分を責める
・熱中できるものがない
・人と深く関わるのが苦手
ザっと羅列してみました。嫌いなところも沢山ありますが、好きなところもあります。
全体的には自分のことがまあまあ好きです。
なのに、どうして摂食障害なのか?
定説通り、太るのが怖い気持ち(肥満恐怖)は強烈に持っています。
その意味ではありのままの自分を受け入れられていないのですが、これ以上痩せたいとは思いません。
現在の自分は好きです。現在の体型のままで居続けたいと思っています。
別に、今の自分の体型もモデルさんほど美しくはありませんが、普通~そこそこ綺麗くらいにはなったと思っています。
なので、このままストップしたいのです。
恐らく、本当の意味で自己肯定感が高い人は体型を問わず自分のことが好きなのだと思います。
これらを踏まえ、自己肯定感の中にも種類があると考えました。
大きく分けて、性格(考え方、生き方)と体型です。つまり、中身と外見。
私の場合、性格に対する自己肯定感はそこそこ高いですが、
体型に対する自己肯定感はあまり高くない…というか、
今の自分の体型には満足しているけれどもこれ以上太ったり痩せたりするのは受け入れられない状態です。
この2種類の自己肯定感を分けずに漠然と「摂食障害の人は自己肯定感が低い」と述べている記事を見ると違和感を覚えてしまいます。
「摂食障害の人の中には家庭環境の問題で全般的に自己肯定感が低く……」というのは共感できません。
私は親に愛されて育ったと自覚していますし、ごく少数ですが大好きな友人もいるからです。
では、なぜ体型に対する自己肯定感が低いのでしょうか。
体型の自己肯定感が低い理由
周りの環境でしょうか。
しかし、私が太っていた時代も、「痩せろ」とか「太っている」とか指摘してくる人はいませんでした。
ただ私が勝手に痩せたくて頑張りすぎて摂食障害になっただけです。
1つ言えるとすれば、中高の同級生にはモデルみたいに細くてかわいい子が沢山いたので、その影響かもしれません(多分他の学校より多かった)。
ロールモデルがテレビの中ではなく身近にいたことで、憧れが強まりました。
体型の自己肯定感が低くなったきっかけはこの辺りですが、
さらに不安定になったのは痩せた後かもしれません。
痩せたら良いことが沢山ありました。
・好きな服を着られる(着られないも服も増えたけど)
・洋服屋の店員さんに「細いですね」と褒められる
・写真映えする
・達成感を得られる
もちろん、痩せたことによる弊害もあります。
・体が貧相に見える
・細すぎてボトムスのウエストが合わない
・冷え性が悪化した
・便秘になった
・月経が止まった
冷静に考えれば弊害の方が深刻ですが、なぜか良いことの方に注目し、
「やっぱり痩せていた方がいい!」と思ってしまいます。
このように、
・好きなように食事をしていたら太ってしまった経験
・痩せたら良いことがあるという思い込み
の2つが体型の自己肯定感に影響していると考えます。
これを修正するには、
・今好きなように食事をしてみること
・痩せたことによる弊害を見直すこと
が有効だと思うのですが、上手くいきません。
特に1つ目の食事に関する試みが難しいです。
好きなように食事をしてみても結局怖いです。体重が増えなくても怖いです。
どうしたら肥満恐怖がなくなるのでしょうか。
ここまでお読みくださりありがとうございました。
よければスキ・フォロー・コメントなどお待ちしています。