不妊症#21 仕事との両立って?誰のため?
不妊治療。一年近く続けると、もう影のよう。離れなくなってしまった。
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本格的に通院しながら働いた上半期も終わり。
人事考課の季節。
面談で、上司らは良い感じの人参をぶら下げてきた。産休希望だから無責任に取れない、とかは思わなくていいよと話してくれた。
こんな半端者にも頑張る環境をくれるんだな、居ていいんだなと、安心感をもらった。
女上司、不妊治療の解像度激低のド正論で責めてきたときは、どうかしてるぜ!と思ったが、
女ばかりの職場で、女型(※)の働き方に理解があるのはありがたい。(※ジェンダーというよりか、臓器の構造上避けられないという意味で、あえて女型と表記してみた。巨人かな。)
採卵周期以降は、実際に仕事ほっぽって休む日も増えているのに、嫌な顔を見せずに受け入れてくれている。同僚にも恵まれた。本当にありがたい。
ただ、まぁ自分としても、この半期で、自分とチームのために頑張って整えて、鍛えたつもり。
それが評価されたのは、素直に嬉しかった。
キャリアについての思いは、この間書いた通り。
転職の希望はあれども、求めてもらえるうちは、できる限りの働きで返したいなぁ。
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夫は、最近仕事の環境が変わって、忙しくて大変。けど充実してるし、評価上げたいから頑張るんだ!と、話してくれる。
自分のことを話してくれるのって嬉しい。
頑張ってるのも良いこと。
妻として聞いてあげたい。支えてあげたいな。
…と思えたら、どんなに良かったか。
愚痴っぽく話されると、通院経過の報連相は後回しにしてほしいと言われると、
理想とは裏腹に、受け入れ難い自分がいた。
「羨ましいや。」
なんでモヤモヤするのか考えて、選んで、たどり着いた言葉だった。
「時間を割いて、通院してくれてありがとう。」
夫は慌てて、たくさん有休使って通院しているのを、ねぎらってくれた。うーん…。
…それはそうだが、そうじゃないんよ。
わたしの同僚は、理由も聞かず、多少無理して突然の休みをカバーできるようになってくれたのよ。上司は、それなりの人員を優先度上げて当てがってくれたのよ。
わたしに固定の業務を回さないようにしてくれてるのよ。わたし自身も、安易に人に振れない難しめの仕事受けないように、コントロールしてるのよ。
良くも悪くも、メインの仕事はわたしが居なくても、回るようになっちゃってるのよ。
通院の拘束時間は、枝葉なのだ。
根幹の仕事を制限して誰かに任せた/投げたからこそ、無理なく通院できる環境を実現できているのであって。
いかにもそのうち産休に入る体で、強引に急がせて作り出された環境なのであって。
夫との子どもに、会いたい産みたい育てたい。
この思いを優先しているから、
わたしは不自由を受け入れているわけで。
周りが汲んでくれているわけで。
なのに、当の夫が、
「自分はやれることやったから、あとはもう宿してもらったら協力するんで。」
て態度だとアホらしい。誰も頑張る価値ない。
わたしたちは、あなたに見えようがない人にも支えられているんだよ。
家は、弱音を吐ける場所でありたい。
不妊だからって、二人で不幸ぶる必要もない。
頭ではわかってるけど、我慢ならなくなってしまった。
ある意味自慢みたいな話を、こちらが更に感情コントロールする側になって、ポジティブに聞いてあげるのは、無理。甘えんな。
疲れた夫に塩を塗りたくってしまった。
反省はしてるけど、後悔はしてない。