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わたしの本棚

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わたしの読書記録です。
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2024年5月の記事一覧

本棚:『夕闇通り商店街 たそがれ夕便局』

『夕闇通り商店街 コハク妖菓子店』につづく本書。「たそがれ夕便局」では、手紙を「過去・現在・未来のどこへでも、だれにでもお出しいただけます」という不思議な郵便局。しかし、この郵便局へやって来れるのは、霊・生き霊・悩みを抱えた人間のみで…。 連作短編集なのですが、三通目(三話目)は、小学生の頃、毎年、夏休みに訪れていた祖母の家の近所に住んでいた友達への手紙。喧嘩別れした翌年、仲直りできると思っていたら、引っ越してしまっていて、そのまま縁が切れてしまっていました。しかし、「たそ

本棚:『三匹のおっさん ふたたび』

先日読んだ『三匹のおっさん』の熱量が高いまま続編へ。はじめに漫画がついているのも嬉しい!各話、表紙イラストと終わりのイラストを見て、「ふむふむ、あそこの場面ね!」とか、「そういう意味だったのか!」とか、イラストも楽しめます。 第二話では本屋さんで万引きをはたらく中学生を三匹が斬るというお話です。万引きによる損失はかなりの痛手ということは何度か聞いたことがありますが、1冊の本を売って儲けがいくらか、ということが書かれています。また、著者のあとがきでは印税が何%かも書かれており

本棚:『会社に人生を預けるな』

2009年発行の本。10年以上前の本を今さらながら読んだのは、図書館のリサイクル本として もらってきたから。ただ、もらったのは去年か一昨年で、いつでも読めると思ったら、返却期限のある図書館本ばかり読んでしまって、そのまま。5月の連休中に読もうと思って借りていた本を帰省中に読み終えて、Uターン後、図書館に行く余裕がないまま仕事が始まり、「今がチャンス!」と思い、ようやく読めました。 「リスクリテラシーって何?」という質問にうまく答えられませんが、本書を読んで思ったことは、将来

本棚:『三匹のおっさん』

ドラマ化されていますので、もちろんタイトルは知っていました。有名な本、人気のある本に限って、すぐに手に取らないのは、天邪鬼だからでしょうか…。今回ようやく読みまして、はい、素直に面白かったです。後味が悪い物語は苦手で、勧善懲悪ものが好きなので、私の好みにピッタリです。あと、キュンとする場面もありますし。ちなみにドラマも見ていなかったので、キャストをチェックしました。続編も近いうちに読みたいと思います。 たしかに60歳はまだまだ若いよなぁと思います。まだ20代の頃は、定年退職

本棚:『図書館の神様』

18歳まで名前のとおり、清く正しい人間だった清。しかし、高校3年の夏、キャプテンをしていたバレーボール部のメンバーが自殺した。次第に清さも正しさも薄れていった彼女は、国語の講師として、海が見える高校に赴任し、文芸部の顧問となった。だが、文芸部の部員はたった一人しかおらず。 はじめのうちは、こんないい加減な人が先生でいいのだろうか?と思いながら読んでました。でも、徐々に文芸部員の垣内くんとのやり取りが、なんともいえない感じで、憎めないというか。 垣内くんは文学を楽しんでいるの

本棚:『星がひとつほしいとの祈り』

いずれも女性が主人公の7つの物語が収められた短編集。どれも素敵で、涙と鼻水が大変でした。ままならないことは多々あるけれど、それでも光を見出して生きよう、という気持ちになります。 「斉唱」では、体験学習として、母娘で佐渡島へ行き、トキについて学び、トキの餌場となる「ビオトープ」の整備などを行うワークショップに参加します。同じワークショップの参加者たちは、親の方が環境問題に熱心で参加を決めた様子。意識が高いことは悪いことではないですが、「ちょっとな…」と思う場面も。 自分自身が

本棚:『猫目荘のまかないごはん』

自分の生きる道を見つけるのだと意気込んで上京したものの、うまくいかず。上京の時からずっと住んでいたアパートが取り壊しになり、急遽、友人に相談して、住むことになったのは、朝と夕に大家がまかないを提供してくれる下宿屋。だが、その見た目は築何年だか想像もつかない陰気な建物で…。 下宿屋というと学生相手のイメージがありますが、猫目荘の入居者はみな社会人。社会人でも、下宿屋みたいな場所があるといいなと思いました。シェアハウスが近いのかもしれませんが、ちょっと違うかなぁ。 私の住んでい

本棚:『出張料理みなづき 情熱のポモドーロ』

「あなたが上手くいかなかった仕事は、たくさんある仕事のうちのたった一つ。」 なんて温かい言葉なんだろう。周りの人と同じようにできないと感じて落ち込んだことは何度もあります。そうかと思えば、誰かが他の人と同じようにできないときに、責めてしまったことも何度もあります。他人に対しても、自分に対しても、たくさんある仕事のうちのたった一つなのに。 主人公の体育会系女子の季実が新卒で入った会社はブラック。2年経たずに辞めたものの、気力を失い、昼夜逆転の生活へ。両親から東京の本郷にいる祖

本棚:『私たちの特別な一日』

冠婚葬祭アンソロジーというのも珍しいなと思いました。成人式、結婚式、葬式、祭事。日常的なものではないから、確かに特別な一日です。 はじめのお話は、飛鳥井千砂さんの『もうすぐ十八歳』。成年年齢が18歳に引き下げられたというのは、知識としては知っていても、いまだにピンときません。昨年、同僚のお子さんが18歳の誕生日に「成人のお祝いとして」何か好きな食べ物を用意しようと思って、との話を聞いて「そうか…」と思いました。 私にとっての成人式の思い出は、雪。前日の夕方ぐらいから、ドカドカ

本棚:『まぼろしを織る』

主人公の亡き祖母は有名な染織家でした。同じく染織家となった叔母さんの好意により、コロナにより仕事を失った主人公は一緒に暮らすこととなりました。叔母さんの仕事の手伝いや、塾の事務の仕事もしていますが、何のために生きているのか、ただ死ぬのが怖いから生きている、と思っています。そんな中、飛び降り事故に巻き込まれ、身体は回復したものの、ほとんど口をきかず、部屋に閉じこもってばかりとなった従弟も、しばらく一緒に暮らすこととなります。 染織のお話なので違うのですが、以前読んだ髙森美由紀

本棚:『「話し方のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』

先日紹介した『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』と同時に借りて、立て続けに読みました。読んだ順番は出版順ですが、「書く」より「話す」方が苦手なため、後回しにしたというのもあります。 人前で話すのは苦手で、「うまく話さなきゃ!」と思うほど緊張してしまって、自分で何を話しているか分からなくなってしまいます。うまく話せるようになるためには、場数を踏むことが王道だと思っていました。 でも、「話し方・伝え方」の大事な順ランキングで1位となっているのは、

本棚:『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』

文章を書くのは好きですか?あなたの書いた文章は、相手にきちんと理解されていますか? 私は文章を書くことは好きです。このブログも毎日投稿していますが、苦ではありません。でも、読みやすい、読みたくなるような文章を書けているかというと、自信がありません。 本書は、「ベストセラー100冊のポイントを1冊にまとめてみた」シリーズの第1冊目のようです。私の場合は、本シリーズ最新の「お金の増やし方」を最初に読み、他にもいろいろあるんだなと知って、本書にたどり着きました。 さて、「文章

本棚:『ドイツの女性はヒールを履かない』

著者は、父親がドイツ人、母親が日本人で23歳までドイツで過ごしたサンドラ・ヘフェリンさん。タイトルにあるように、ドイツのオフィス街では「ペタンコの革靴」を履く女性を多く見かけるとのこと。そもそもドイツ人は散歩が大好きで、よく歩き、ちょっとそこまでの距離が日本の感覚とは異なるようです。そして、ヒールを履く人が少ないだけでなく、仕事でもプライベートでも「すっぴん」の女性が多く、「すっぴん」という言葉自体ないそう。一方、香水をつけないと出かけられないというか、日本でいう「すっぴん」