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『ダンジョン飯』が描く学習の深層:マルシルとファリンの対比から見えるもの

45才公務員クエスト失敗おじさんの「ありのこ」です。

今回はアニメ「ダンジョン飯」の第8話を取り上げます。

第8話のサブタイトルは「木苺/焼き肉」で、大まかな話の内容は以下の通りです。

学校始まって以来の才女とうたわれたマルシルと、自由奔放で周囲から浮いていたファリン。
魔法学校時代、対照的だったふたりは精霊の繁殖実験をきっかけに仲を深めていく。
書物からではなく、実体験から知識を身に付けたファリンと接するうちに、マルシルは自身が勉強不足であることに気付かされる。

アニメ「ダンジョン飯」第8話


以下がChatGPTによる今回のnote記事の要約(箇条書き)です。

・「ダンジョン飯」第8話「木苺/焼き肉」の前半ではマルシルとファリンの魔法学校時代が描かれる。(マルシルの回想)

・マルシルは学業に優れた優等生、ファリンはダンジョンでの実体験を通じて知識を身につけた泥だらけの生徒。

・東大名誉教授・養老孟子ようろうたけし氏は著作「バカの壁」で、自然から学ぶ重要性を説く。

・学校での座学より、実際に外で体験することが学びになる。

・養老孟子氏は自然な環境での体験を重視し、ある保育園の学習方法を詐欺と批判。

・アニメ「ダンジョン飯」のファリンは、ダンジョンでの実体験を通じて深い知識を得ている。

・勉強は加工されていないリアルな現場で行うべき


「ダンジョン飯」 ファリンは泥だらけ


第8話ではマルシルが魔法学校時代を回想するシーンがあります。

マルシルは(自称?)優等生

他方、ファリンという生徒はいつも泥だらけで授業をさぼっていた

だからファリンは落第生扱いされます。

しかしファリンが泥だらけだったのは近くのダンジョン(=迷路みたいなところ)に行っていたからです。
そのためファリンは実際のダンジョンのことをよく知っていました

「あのスライムは明るいところには来ない」などよく知っています。

ダンジョンの生態系(食物連鎖みたいなもの)もよく知っています。

落第生扱いされていたファリンの方が(自称?)優等生のマルシルよりも魔法で成果を出すことになります。

学校の座学よりも本当の自然に触れている方が断然に勉強になる

これってアニメだけではなく、リアルな世界でも同じだと思います。

そして・・・450万部売れる本を書いた東大名誉教授さまも同じことをおっしゃっています。

東大名誉教授・養老孟子ようろうたけし「バカの壁」


ですから、授業をしている身で言うのも矛盾していますが、学生には常々こんな風に言っています。
「こんな穴蔵みたいな教室で、俺みたいな爺いの考えを聞いているんじゃない。外に行って、さっさと体を使って働け」と。
そのほうが絶対にまともだと思うのです。

養老孟子「バカの壁」p169~170


バカの壁」という本があります。
2003年出版なのでもう20年以上の前の本です。

養老孟子ようろうたけしさんという東京大学名誉教授が書きました。
売り上げはなんと450万部!(4万部でも40万部でもありません)

「バカの壁」というかバカ売れです。


東大名誉教授さまが「ファリンみたいになれ」と言う

東大名誉教授さまが「教室で授業を受けるな」と言っています。

とっとと「外へ出ろ」と。
確かに大学教授として矛盾しています。

そもそも「学校」というシステムが矛盾しているのかもしれません。

養老孟子氏は「体を動かせ」と言っています。
教室では体は動かせないので「外へ行け」となるわけですね。

身体を動かすことと学習とは密接な関係があります。
脳の中では入力と出力がセットになっていて、入力した情報から出力することが次の出力の変化につながっています。

養老孟子「バカの壁」p93

東大名誉教授さまは「ファリンのようにダンジョンで泥だらけになりなさい」と言っているわけです。

学校にいるよりそっちの方が断然だんぜん勉強になる。

養老孟子氏はおもしろい人で生粋きっすいのゲーマーでありながら虫取りも大好きな人です。

虫取りがうまくなるには・・・実際に山に登って虫を取りまくるのが一番良い。

逆に言うと虫取りに関する本をずっと読んでいても仕方がない。

アニメ「ダンジョン飯」ではマルシルが専門書を片手に調べているシーンがよく出てきます。
本を読むことも大切なのですが「とっととリアルな現場に行きまくる」ことの方が勉強になります。

学校の外で勉強する。
勉強する場所はリアルでないと意味がありません。

人間が加工してはいけない。
自然でないとダメ。

勉強する場所が自然ではなく加工されている。
これを養老孟子氏は「詐欺だ」と言います。

養老孟子氏が「詐欺だ」と言ったいもほり

養老孟子氏が「詐欺だ」といういもほりの話があります。

ある幼稚園が子どもたちに畑で芋ほりを体験させます
しかしその畑は加工済みです。

子どもが引っ張ったらすぐ抜けるようにしてある。
1回掘って埋め直してある。

こんなもんは「自然教育」じゃないと養老孟子氏は怒っています

この芋ほりの話は「バカの壁」p158~159に出てきた話です。

養老孟子氏はそこまで書いてないですが「芋が抜けなくなたって別にいいだろ」と思います。

「バカの壁」の出版は2003年なのでもう20年以上前の話。
当時は芋が抜けないと親が怒ったんですかねぇ?

「うちの子がかわいそうだ」って。

下手をすると「うちの子の芋が抜けないのは不公平だ」とか。

いやいや、自然は不公平ですよ。

芋が抜ける子もいるし、芋が抜けない子もいる。
それで良いし、というかそれが自然でしょ。

子どもは芋がほれなくても楽しい

芋が抜けるか抜けないかなんて理屈じゃありません。
それがリアルであり、自然であり、そして勉強にもなります。

自然で泥だらけになった。
それだけで勉強として十分じゃないですか?

アニメ「ダンジョン飯」のファリン。
彼女が<加工されたダンジョンで>泥まみれになったら勉強になったでしょうか?

「ダンジョン飯」 ダンジョンが加工されていたら勉強になるのか?

魔法学校の先生が「外のダンジョンで勉強しましょう!」と生徒を連れ出しました。

そのダンジョンが加工されていたらほんとうに勉強になるのでしょうか?

スライムが一定の地域から出ないように加工されていたら勉強にならないと思います。

そもそもダンジョンが加工されてしまったらダンジョンの生態系は崩れてしまいまう。
だからダンジョンの生態系のことは学べません。

ファリンが学んだのは知識として学んだのではなく、経験から学んだのです。

勉強は加工されてないリアルな現場でするのが一番良い

「ダンジョン飯」も「バカの壁」もそう言っているのだと思います。

ブログ記事は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました。

同じRPGアニメの「葬送のフリーレン」についてもnote記事にしています。
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