読書録📚NewsDiet
ニュース(ネットも含む)は時間の無駄
という根拠を徹底的に示した本です。
私は普段テレビ番組に全く触れない生活をしているのですが、育休前上司から
「ニュース見てないの!?社会人としてどうなの!?」
と言われたのが心に刺さっており(けど依然として見てない←)、ニュースを見ない言い訳をいただけるかもしれないと思い、手に取ってみました。
ニュース視聴時間を削りたい人だけでなく、ニュースを見ない生活をしていて快適なんだけど、人からニュースを見なよと言われ肩身が狭い人にも読んでみてほしい本でした。
上司にテレビを見ない理由を伝える気持ちで(なにそれ)概要をまとめてみようと思います。
ニュースを見ないほうが良い理由
流すニュースが選抜される段階で意図的なバイアスがかかっている
ニュースは巨大な収益が期待されるPR産業。視聴者の注目を引く記事である必要がある。
発信に誰もがアクセスできる現代では、情報はどぎつく、短く発信することが共通認識。
ニュースを選抜する背景には、日常に密接した地味だが重要なニュースよりも、私達の人生にはほとんど関係ないが、センセーショナルなニュースで興味を引き付ける意図がある。
ジャーナリストやライター側にも、質より量が求められている現状から、事実の裏付けや状況調査が不十分な記事が量産されやすい構造になっている。
私達の脳は、そもそもニュースをフラットに捉えられるようにできていない
動物の脳がそもそも、ネガティブな情報=重要だと感じるようにできている。
メディアはこの傾向を巧みに利用し、ショッキングなニュースを流す→視聴者はニュースを必要以上に深刻に捉えてしまう。
このループにより、ニュースは私達に慢性的なストレスを与える。
ニュースを見ないことで得られるメリット
ニュースにより占拠されていたワーキングメモリが開放→思考の時間が生み出される
ニュースを見終わったあとも、その内容や写真などは数時間経っても頭の中のワーキングメモリを占拠する。
自分が、影響力を及ぼせないニュース視聴にとらわれるのではなく、自分が影響できる範囲のことに集中することで人生が豊かになる。
心の平穏とニュースは相容れない。ニュースを手放すと心の平穏が訪れる
ニュースは、不安、苛立ち、嫉妬、怒り、自己憐憫などネガティブ感情を引き起こすようにできている。(ネットニュースのコメント欄など、ひどい書き込み多いことからも分かる!)
ニュースを手放すことで心の平穏が訪れる。
ニュースを見ないと不安。代わりに何をしたらよい?
本当に重要なことは「良質な本」から
それなしで生きられないほど重要なニュースというのは実は存在しない。リアルタイムでなくとも、関心を持ったことについて、信頼できる情報(一次情報)の詰まった本を読むべし。
最も生産性が高いのは、自分でじっくり考えること
音楽、映画、観察、本、長文記事など、色々なものから着想は得られるが(ニュースの消費は除く)、じっくり思考すること、自分が影響できる範囲の内側からのみ価値は生まれる。
所感
ニュースは、メディア側の主観を通ってきた二次情報だからこそバイアス(視聴者が食いつきそう選抜、枝葉の切り落とし)がかかっているし、私達の脳はそれを必要以上に重要視(発生頻度と重要度を見誤る)したり、信頼しすぎたり、誤解釈の落とし穴がある。
→ゆえに、ニュースではなく一次情報をチェックすべしということですね。
ただ、一次情報を調べるのって億劫。。
そんなときはこの本のなかにあった、ニュースランチがいいなと思いました。
人と話すことで、知識の欠陥も見つけられるし、次話すときのための能動的な情報取得にもつながると思いました。
ニュースランチの流れ
・話すテーマを絞る(取り組んでいる課題、煩わされている問題、気になることなど)
・一人15分話す
・交代してもうひとりが15分話す
・残りの時間は他のテーマについて話したり、互いの話を掘り下げる
ポイントは、テーマそのものではなく、その背景に焦点を当てる。
これ、職場とかでもやってみたいなと思いました(付き合ってくれる人がいれば…)。
他にも、
無理して意見を持とうとしなくてもいい(何にでも意見を持つべしという風潮ありますよね←ないですか?)
ニュースなしでも政治的な討論は可能
ニュースを見ないからこそ、「今週はどんな重大ニュースがあったんですか?」と質問して、知識を発表したい人を喜ばすことができる
など個人的に斬新な視点もいただけました。
おすすめです!