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成長志向=中毒? ~成長志向の光と闇~

「成長したい」「もっと自分を高めたい」

と考えることはありませんか?もしかしたら、その欲望、もう中毒になっているかもしれませんよ?

わたしは最近、ふと我に返りました。

「もっと成長しなきゃ」「このままじゃダメだ」「みんなに置いていかれてしまう」

そんな思いに駆られて、自分を鞭打って日々を過ごしてはいないだろうか?この気持ち、もしかして、ちょっと危険なんじゃないだろうか?

そこで、この記事では、わたしの体験を交えながら、「成長志向」の光と闇について、深掘りしていきたいと思います。

深刻に考えれば考えるほど、沼にハマっていくのがこのテーマ。ちょっと一息つきながら、考えていきたいと思います。

成長志向の落とし穴:成長中毒の症状

わたしは、自分で言うのもなんですが、生粋の「成長中毒者」でした。

「もっと成長したい」「このままじゃいけない」という思いが、常に頭の片隅にあり、それがバネになって行動できていたと思っていました。

しかし、ふと立ち止まって考えてみると、この「成長したい」という気持ちが、わたしの人生を振り回していることに気づいたのです。

  • 新しいスキルを習得しないと不安

  • 少しでも成長が停滞すると焦る

  • 常に「もっとできるはず」と自分に鞭打つ

  • 休んでいるときも「何か生産的なことをしなければ」と落ち着かない

成長したい、もっと上に行きたい。その気持ちはとても大切です。しかし、それが強すぎると、中毒のような症状が出てくるのです。


成長を追い求めるあまり、大切なことを見失う

成長中毒者は、常に「もっと、もっと」と上を目指します。それ自体は悪いことではありませんが、そのあまり、大切なことを見失う危険性があります。

例えば、家族や友人との時間、自分の心身の健康、目の前の小さな幸せ。成長中毒者は、それらを「成長」という名の列車の燃料にしてしまうのです。

気づいたら仕事や自己研鑽に多くの時間を割き、大切な人たちとの時間をおろそかにしていました。目の前の関係性や幸せよりも、「将来の成功」という幻想を追い求めていたのです。


成長中毒を引き起こすもの:3つの原因

では、なぜ「成長中毒」になってしまうのでしょうか?その原因は、わたしの経験と考察を交えて、3つ挙げてみます。

1. 比較する文化:相対評価社会の罠

日本社会は、相対評価文化と言われます。成績や順位が重視され、常に人と比べられる環境で育つと、「成長しなければ置いていかれる」という思いが強くなります。

学校の成績、入った大学、就職先、年収など、客観的な指標で人と比べられ、「もっと上を目指さねば」という思いが植え付けられていくのです。

常に上を見ることは大切ですが、それが強すぎると、今の自分を認められなくなります。今の自分の価値を、他者と比較して相対的にしか評価できなくなってしまうのです。


2. 成功至上主義:成長=幸せ?

現代社会では、「成功」が美徳とされています。メディアやSNSでは、成功者の華やかな姿が映し出され、「成長して成功すれば、幸せになれる」というメッセージが暗に流れています。

わたしたちは、無意識のうちにその価値観に影響を受け、「成長することが幸せへの道」だと信じ込んでしまうのです。

しかし、本当にそうでしょうか?成長することが、必ずしも幸せにつながるとは限りません。幸せは、もっと身近なところにあるのかもしれません。


3. 自己責任論:個人の努力次第?

「自己責任」という言葉を、最近よく耳にします。自分の人生は、自分の努力次第でどうにでもなる。成功も、幸せも、成長も、すべては自分次第。

確かに、自分の人生に責任を持つことは大切です。しかし、この考え方にも落とし穴があります。

例えば、どれだけ努力しても、環境や運に左右される部分があります。それでも「努力が足りないからだ」と自分を責めてしまう。また、人には向き不向きがあり、苦手なことを無理に追い求めてしまう。

「成長できる自分」でいなければ価値がない、そんな思い込みが、成長中毒を引き起こしているのかもしれません。


成長志向を健康的に保つために:3つの処方箋

では、どうすればこの「成長中毒」から抜け出すことができるのでしょうか?ここで、成長志向を健康的に保つための処方箋を3つ紹介します。

1. 「今」を認める:自分を受け入れる

成長中毒者は、今の自分に満足できない人たちです。常に「もっと」を求め、今の自分を否定してしまう。

だからこそ、まずは今の自分を認めることが大切です。今の自分は、過去の自分の努力や選択の結果であり、間違いなく価値がある。そう自分を認め、受け入れるのです。

「今の自分は、今までで一番若い自分だ」と考えてみてください。そう思うと、今の自分を大切にしたくなるのではないでしょうか?

2. 幸せの基準を内側へ:成功から幸せへ

「成功すれば幸せ」という方程式は、本当でしょうか?幸せの基準を、外側(成功や評価)から内側(満足感や充実感)へとシフトしましょう。

例えば、仕事で大きな成果を出すよりも、家族との時間を大切にした方が、自分にとっての幸せは何かを考える。大きな成功よりも、小さな達成感や喜びを積み重ねていく。

「幸せ」を外側に求めると、きりがありません。幸せの基準を内側に置き、今の自分にできることを大切にしましょう。

3. 成長の質を高める:スローフードのように

成長を否定する必要はありません。成長中毒から抜け出すには、成長の「量」ではなく「質」を高めるのです。

例えば、スローフードのように、時間をかけてじっくりと成長を目指す。質の高いインプットをし、学びを深く噛み砕き、自分の血肉とする。

無理に量を追い求めると、薄っぺらい成長に終わってしまいます。ゆっくりでもいい、自分のペースで、深く着実に成長していく。それが、成長中毒から抜け出す秘訣かもしれません。

終わりに:成長と笑顔の好循環へ

「成長したい」という思いは、大切な原動力です。しかし、それが強すぎると中毒のような症状が出て、人生を振り回してしまう。

成長中毒から抜け出すには、今の自分を受け入れ、幸せの基準を内側に置き、成長の質を高めることが大切です。

「成長したい」という思いと、今の自分や身近な幸せを両立させる。そのバランス感覚を身につけることが、成長と笑顔の好循環を生み出す秘訣なのかもしれないと思います。(といいつつ、寝る直前まで調べ物をしてしまうという禁断症状が出てしまいます。。)


最近ダイヤグラムにはまっているので蛇足的に添付

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