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おいおい、「味がしない」だと?聞き捨てならないな。



先日、母と気になっていたお弁当屋さんへ行きました。


玄米と発酵食品がメインの、彩り豊かな美味しそうなお弁当をテイクアウト。




母はながら食べが習慣のため、いつも通りニュースと韓国ドラマを観ながら食べていました(あぁ勿体ない~!)。



私はじっくり味わって食べたいタイプなので、自分の部屋でピアノのBGMだけ流して丁寧にいただきます。



お味はどれも最高。
ひとつひとつ心を込めて作られているのが伝わってきました。

メインのから揚げもただのから揚げではなく、玉ねぎ麹でつけ込んであり、口に入れてから嚙み切る最後まで味がじゅわーっと口の中に染みわたります。

野菜のおかずも手が込んでいて、スパイス等を使って新鮮な素材の味をよく引き立たせています。



感動しながら食べ終わり、やや興奮気味で母に「ねぇ、全部美味しかったよね!?」と聞きに行くと母は無表情で一言。


「うーん、から揚げと卵焼きは美味しかったけど他は微妙。豆のやつとか野菜とか、全然味がしなくて美味しくなかった



・・・マジか。
あまりに驚愕して、何も言い返せなかった。



自画自賛したいわけではないけれど、私はこれまで自分が積み上げてきた「味覚の感性」を強く実感した。



母は「たまにだから良いでしょ」と言いつつ、週に一回以上はカップ麺や揚げ物を食べている。甘い物とチョコレートも毎日食べている。


この日も、お弁当を買った帰り道に「寒いとジャンクなものが食べたくなる~」と呟いていたが私はまったく共感できなかった(自律神経が乱れていると悪い油が欲しくなるというのを知っていたので、母もそれだと思った)。



私はうっかり過食がぶり返した時は例外として、それ以外は「小麦・砂糖・乳製品」をほぼ摂らない。



これらを摂らないとなると、市販の食品がほぼNGなので自然と添加物も摂らないことになる。



すると味覚が鋭敏になってくる。

ブロッコリーやきゅうりは塩も振らずにおいしく食べられるし、
おかずに使う調味料も「醤油・酒・酢」くらいのシンプルなものしか使わない。


本来、調味料は素材の味を引き出すための「風味づけ」程度でいいのだという知恵は、私の料理観を大きく変えたこちらの本から知った。

『もうレシピ本はいらない 人生を救う最強の食卓』稲垣えみ子
レシピを見て作るのが億劫と感じる方、ミニマルな生活を目指す方に是非おすすめしたい本。「私の人生観を変えた本」ベスト3にランクインさせたいくらいの発見がありました。



あなたが味わっているのは
「本来の素材の味」か。
それとも「ぶっかけた調味料の味」なのか。



ふと、昔アロマショップで働いていた時のことを思い出した。


そのお店では自然の植物から香りを抽出したいわゆるオーガニックの精油を取り扱っていたのだが、香水などの人工的な香りに慣れている人はオーガニック精油の香りが苦手と言うのだ。



どちらが良くて、どちらが悪いという話ではない。

テレビを観ながらジャンクフードを食べるのも、ケミカルコスメや香水を使うのも好みの問題だ。それで健康に過ごせているのなら言うことはない。



ただその選択が、本来持っているはずの
「感度」や「感性」を鈍らせてはいないだろうか。

そしてその「鈍さ」が、大切な誰かとのつながりを阻んではいないだろうか。



食べもの本来が持つ素材の味やみずみずしさを感じられると、
その食材をつくり出した自然、
手をかけて育てた人のこと、
それを生かして美味しい料理に変身させた人などに思いを馳せられる。

自然と感謝の気持ちが湧き、
無条件の愛を感じられる。



私はそのような自分の感性と想像力を愛おしく思うし、この生き方を追求していきたいと思う。


これは私の趣味嗜好の問題であり、
誰かに強制するつもりはもろともない。


ただ、日々の生活にどこか違和感や息苦しさを感じている人は、ぜひ一番身近な「衣食住」を見直してみるといいかもしれない、と思う。




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▽自分の味覚、感覚を取り戻す孤食のすすめ


▽素材の味をより良く引き出す咀嚼のコツ


▽食べものに求めることは「ハイになること」ではなく「鎮魂」


読んでいただきありがとうございました♪

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