
読書まとめミニ『超訳こども ニーチェの言葉』
『絶対に負けない強い心を手に入れる! 超訳こども「ニーチェの言葉」』
齋藤 孝
概要
哲学の概略本を読んで、最も興味を惹かれたのがニーチェの思想でした。
もう少しだけ踏み込んでみようと思い、小・中学生向けの解説本を読んでみました。ニーチェの代表作『ツァラトゥストラ』からの引用と、著者の解説・メッセージが掲載されています。
あくまで本書は『超訳こども』であり、ニーチェ→『ツァラトゥストラ』→齋藤 孝→想定読者(小・中学生)、という多層のフィルターがかかっていることには留意が必要です。原典からの引用はわずかで、どんな経緯でその一文が説かれたかはほとんど説明されていません。より納得感を持って理解するために、原典(日本語訳ですが)を読んでみたいと思いました。
上記を踏まえつつ、心に留めておきたいことを3点でまとめました。

① 自身を愛し、偽らずに解放する
おのれみずからを愛することを学ばなければならない。
自分を信じない者はウソをつく!
よい趣味でも、悪い趣味でもない。ただわたしの趣味なのだ!
自己愛。自分を肯定し、自分の純粋な気持ちを偽らずに大切にする。「こうでなければならない」といった思い込みから自由になる。神に頼るのではなく、自分に自信を持つ。
② 運命を愛し、偶然を受け容れる
偶然が自分のところに来るのを止めてはならない。
嫉妬の炎につつまれた者は、最後には、さそりのように、自分自身に毒針を向けるのだ!
これが生だったのか。よし。ならばもう一度!
運命愛。偶然の出来事を肯定的に受け容れる。他者を妬んだりうらやましく思ったりすると、結局自分がダメになる。うまくいかないことは山ほどあるが、何度でも繰り返してやろうという気持ちで。
③ 使命を見つけ、行動して学ぶ
わたしは、わたしの幸福を追求しているのか。いや、わたしが追求しているのは、わたしの事業だ!
「何からの自由?」ではなく、「何を目指しての自由か」が大事なんだ!
行動する者だけが学ぶことができるのだ!
力への意志。自己愛と運命愛だけでは、幸福にはなれない。自分の事業=使命を決めて、追求する、それこそが自由。困難に挑戦し、行動することで学びを得て、自分を成長させていく。
いいなと思ったら応援しよう!
