読書まとめ『目でみる地下の図鑑』→みえないものを見るワクワク感
『目でみる地下の図鑑』こどもくらぶ 編
一言で言うと
みえないものを見るワクワク感
概要
年末年始の娯楽として、図書館で借りてきました。
ところどころ長女といっしょに読みながら、
地下の不思議な世界を楽しみました。
本書は、植物・動物・人間・地球のセクションに分かれています。
地下は、人間にとっては不思議な世界ですが、
動植物にとっては住処・栄養源であったりもしますね。
また、地球のセクションでは、
プレート・地震、コアやマントルの話まで出てきます。
本書を読んでみて、私が興味を持っているのは、
動植物系よりも
人間がどのように地下を利用してきたか、の方のようです。
これは地下に限らず、地形全般に対する感覚ですね。
強大で気まぐれな自然に対して、
それを利用・克服してきた人間の戦いの痕跡に惹かれます。
以下、人間の地下利用に関して
興味深いと感じたところを3点共有します。
① 古代ローマ時代の地下下水道
古代ローマの下水道クロアカ・マキシマは、
一部が地下化されています。
もともとはオープンな溝として作られていたところに、
建物をかぶせるような形で暗渠になったと言われています。
作られたのは、なんと紀元前600年ごろ。
古代ローマの建築技術、
特に水道技術は恐ろしい限りです。
② 地下鉄駅から発車すると下り坂
駅からの発車時に下り坂、
停車時に上り坂にすることで、
節電を図っているそうです。
駅は地下の浅いところに、
駅間は深いところにある、ということですね。
地形や他の構造物を避けるために
勾配が必要になることもありますが、
節電のために勾配をつけることもある
というのは興味深いです。
次に地下鉄に乗るときは、
駅の前後の勾配を気にしてみます。
③ 地下開発の最前線、ジオフロント
ジオフロントとは、地下の都市計画を指します。
新世紀エヴァンゲリオンの第三新東京市のように、
フィクションではたびたび登場している考え方です。
実は、アリスシティネットワーク構想(大成建設)や
ジオ・シナップス構想(日本シビックコンサルタント)など、
リアルでもマジメに研究されています。
こういった「ちょっと昔の未来像」って、
ワクワクするんですよね。
自分が生きているうちに見てみたい…!
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