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79日目 「毛玉!以上です」 今日は細い路地を歩いていたら、目の前の塀が崩れて、明るい茶色…
78日目 「追加実験!この課題はさらなる研究の余地があると思われる」 代わり映えのしない、…
76日目 「再々面接!わたしはげんき」 窓から西日が差し込んでいる。どこかの家の中のようだ…
74日目 「おのれ自警団!悶絶緊縛感電責め」 「ぐ」右足、「り」左足、「こ」右足が踏むのは…
72日目 「検査!聴力には自信があるけど」 生臭い汚れのこびりついた廊下をひたすら進む。ど…
70日目 「水没!帰り道の車」 黄昏の空を背景に、まばらな黒い線が引かれた、窓枠の絵。ここ…
69日目 「対決!黄金の精神」 坂道を上へ上へと登っていると、いつの日か来た高台にたどり着いた。黄昏の空に沈む町が見渡せる。今度も黒猫を探してみた。やはり見つからなかった。 かわりに、あの時と同じく、ひとつの人影が目に止まる。民家の屋根に座り、なにやら両手で頭を撫でているようだ。 人影とはいうけれど、輪郭は人らしくない。根元の太い立派な尻尾がにょろりと生えているのが見える。おれと、お揃いのようだ。何をしているのか気になって見続けていると、不意に人影が振り返り、ばったりと目
68日目 「報復!見ないうちにずいぶん大きくなって」 巨大な蝸牛と別れてから、廃れたスーパ…
66日目 「勝負!いわゆる教皇選挙」「……あ、あー、ああ……」 呻いている自分に気が付く…
64日目 「再来!猪は我々を覚えていた」 「おや?兄さん兄さん、角に耳の兄さんじゃねえか。…
61日目 「聖域!調査隊は謎の廃工場へ飛んだ」 走り疲れて座り込む。まだ声が聞こえてくるよ…
58日目 「水没!第9の異形と特に意味のない池」 自分の足音で意識を取り戻す。いつから歩い…
57日目 「乱闘!暴力と残酷の黒い鬼」 気が付くと、病室に寝かされていた。病衣を着せられているが、拘束はされていない。体を起こすと全身に激痛が走る。棘は残らずなくなったが、生えていたところに惨い傷跡がある。もう血は止まっていて肉が丸見えだ。消毒なんかしてないだろう。そもそも麻酔をしてほしかった。 ひりつく手足の皮膚を労わりながらベッドを降りる。首の後ろが特に痛む。角に生えた鋭い棘も折り取られていたので、おれは久々に角を撫でた。断面がちょっと尖っている。撫でながら考える……こ