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その他、色々

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その他、色々です。
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記事一覧

皆さんそうしていますよ

 結婚式は豪華になればなるほど式場側は儲かるものです。しかし式をあげるカップル側は、なるべく出費を抑えたいものです。かといって、一生に一度の結婚式、ケチったという記憶は、なるべく残したくはない。そこで花嫁の中には、お手製のドレスを着て心に残るような式にしたいと思う人も多いです。けれども、こんな花嫁の攻略法は、すでに結婚式場側にも確立されているのです。

 まず予約係がこう言うのです。

「ドレスは

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プラシーボ効果

 昔ある病院において胃潰瘍の患者たちを2つのグループに分けて次のような実験を行った事があります。最初のグループには看護師が薬を渡す際、わざとつれない態度で、これが効くかどうかは私には分かりません、だけど、これが私の仕事だからあなたに勧めるのです。患者たちは誰もが浮かない顔つきで、その薬を受け取りました。

 もう一方のグループには、 担当医が直接同じ薬を勧めました。

「この新薬はとてもいい薬で、

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ボディータッチ

 日本人は人と会った時にお辞儀をするのが習慣なのに、やたら握手をしたがる人たちがいます。政治家と芸能人です。特に選挙期間中の政治家は、1日何十人、何百人との有権者と握手をしたかが、選挙運動をどれだけ頑張ったかのバロメーターになります。1日1000人、いや 2000人といった具合に目標を立てて、それこそ手が真っ赤に腫れ上がるぐらい死に物狂いで握手をします。また有権者の側も、握手されるとその政治家が急

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ホタヤ号事件

 1955年10月3日、南太平洋西サモア諸島近海で貨客船の乗員乗客25人が突如、蒸発してしまうという怪事件が起こりました。

 その船の名をホタヤ号。

 ホタヤ号はサモア諸島を結ぶ貨客船として活躍しておりましたが、船長はイギリス人のミラーという男の人でした。

 事件の発生した10月3日、午前5時ごろ、 いつものように、西サモア諸島のアスアからトケラウ諸島のフォアカオに向かって出向したホタヤ号は

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不眠症の秘薬【ショートショート】

 ある所に、春夫という若い男がおりまして、この人が不眠症に悩まされ困っておりました。何でも1週間ほど前から、一睡もできないと言うのです。そこで、ある日、女房に相談しましたら、
「なんだい。眠れないって。だったら私がいいところに連れてってあげるよ。あそこに行けば、必ずぐっすり眠れるはずだから」
と言われて春夫が連れて行かれたところは近所の公民館でございます。公民館の入り口には、
「本日、あの地元出身

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シュツーカ

 山で激しい体験をした人の中には、かなり怖い思いをした人も多いと思います。遠くの空でピカッと雷光が走ったかと思うと バリバリバリと音がします。続いてゴロゴロゴロという大きな音がして、山全体が揺れるような感じがします。まるで戦場で爆撃を受けたような錯覚を覚えるはずです。ところが第2次大戦中、本物の爆撃音で連合軍を苦しめたのが、ドイツ軍でした。
 当時、ドイツ軍にはシュツーカと呼ばれる急降下爆撃機があ

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色の魔力

 ダイエットに失敗した、そんな人は今度食事する部屋を、青で統一して挑戦してみたらどうでしょう。
 次のような実験結果があります。
 ある学校の生徒30人を男女混合の10人ずつのグループに分けて、テーブルクロスと照明を、赤、黄、青、それぞれの色で統一した部屋で、食事をさせたところ、赤の部屋のグループが、最もよく食べ、陽気に喋りだし、食卓が一番盛り上がり、それから黄色の部屋のグループは、食べるよりもお

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物真似【ショートショート】

 あるところに真理という実に物真似の上手い娘がおりました。彼女はちょっと愚直ですけど、大変優しい子で、人から頼まれると男の物真似からラクダの鳴き声まで何でも喜んで引き受けていました。
 彼女の友人に太一という浮気っぽい男がいるのですが、ある日の夕方、その太一が、真理のもとへやって来て、
「真理さん、ちょっとお願いがあるんだ」
「何でしょう?」
「今晩、俺のアパートに来てくれないか」
「まあ、いやだ

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刃渡りの術

 畳の上に置かれた刃の上を歩いて渡る 刃渡りの術、これは一見、超人技のように見えますが、その仕掛けを知っていれば難しい技でも何でもないのです。その昔、甲子園常連校のある野球部で、この刃渡りの術が稽古に取り入れられていたといいます。その理由は、 精神力を養うためだといいますが、刃渡りの術は、高校生でもできるものなのです。
 元々、刃で柔らかいものを切る場合、ただ押し付けただけでは切れません。この事は

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目利き

 ある男が骨董屋に入り陶器の皿を見せてくれと言った。店主は、まず10万の皿を見せ、次に50万円、しまいには100万の皿を見せた。が、男はその都度、首を振り、もっと立派なのはないのかね、とただをこねた。店主は呆れ果て、最初の10万の皿を箱だけ立派なものに変えて、300万で売りつけた。男はそれを受け取ると、大変満足し、いい仕事してますね、と言い残し 店を出た。買ってしまったのである。男は 骨董品の鑑定

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おふくろの味の秘密

 おふくろの味を売りにする食堂が国道16号線沿いにあった。大変うまいと評判だった。
 ある日、慎吾という会社員が出張の帰り その店によった。評判のおふくろ定食を注文した。確かにうまかった。懐かしい味がした。食事を済ませた慎吾はこの味の秘密を探ろうと、こっそり厨房を覗いてみた。
 厨房にはこの店の店主らしきおばさんがいた。せっせと立ち働いていた。実に手際よくアジの開きを焼いていた。両手が目にも止まら

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