Shin Mizumoto

真ッ冬(まっとう) Vo.& Gt. 水本伸

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真ッ冬『ホワイトエッセイ』全曲解説

はじめに 2022年  12月3日 私のホームである静岡Sunashにて 真ッ冬の1st アルバムのレコ発ライブを敢行した。 1年に及ぶレコーディングを経てのライブ。 最高の仲間と共に迎えたこの日は、我々にとってとても思い入れ深い1日となった。 今回はそんな我々の作品について、1曲1曲「解説」という形で記事を書いていこうと思う。 様々な本から影響を受けて作ったことから、アルバム名を『ホワイトエッセイ』と名付けた。 アルバムのタイトルの通り、自分語りから成る我々

    • 近況報告ーバイト始めたりボイトレ始めたり。

      2024年の10月に、新聞の夕刊が廃止となった。読売や日経はまだ続いているようだが、間もなく終わるとのこと。 さて、10月から朝刊のみになるので昼から夜にかけてたっぷりと時間に余裕が出来る。当然お給料は減るので、以前よりダブルワークを考えていた。 そんな折、いつも通っている音楽天国草薙店でお世話になっているスタッフさんが10月で辞めるとのこと。タイミングもピッタリだった上に、折角なら音楽に関わる仕事をしたかったので、僕は早速面接を申し込んだ。 面接も無事に通り、 9月か

      • それぞれの詩を織り合わせた創作第1号ー靑ヰ埠頭『カベルネ』

        後輩であるtatsuki ikegaya君と 「靑ヰ埠頭」(アオイフトウ) というユニットを組んだ。 それに際して、6/30(日) 自分のソロライブにてタツキ君をゲストに招き、我々が一番最初に作ったオリジナル曲『カベルネ』を披露した。 ジャンルで言えば「フォークトロニカ」になるだろうか。タツキ君がビートを鳴らし、僕がギターを弾いて歌う、と言った編成だ。 この日、タツキ君と共演するに当たり、 Acoustic Ver.として実験的に初披露した。 スタジオで音を鳴らして合

        • 「知恵の輪」

          高校生時代、僕は吹奏楽部だった。 かなり前になるが、上記の記事の通り 僕は引退の3ヶ月前に初めて部活をサボり、そのまま辞めている。 それはそれは宗教じみたイカれた部活で、カオスなエピソードがごまんとある。 その中でも印象深いエピソードが、高校3年生になったばかり、それぞれの役職を決めるミーティングでの出来事だ。 僕の所属していた吹奏楽部は、定期演奏会はもちろんのこと、地方のテーマパークや大道芸大会など、外で演奏することが多かった。 そのため、役職の中に演奏で着る衣裳

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        真ッ冬『ホワイトエッセイ』全曲解説

          音楽理論がおもろくて仕方ない話。

          最近、音楽理論の勉強を始めた。 きっかけはYouTubeのオススメで出てきた、音楽理論の講座や楽曲分析の動画を見たことだ。 おろ?  意外と単純では?? 真ッ冬でもピアノのフレーズはキーも分からないまま丸投げしていたし、今後の活動のためにも最低限理解しておくのもいいかもしれない。 色々検索してみると、プロの一線で活躍する名だたるギタリストやピアニストが無料で大量に講座動画を投稿している。贅沢な世の中だなぁと思う。 その中でも僕がよく見ていたのが ギタリストのRyke

          音楽理論がおもろくて仕方ない話。

          大嫌いで大好きな歌ーShin Mizumoto『仕返しの歌』②2021年〜2024年

          こちらは後編の記事になります。 上記の前編の記事からご覧ください🙇‍♂️ 2021年  大晦日 『仕返しの歌』をボツにしてから2年弱。 2021年大晦日。 僕は静岡Sunashのカウントダウンライブに遊びに来ていた。 普段は新聞配達の仕事をしているため、年末年始は大忙し。前までは時間が読めない中で「ええぃ遅れたら遅れたでやってまえ!」とよく身体に鞭打っては早めの時間に出演し、クタクタの状態で仕事に行っていた。 当時から既にアラサーまっしぐらだった僕はかなり自重して

          大嫌いで大好きな歌ーShin Mizumoto『仕返しの歌』②2021年〜2024年

          大嫌いで大好きな歌ーSnufkin『仕返しの歌』①2016年〜2019年

          2024年  はじめに 僕のオリジナル曲で、 『仕返しの歌』という曲がある。 この曲を作ったのは遡ること2016年。 僕の中で最も歴史が長い曲だ。 初ライブでも披露した曲で、あれから8年が経つわけだが、何も頻繁に歌っていたわけではない。2年ほど全く歌わない期間もあった。 だから厳密に言えば、ライブで"歌い"続けてきたわけではない。言うなれば、 僕の心の中で"生き"続けてきた曲だ。 一度は手放しても、『仕返しの歌』という存在が完全に死ぬことはなかった。 その実、自分

          大嫌いで大好きな歌ーSnufkin『仕返しの歌』①2016年〜2019年

          アーティスト名変更しすぎ問題。ーShin Mizumoto

          僕はこれまでに アーティスト名を4回変更した。 必要性があったかと問われると、結果無かっただろう。非常にややこしいことをした。 それでも、音楽活動をやっていく上でその都度考えがあって変えたものだった。 今回はそんな僕のアーティスト名の変遷を、サラッと振り返っていこうと思う。 Shin 2016年9月9日 初ライブが決まった僕は当然アーティスト名が無く、何ならこの時はライブを続けるかも怪しかったので、安直に本名からShinと名乗った。 ありきたりな名前でやだなぁ と

          アーティスト名変更しすぎ問題。ーShin Mizumoto

          『りっとう』の完成と、真ッ冬主催『Story Seller』

          2019年の11月2日。 真ッ冬はamazarashiのカバーユニットとしてスタートした。 前回の記事で触れた通り、僕らは初ライブを終えた後のビジョンを全く考えていなかった。 「感覚を忘れない程度に、 月1程度でスタジオ入りませんか?」 僕の提案でその後は、それはそれはのんびりとカバーの練習をする日々が続く。 そして、ちょうど1年後。 真ッ冬としての初めてのオリジナル曲 『りっとう』が完成した。 それを皮切りに、僕らは大きな一歩を踏み出すことになる。 『りっとう』

          『りっとう』の完成と、真ッ冬主催『Story Seller』

          真ッ冬結成と初ライブ。ーamazarashiとあまざらし

          あまり実感が湧かないが、今年の11月で真ッ冬結成5周年を迎える。ずっと突っ走ってきた!と言うよりかは、当時から探り探りでかなり慎重に活動していたように思う。今年もライブ本数はかなり減ったが、絶賛作曲に力を入れて充電中だ💪 さて、僕のnoteでは度々アルバムのテーマや楽曲制作の裏側などをちらほら書いているが、 そう言えば真ッ冬結成の経緯をあまり話したことがなかった。 結成当初も、「え!  いつの間に!?」という反応がほとんどだった。 と言うことで今回は僕がどのようにキーボー

          真ッ冬結成と初ライブ。ーamazarashiとあまざらし

          「意味深だね。」ーAmayjigen『意味深海』

          僕のオリジナル曲で、 『意味深海』という曲がある。 オリジナルを作り始めてから丁度10曲目の曲で、かなり気合を入れて作ったのを覚えている。 作った当初、共演者やお客さんから「この曲ってどういう意味なの??」とよく聞かれた。 僕はその質問の答えを、 未だに持ち合わせてはいない。 僕の記憶が正しければ、 『意味深海』を作ったのは2017年。 とても寒い時期だった。 初めて「転調」することを前提に作った曲でもある。だからこそ、サビはシンプルで聴きやすい歌詞が良いと思った。

          「意味深だね。」ーAmayjigen『意味深海』

          お寿司屋さんでギターを弾く夢。

          夢の中で何度も訪れる場所がある。 幼い頃によく母親に連れて行ってもらった 「〇〇寿司」だ。 当時から偏食気味だったボクは、行く度にハマチをしつこく注文していた。大将のOさんはそれを見てボクのことを「ハマちゃん」と呼んでいた。 Oさんは寿司を握りながらも常に親父ギャグをかますような愛想の良い人で、お客さんからも人気があった。ボクもその人が大好きで、お寿司を食べるよりも、Oさんと話すのを楽しみにしていた。 そんなOさんは、ある時にふと姿を消してしまう。母親が「何かあったん

          お寿司屋さんでギターを弾く夢。

          「方角音痴」

          与太話、 というより愚痴に近いかもしれない。 私も地球に生まれ落ちて28年そこそこ生きた人間なので、「東西南北」くらいは知っている。 上が「北」 下が「南」 右が「東」 左が「西」 小学生の理科の授業で習った。 覚えてしまえば簡単なものだ。 だがどうだろう。 世界はあまりに広すぎる。 私は「東西南北」という言葉は知っていても、その方角がてんで分からない。 例えば今実家にいて、「北はどっち?」と聞かれても見当がつかない。分からないからと言ってわざわざ聞き返したりは

          「方角音痴」

          祖母とギョーザと、これからの事。

          昨年の12月29日に 祖父が天国へと旅立った。 あまりの悲しさにしばらく自堕落な日々を送っていたが、今は無理のないペースで音楽活動に向き合えている。 音楽活動を優先するあまり、ロクに祖父と顔を合わせられなかった僕は、あれから毎月祖父の墓参りをしている。世間知らずな僕はどのタイミングで墓参りに行くべきなのかよく分からない。生前に会えなかった分、たくさん掃除したいし、たくさんお参りしたい。 物忘れの激しい祖父だったけれど、これだけしつこくお参りしていれば、きっと忘れないだろ

          祖母とギョーザと、これからの事。

          「旅する本棚」は読者の心の中に。

          高校生の僕にとって、 本は"借りる物"という認識だった。 毎日のように図書室に入り浸っては本を借りまくった。無料で好きなだけ本を読める最高の空間だった。 そんな僕が本を"買う"ようになったのは、 お小遣いが上がった高校2年生になってからだ。 お金に幾分か余裕が出来た僕は、初めて本屋で本を買った。図書室のようにバーゴードを通すだけではなく、レジへ持って行き、現金を払って本を受け取る。 人生で初めて買った本が何だったのか、流石にそこまでは覚えていない。けれど、その本を大事

          「旅する本棚」は読者の心の中に。

          「冥王星」ーあいみょん『アンサーソング』

          かつて仲の良かった彼女のメールアドレスの末尾に、「vesper」の文字が入っていた。 「ねぇ、"vesper"ってどういう意味?」 流行りの文庫本とRADWIMPSのCDを抱えて、ボクは彼女の家の玄関先で話をしていた。 「"冥王星"って意味だよ」 「"冥王星"!  かっこいいね!」 ボクがそう言うと、彼女は細い切れ目をさらに細めて笑った。 「ね、いいでしょ?」 ボクは彼女とただ一度だけ、形式的なデートをしたことがある。 言葉も経験も何もかもが不足していたボクの

          「冥王星」ーあいみょん『アンサーソング』