創作小説『ガラスの少女』#4
#3の続きです。
ぬるい空気の廊下を歩いて教室に向かう。空腹が胃を蝕んでいる。次の授業は絶対にお腹が空くに違いない。
それでもなぜかトクトクと胸が高鳴っていたし、足取りは軽かった。
教室に戻ると、当然沙耶香と実里はお弁当を食べ終えていた。二人に何か言った方がいいかと思い足を向けようとした瞬間、彼女らが目配せをしたのに気づいた。
廊下を歩いていたのとは別の音を立てながら鼓動が速くなる。二人の方へ踏み出しかけた足は、結局自分の席の方に向けた。
背中に嫌な視線を感じる気が