わたしが考えていたよりずっと
そのお店のご主人は、魔法つかいのおばあさん
わたしは、魔法つかいとは、なにかと縁がある
だから、その魔法つかいのおばあさんとも
知り合いみたいなもの
その魔法つかいのおばあさんがやっているお店は
表向き、記憶冷凍食品をあつかってるお店なのだけれど
あたりが暗くなってくると
たくさんのランプに灯りをともし
ランプ屋さんらしくなる
時期になると、世界の季節を管理したりもする
魔法つかいというのは、いろいろ、やることがあるようだ
わたしが考えていたより、ずっと忙しいみたいだし
覚えないといけないことも多くある
いまのところ、わたしがきちんと胸をはってやれる
魔法つかいに関することといったら
毒りんごをつくることくらい
けど、わたしがつくったその毒りんご
けっこう評判がいいらしく、そのお店でも
ちゃんとあつかってくれるようになった
そのことで、そのお店の呼び名に
毒りんご屋さん、が
新たに加わることになった