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福岡「もつ鍋」個人史

福岡の郷土料理として知られる「もつ鍋」ですが、昔からよく食べられていたのは福岡市を中心とした地域で、以前はその他の地域ではあまり食されておらず、自分も社会人になって初めて食べました。

とはいえ、酒飲みが多い職場だったせいもあるのでしょうが、飲み会というと「もつ鍋」専門店で開かれることが多く、すっかり好物に。また、花見の際などには若手が有休を取って場所取りし、仕事後にやってきた課長が直々に、「もつ鍋」を現地で一からつくりあげて食べるということも。

福岡における「もつ鍋」の人気店というと、「やま中」「もつ幸」「越後屋」などが挙げられますが、個人的には「万十屋」を推します。以前はベイサイドにも店があり、「もつ鍋」ブーム時には、来福した大学友を連れて行ったことも。すき焼き風に卵を絡めて食べる「もつ鍋」が絶品。

もはや店の名前すら憶えていないのですが、九州大学箱崎キャンパス近くに、民家を改造した「もつ鍋屋」さんがありまして、職場の飲み会の行きつけの一つだったんですが、そこが一番美味しかった記憶が。日本酒まで持ち込んで、とことん飲み食い。もう閉店してしまった幻の名店。

専門店でなくても、屋台や焼き鳥屋で一人「もつ鍋」を食べられるのも、福岡の懐の広さ。昔の懐かしい記憶を思い出しながら、一人、ビールと共に静かに「もつ鍋」をいただくのもいいものです。

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