「首を抱く」(詩)
首を 胸へと 抱き寄せる
これ以上 頷かないようにと試みる
かなしいふくらみに 口をつけなよ
正しいことが好きだったことを
時々思い出してみる
あなたが口にしたことは 全て影をもって
そして ひとりでに 歩き出す
もうこれ以上 何一つにさえも
私は頷いてやりたくはない
頼りない首筋は 力が張って苦しそうだ
重たい頭を抱えるどころではない
私は 素直過ぎた首を抱き寄せて
もう 折れてしまえ、と 胸に落とす
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