アルセーヌ・ルパンの事件現場を巡る⑧-『謎の家』の”家”にまつわるミステリー‐
みなさん、こんにちは!
今日も、新刊「アルセーヌ・ルパンの聖地巡礼本」をみながら、パリを旅したいと思います。
今回は、『謎の家』の主な舞台となる、2つの家を中心にパリを巡ります。
『謎の家』については、過去記事や拙著、そしてYouTubeをご覧ください↓
『謎の家』は、その名の通り、家にまつわるミステリーなんですが、ルパンと相棒⁉とも呼べるベシュ刑事の絶妙な掛け合いも面白く、全く暗いストーリーではないので、読みやすいのではないかと思います。
ストーリーでは、フランス革命の時代から存在する古い邸宅が登場し、先祖から続く因縁が絡んだ事件になっています。
謎に満ちた2つの家が登場するのですが、1つ目の家(メラマール邸)は、パリのサン・ジェルマン地区にあります。
ストーリーでは、この家の所在地は、ユルフェ通り13番地となっていますが、この通りはパリに存在しません。
ですので、サン・ジェルマン地区のどこかに、このメラマール邸のモデルとなった家がないか、聖地巡礼本の筆者の方が探し、そこで出た答えは・・・
なんと、ロダン美術館!
ロダン美術館↓(こんなところですという参考のためにインスタのリンクを貼っておきます)
Musée Rodin(@museerodinparis) • Instagram写真と動画
筆者さんは、サン・ジェルマン地区でも西側にあり(西側のほうがセーヌ川を越えて、右岸(リボリ通り)へ行きやすいから)、メラマール邸の雰囲気にあう邸宅、ということでロダン美術館ではないか、と推測されたようです。
ロダン美術館は、アンヴァリッドのすぐ近くにあるので、ナポレオンのお墓を見た後に巡る!というのも良いかもしれませんね。
ストーリー後半では、ルパンたちは車に乗ってサン・ジェルマン地区から、セーヌ川を渡り右岸のマレ地区へと移動します。
マレ地区にある、”その家”を見た(誘拐された)2人の女性は、ショックで気を失いそうになります。
原作では、この家はビエイユ・ドゥ・マレ通りにあるとされていますが、残念ながら、この通りもパリにはありません。
しかし、私も筆者の方も、ビエイユ・ドゥ・タンプル通りのことではないか、と推測しています。
そして、この家のモデルは、私はロアン館ではないかと推測し、YouTubeでもそのように話していますが、巡礼本の筆者の方は、ピカソ美術館ではないかと推測されています。
面白いことに、ロアン館もピカソ美術館も、どっしりとした古い邸宅で、どちらもビエイユ・ドゥ・タンプル通りに面しているんです。
『謎の家』に登場するこの2つの家は、特定するのが難しいんですが、あれこれ調べていると、本当にパリの街に詳しくなります。
パリの左岸にあるサン・ジェルマン地区から、右岸のマレ地区へ大きく舞台が転換するので、パリの街に詳しくならざるを得なくなるほどです。
逆を言えば、パリの街がある程度わかっていないと、ストーリーが分かりづらいかもしれません。
『謎の家』が未読の方は、パリの地図とにらめっこしながら読んでみてください。
きっと、パリの街に詳しくなると思います。
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