カリオストロ伯爵とは⑦-”ベルばらきっての悪女”ジャンヌの首飾り事件はなぜ失敗したのか-
みなさん、こんにちは!
前回の予告通り、今日はベルばらでもお馴染みのジャンヌの視点から、首飾り事件をみていきたいと思います。
この”カリオストロ伯爵とは”シリーズは、今回の記事で終わらせたいと思うので、頑張って書きます!
今読んでいる本や映画など、他にもご紹介したい記事があるので、そろそろこのシリーズを終わらせないと次にいけない💦・・・。
首飾り事件については、ベルばらを読んだことがある方はご存知だと思います。
首飾り事件を一言で言うと、ジャンヌが王妃と親しいとロアン枢機卿に信じ込ませ、王妃の名を騙って首飾りを購入した詐欺事件です。
ロアン枢機卿は、首飾りが途方もない値段であること&王妃の保証人になることに怖気づき、カリオストロ伯爵に相談するため、彼を呼び寄せる。
カリオストロ伯爵は、既にこの時、パリでも不思議な力を持つ人として有名になっていたようです。
ちょうど同じ頃、気球が流行したり、メスメルが磁力の力で人を失神させたりしていたので、カリオストロ伯爵の法術?(魔術?)も本当かもしれないと、パリの人に思われていたらしい。
因みに、メスメルについては、追々ご紹介しようと思っている映画にも出てくるので、私も最近彼のことに興味を持つようになりました。
ジャンヌは、まんまとロアン枢機卿を騙し、首飾りを手に入れ、それを持って仲間は海外へ逃亡を図ります(海外で首飾りを売りさばく目的もあった)。
しかし、ジャンヌだけは、フランスに留まったことから、彼女の計算が狂い始めます。
ジャンヌもこの時、仲間と一緒に逃亡していれば、Vの焼き鏝を体に押し当てられ、最終的にサルトペリエール刑務所に投獄されることはなかったかもしれません。
だけど、この時、彼女なりの勝算があった。
それは・・・
①もし自分が危なくなれば、カリオストロ伯爵に濡れ衣を着せるつもりだった
②ロアン枢機卿に首飾りの代金を支払わせることが出来れば、自分は無事だと思っていた。
実際、ジャンヌの計画は、あと一歩で上手くいきそうだったが、思わぬところから計算が狂ってしまう。
それは、支払期限を過ぎても代金を払ってもらえない宝石商が、直接王妃に支払いを要求したから。
私、首飾り事件でいつも思うのですが、この宝石商たちも悪いと思いませんか⁉
だって、王妃の署名が本物かどうか調べなかったし、王妃本人から買ったわけではないですしね。
なんで、宝石商にお咎めがなかったのか不思議です・・・。
ロアン枢機卿は逮捕され、次にジャンヌが逮捕されるが、もちろん彼女はカリオストロ伯爵の仕業だ!と言って、カリオストロ伯爵も逮捕される。
カリオストロ伯爵は、サン・クロード通り1番地の家で逮捕され、バスティーユ牢獄まで歩かされ、さらし者にされたようです。
因みに、ロアン枢機卿、ジャンヌ、カリオストロ伯爵は、以前の記事でも書いたように、パリではご近所同士で、この3人の家はめちゃ近いです。
ジャンヌの家やロアン枢機卿の家については、Youtubeでもご紹介しているので、もし宜しければあわせてご覧頂けると嬉しいです。
(記事の一番最後にリンクを貼っておきます)
しかし、逮捕後、ジャンヌの思惑通りにはいかず、法廷ではカリオストロ伯爵が有利で、ジャンヌはどんどん不利になってしまう。
しかも、カリオストロ伯爵は、「ジャンヌの仲間が裏切る」ことを法廷で予言し、実際、夫が逮捕され、詐欺を認めたのだった。
結果的に、ロアン枢機卿とカリオストロ伯爵は無罪、ジャンヌは有罪だった。
しかし、本の著者が述べているように、長い目で見れば、首飾り事件に関わった4人にとって、判決結果はよくないものだった。
まず、カリオストロ伯爵は、フランスから出国するよう命じられる。
ロアン枢機卿は、全ての称号を返上するように命じられ、パリから遠く離れたオーベルニュの山中の修道院へ永久追放された。
そして、ジャンヌは・・・上記に書いた通り、衆人の前でVの焼き鏝を押され、刑務所へ。
しかし、この事件で最も最悪だったのは、マリー・アントワネットだと著者は言う。
この首飾り事件が、王妃の評判をひどく傷つけ、フランス革命へのトリガーになったからだ。
最終的に、民衆の信用を失い、首を失った彼女が、最もこの事件のネガティブな影響を受けたと、著者が述べているのが、私にとって印象的でした。
・・・なんとか、今回の記事でまとめることが出来ました!
次回からは、また新しい記事を書いていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。