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やわらかな仏教のことば 2/1250 「四天王寺(してんのうじ)②」
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四天王寺を訪れたのは、「皇族・権臣」ばかりではありません。
仏教各宗派の開祖たちが、聖徳太子を慕いこの地に足を運んでいます。
その証のように、今も境内各所には開祖のお像が立って(お祀りされて)いるのです。
大師堂には空海(敬称略、以下同様)
一乗院には最澄
見真堂横には親鸞
阿弥陀堂そばには法然……
歴史上の巨人たちが「日本仏法開祖」の下に集い、そしてそれぞれを慕うひとたちがまた集うという、美しい連なり。
1400年受け渡されてきた、念(おも)いのリレー。
「歴史のある聖地」とはつまり、
有名無名問わず多くのひとの祈りが層を成す場所、ではないでしょうか。
ひとつ小さな石を積むように、ひとつ小さな祈りをそっと置く。
そうしたひとりひとりの小さな営みが、目には見えない大きな山を築いています。
昔も今も、人の持つ願いはそう変わらない。
先人たちと同じ願いを持つのならば、祈りを「重ねる」ことで、より遠くへよりはやくたどり着けるのではないかと、想像します。
さながら「巨人の肩の上に立つ」ように。
祈りの継承が強く感じられる場であるからこそ、
過去からの祈りを受け取り、未来に向けての祈りを放つ。
1400年に及ぶバトンを、わたしもまた、繋いでいきたいと思うのです。