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認知症グループホームのはなし

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認知症の方への支援の記事をまとめています。
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#別府

別府に帰りたい…

別府に帰りたい…

大分からグループホームに入居された利用者さんが帰ろうとします。

先日、大分県別府市から飛行機とタクシーを乗り継いで利用者さんが入居しました。
ご家族は、絶対家を離れないというご本人をなだめたりすかしたりして連れてきました。
飛行機を1便乗り過ごしホームに到着したのは、予定より5時間遅れて17時30分。

夕飯はお寿司とお酒を用意して、
ご家族を交えおもてなしの宴会です。

ご本人は、楽しかったら

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帰宅願望の支援。

帰宅願望の支援。

強い帰宅願望への対応は難しい事が多いと思います。
最近、別府で独り暮らしをしていた方がホームに入居して、現在進行形で転居後の生活を作り直している最中です。
ホームに来る過程での会話のやり取りは忘れてしまうので、もちろん帰ろうとします。

新たな生活作りを始めて、まだ1週間ですが、ご本人が新しい環境に慣れる兆しが見えてきたので、今行っている対策をまとめたいと思います。

経過まずはここまでの経過を簡

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嘘はつかない方が良い。

嘘はつかない方が良い。

別府から入居した利用者さんが少しづつホームに溶け込んでいる様に感じます。
来てすぐの数日はホームを「大分」と偽ってホームに居てもらいましたが、先日、
「ここは東京」と告げた事で
ホームを信頼してくれた
本人が前向きになった
様子が見られているので、その経緯をお伝えしようと思います。

来た経緯認知症で介護度1

別府で一人暮らし

医療・介護サービスは拒否して、医者も薬を出せず

お金や物をあげた

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真実を告げる日

真実を告げる日

出て行って警察に保護された別府から入居した利用者さんが、朝方窓を乗り越えて外に出て行くという事がありました。
入居して12日目の事です。
6時頃に夜勤職員が気付いて警察に電話したところ、警察が保護してくれていて無事にホームに戻る事ができました。
ご本人が近くのファミリーマートに立ち寄ったところ、店員さんが裸足でいる事を不審に思い警察に連絡してくれたそうです。
ホームに戻った際には、
「(20年くら

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大切なのは日々の生活

大切なのは日々の生活

別府から入居した方の支援の話しです。
入居から30日経過。

別府で独りで暮らしていましたが生活が成り立たなくなり、東京の私の勤めるグループホームに入る事になりました。
しかし、本人にしたら東京に居る理由などないので別府に帰ろうとします。本人が帰ろうと思ったら止める事はできず、外に出たらホームに連れ帰るの事も難しいです。朝に窓から出て行ってしまう事もありました。
その方に対しての支援としては、

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