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3/24。僕は、ハッピーエンドが書けない。

5:30起床。

天気は晴れ。





……。
……。
……。


「めでたし、めでたし」


どうして、泣いているの?


めでたいんじゃ、なかったの?


本当は、まだ終わりたくなかったの?


……。
……。
……。


「めでたし、めでたし」


その先も、物語は続いていくから。


おいで。


連れていってあげるよ。





僕は、ハッピーエンドが書けない。バッドエンドか、トゥルーエンドしか書けない。……んん、トゥルーエンド=ハッピーエンドじゃないかって? バカいっちゃあいけない。終わりのあるべき姿が、幸せだとは、必ずしもいえないんだよ。


僕は今、あるプロジェクトのために、小品をせっせと書いている。当面の目標は、五つ。先日、一つ目のラフを書き終えたので、昨日は二つ目の案を練っていたところ。それらの筋書きをここで書くことはしないけど……。手放しにハッピーとはいえない終わり方になりそうだ。


そもそも。僕は考える。僕が好んでいる小説は、「めでたし、めでたし」で終わるようなものは、一つもない。かといって、その全部がバッドエンドというわけじゃない。これからも、彼らの日々は続いていく。もしくは、ハッピーでもバッドでもない、物語はあるべき姿で終わったのだ。そんなエンディングを迎えるものが、僕は好きだ。


なるほど。自分の好みが、自分の作品にきっちり反映されているわけだ。とはいえ、誰が見てもハッピーエンドだと思える作品も、一つは書いてみたいものだけど……。いや、本当にそうか? 本当に書いてみたいなら、とっくの昔に書けているんじゃないか? お前は、心からそれを望んでいるのか? ……んん。頭がこんがらがってきた。


たぶん僕は、物語のその先を予感させるものが書きたいんだと思う。ハッピーエンドを約束された作品だって、その作品に登場する彼らには、「めでたし、めでたし」のその先も、人生が用意されているんだ。「めでたし、めでたし」で――そこで人生が終わることは、ありえないんだから。


……ええと、何の話だったっけ。ああ、そうそう。僕は、ハッピーエンドが書けない。……いや、ハッピーエンドを書かない? まあ、どっちも正解だろう。物語も人生も、ハッピーかバッドか、そんな二者択一で終わることはない。僕がやるべきことは、物語をあるべき終わりに導くこと。それが、僕の務めだ。


さて。今日は、二つ目のラフを仕上げよう。





「僕だけが、鳴いている」

これは、僕とドッペルさんの話。もしくは、何か(を生む/が死ぬ)話。

連載中。


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相地
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