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3/10。『上手』に生きられないから、『下手』に生きることにした。

5:30起床。

天気は雨。





……。
……。
……。


「もし、もし」


誰?
誰を、呼んでいるの?
僕を、呼んでいるの?


……。
……。
……。


「もし、もし」


ここからじゃ、何もわからないな。


望まれているのは、僕じゃないかもしれないけど。


もし、もし、


僕は、ここですよ。





今朝の白湯は、鉄の味がする。さっき、鼻血出たからかな。(年に何度か、鼻血がよく出る時期がある。)……僕が貧血なのは、鼻血のせいなのかな。なんて。……違うよな?


「上手に生きる」って、ことばがある。生きるのに、上手とか下手とかあるのかな。もし、あるとしたら、僕は上手に生きていないし、生きられないと思う。でも、「上手に生きる」ってことばがあるなら、「下手に生きる」ってことばもあるよね。たぶん。下手なりに生きていけるなら、それはそれでいいと思う。……やっぱり、生きるのに、上手も下手もないな。


でも、僕は思う。周りの人達は、僕よりずっと、「上手に生きている」ように見える。何を以て「上手に生きている」のかは、さておき。隣の芝生は青く見える、ってやつかな。……まあ、僕の芝生が青く見える人がいるとは思えないけど。じゃあ、僕の芝生って、何色なんだろう……。誰にも羨ましがられない色……。ううん。ことわざにけちをつけても、しょうがないな。


あと何年かすれば、僕は30歳になる。30歳まで生きていられたら――いや、今の年齢まで生きていられたんだから、充分じゃないかと思う。上手に生きられなくても、下手なりに生きていても、僕は生きているんだ。その事実だけで、充分だと思う。それを思えば、上手とか下手とか、どうでもよくなってくる……。


おっと、いけない。また、眠気にひきずられるところだった。近ごろの僕は、「眠い、眠い」ばかりいっている。ちゃんと眠っているはずなんだけどな。これも、上手に生きていない証拠なのかな……。なんて。……うん。あんまり難しいことを考えるのは、止めにしよう。


僕が考えなきゃいけないのは、一日一日をどうやって生きのびるかだ。「生きのびる」なんて、大げさだな。そんな風に思われるかもしれないけど。「上手に生きられない」僕は、一寸先は闇だから。「生きのびる」ってことは、何よりも優先するべきことだから。生きのびなきゃ、白湯も啜れないし、パートナーを愛でることもできないもんね……。


まっとうに生きるって、大変だ。でも、大変だからこそ、おもしろい。……なんて、いえたらいいんだけど。まあ、まっとうじゃなくていいから、ぼちぼちでいいから、今日を生きていこう。





「僕だけが、鳴いている」

これは、僕とドッペルさんの話。もしくは、何か(を生む/が死ぬ)話。

連載中。


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相地
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