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3/27。不安も自粛も、僕が暖めるよ。

5:30起床。

天気は雨。





……。
……。
……。


「ねえ、ねえ」


ごめんね。


僕は、そちらには行けないよ。


だって、
だって、


……。
……。
……。


「ねえ、ねえ」


僕は、何に止められているんだろう?
僕は、誰に止められているんだろう?


ちょっとくらいなら、いいかな。


あとちょっとだけ、待っててよ。


手を開いたり、閉じたり、開いたりしてみる。手はほどほどに温かく、寒さによる痺れを知らない。暖かい。春に、なったんだ。


こんなに暖かくなったんだ。桜も、そろそろ咲く頃かな。でも、花見は自粛するように、要請が出ていたんだっけ。うちの県じゃないけど。……まあ、自粛した方がいいか。自粛自粛って、窮屈だな。


でも、要請って、あくまで「お願い」だからな。守らなくても、罪に問われるとか、そういうのはない。だから、要請が出ても、それを守ったり守らなかったりする人がいるから、色々面倒なことが起こるんだろうな。要請じゃなくて、禁止にしちゃえばいいのに。……もちろん、それはそれで、大変なことになるんだろうけどさ。


うちの県では、まだ感染者は出ていない。(感染者が出ていない県は限られているから、お国がばれちゃいそうだけど。)とはいえ、どこへ行っても、なんちゃらウイルス、なんちゃらウイルス……。そのことばを、見ない日はない。仕方ないとはいえ、気が滅入っちゃうよ。


それにしても、自粛要請ねえ。世の中には、当分休んでもいい仕事と、そうじゃない仕事がある。それは、収入うんぬんの話じゃなくて。(もちろん、それも大切だけど。)たとえば、病院とか、施設とかね。職員がいなくなったら、誰がそこにいる人達のお世話をするんだろう? そこにいる人達の不安は、誰が緩和してくれるんだろう?


大切なのは、お金の保証をすることだけじゃないのよ。誰かの不安を緩和する保証をすることも、大切なのよ。とはいえ、こんな僕でもできること……。手洗い・うがいの徹底かな。でもそれは、あくまで自分を守る行為だからな。……ううん。感染対策をすることは、きっと他人を守る行為に繋がる。以前働いていた病院でたたき込まれた手洗い方法を、活かすときが来たか……。


早く、春が見たいな。それは、季節とか時期とかじゃなくて。誰もが堂々と外に出て、誰もが春に浮かれている、そんな街の姿を。どうか、春が終わる前には、この騒動が収束しますように。





「僕だけが、鳴いている」

これは、僕とドッペルさんの話。もしくは、何か(を生む/が死ぬ)話。

連載中。


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相地
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