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夜をながめて

 夕方から夜に、刻々と移り変わる空をながめていた。


 明日もゆっくりとこの景色を見るために、いま、やっておかなければならないことは何か。少し冷えてきた空気のなか。ベンチに座り、そんなことを考えてしまう自分がいる。


 昼間は人通りの多い街並み。だけど、陽が落ちて星空につつまれている敷地内はとても静か。


 思い迷うことをやめて。
 あたたかいココアをふくみながら、濃くなっていく月明かりを見つめていると。


 これってなんだか、しあわせだなって、思った。


 明日に、スペシャルな予定があるわけではないけれど。
 この夜の向こう側に、また、あたらしい一日が待っている。



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