ロッシュ

眠れない夜に読むと、ちょうどいい文章を目指しています。いろんなジャンルを好き勝手書いてる、雑貨屋みたいな感じです。

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最近の記事

カフェマスターのブレンドの極意

 この路地裏で店を開けて50年のマスターがいる。  70は超えているはず。でも50代に見えるほど元気で若い。  実によくお客さんのはなしを聞いている。  悩み相談をする人には自分の人生経験をまじえて的確なアドバイスをする。「聞いてほしいだけ」の相手にはひたすらに耳を傾けて、うなずきと相槌を繰り返す。    客のニーズを見抜く判断力、会話の間合いのよさと話題の豊かさ。さすが、この道100年の大ベテラン。  3種の豆の特製ブレンドは酸味と苦味とコクのバランスが絶妙だ。焙煎も

    • 深まる秋と、○○のお供

       本州はそこそこ気温が高いみたいだけど、朝晩は冷たい風が吹きぬけている北海道。先週は雪も降りました。  そこで秋物の服を片付けつつ、冬物を引っ張り出す作業をしていたのですが。  集中力が切れてきたのでちょっと休憩。  こんなときはハンドドリップの珈琲がおいしい。チーズケーキをお供に。 紅茶を口にするときはスコーンがいい。ココアならパウダーを少しの牛乳で練ってから熱湯をそぞぐ。これもあたたまる。アーモンドといっしょに。   あつあつの緑茶。息を吹きかけて冷ましながらドライ

      • あれはきっと、恋のはじまり

         ちいさな駅の、人がすくない時間帯。  改札の若い駅員さんとスーツ姿のお姉さんが周りを気にしながら、でも、楽しそうに話をしていた。この時間にいつも乗るお客さんだろうか。  "なんか、いい雰囲気だな" と思って、少し離れたところから見ていると。  バッグから淡いピンクのメモ用紙を出したお姉さん。  って言いながら渡し、すぐに振り向いて小走り。   「あれ、きっと恋のはじまりだなー」 と、遠くから見まもる友人の気持ちでいると。  こっちに向かってきたお姉さんと目が合

        • 大人もしっかり楽しめるアニメと漫画

          <ACCA13区監察課>  これまで見てきたアニメ・漫画のなかで上位3つに数えられるくらい大好き。原作漫画は全6巻で、アニメ版はそのすべての話が入っています。作者はオノ・ナツメ先生。  絵柄は正直、好みが分かれると思う。でもストーリーは抜群に面白かった。放送当時はあまり話題にならなかったのが不思議です。自分も見つけたのが最近だったし。  ドーワー王国を構成する13の自治区で流れるクーデターのうわさ。主人公が「もらいたばこのジーン」で、たばこがキーアイテムとなっています。

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        記事

          揺れる、重い

           不本意な評価が板につく体型になりました。  昔は痩せていたのです。  若いころはピッチャーでした。練習と走り込みで、どれだけ食べても太い腹回りとは無縁の生活。それが引退すると一転して急速絶賛大増量中。さすがに、まずい。   Bの発言はシャレで終わりますが(ん?)、Aのことばに気を休めるほど付いた肉への認識は甘くありません。ジャンプで揺れる、重い下腹の動きをなくしたい。そのために強い気持ちと実行で、厳しいダイエット道を進む決意を固めました。  「ほんとに痩せたね」と友人

          揺れる、重い

          夜をながめて

           夕方から夜に、刻々と移り変わる空をながめていた。  明日もゆっくりとこの景色を見るために、いま、やっておかなければならないことは何か。少し冷えてきた空気のなか。ベンチに座り、そんなことを考えてしまう自分がいる。  昼間は人通りの多い街並み。だけど、陽が落ちて星空につつまれている敷地内はとても静か。  思い迷うことをやめて。  あたたかいココアをふくみながら、濃くなっていく月明かりを見つめていると。  これってなんだか、しあわせだなって、思った。  明日に、スペシャ

          夜をながめて

          転勤を重ねてわかった、街の匂いの見つけかた

           北海道から福岡まで。  全国各地を10か所ほど転勤して見つけた、街の楽しみかた。  引っ越しを終えて1か月ほどで、その土地での生活に慣れ始めたころ。  中心街から少し離れた地域をいくつか歩いてみます。  目的は古いたたずまいの喫茶店。検索に頼らず自分の足で探します。従業員も抱えていそうな、大きめの建物を見つける。  この種の店は地元の常連客が多く、座るだけで土地のなまりが聞けます。地域によって全然違う。これが、いい。  こんな訪問を何度も繰り返して、感覚に合う店を見つ

          転勤を重ねてわかった、街の匂いの見つけかた

          じゃりン子チエはおもしろいけど、今の時代では厳しいのかな

           自分の愛読書のひとつがじゃりン子チエ。  関西では有名な漫画です。全67巻、セットで持ってます。本棚に並べてあったものをまた読み始めました。何度読んでもおもしろい。  ホルモン焼いてる小5のチエちゃん。その父親のテツと母親のヨシ江さん。友達のヒラメちゃん。猫の小鉄。お好み焼き屋のおっちゃんにカルメラ兄弟。みんないい味だしてる。  めちゃめちゃな性格だけどみんなに愛されるテツ。豪傑だけど思いやりのある花井センセ。大人になったらそんなオヤジになりたいと、本気で思っていました

          じゃりン子チエはおもしろいけど、今の時代では厳しいのかな

          とりあえず、自己紹介

          北海道に住んでいます。 でも寒いのは苦手です。暑いのも嫌い。 好きなもの ・ エッセイを読むこと、書くこと ・ きちんと読んで「スキ」をつける ・ 誰かの日常や考え方を知ること ・ 散歩、カフェ、喫茶店巡り ・ 音楽 ・ 国内旅行 ・ 大人が楽しめるアニメ ・ 大人が楽しめる漫画 ・ 大人が楽しめる映画 ・ 本読み ・ コーヒーを淹れて飲んでもらう 苦手と嫌い ・ お酒(体質的に飲めない) ・ 愚痴を書いている「だけ」の文章 ・ 自己啓発、投資、宣伝、ギャンブル系 ・

          とりあえず、自己紹介

          壊れない思い出とコーヒーを片手に

           小学校ではじまっている取りこわし工事。足場が組まれていたのですが、昨日になって建物全体が幕で覆われてしまいました。作業している方に聞くと、休日を利用して少しずつ解体を進める計画らしいです。最後は更地にして、土を入れて新しいグラウンドにするんだって。  あのコンクリート打ちっぱなしの4階建ては、自分の6年間を育ててくれた思い入れのある建物。その右手に見える大きな木の、さらに向こう側にはクリーム色の新校舎が建って4月から使われています。放課後には地区で有名な吹奏楽クラブの演奏

          壊れない思い出とコーヒーを片手に