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『一体感』『離別感』というキーワード~心理学講座から

今回は家族関係が良くなると友人にすすめてもらって受けた、心理学講座の個人的な感想を、投稿してみようと思います。

学生時代から一度勉強してみたいと思っていましたが、心理学の分野も進化していて、昔の理論とはだいぶ変わってきているようです。
『一体感』と『離別感』という言葉が、私には衝撃的でした。


『一体感』
はとても大切な感覚で、必要なものだと思っていた。
幼少期は、『母子一体感』を得ることができるとても大切な時期。
言葉でうまく表現できない時期には母親に甘え、希望をかなえてもらえると信じて育つ。
でも成長してから無意識に求め続けると、大人を子どもに戻してしまう、とても危険なキーワードになることを知らなかった。

子どもの頃から、『大草原の小さな家』『フルハウス』のような、アメリカのファミリードラマを見て不思議に思っていた。
我が家とは、子どもの扱い方が全く違う!
海外ドラマでは、子どもでも個人として尊重して意見を聴き、話し合っている場面が印象的。

実際アメリカではホームステイ中に、出かける時にも一緒に行きたいかどうか、まず本人の意思を確認するらしかった。
一緒に行きたくない、家にいたい、と断っても、嫌な顔をされることはないらしい。
また子どものほうも、『どっちでもいい。』という日本人にありがちな返事はタブーなので、ホームステイ前に意識を変える練習があった。

大人になって海外に出てみれば、自分の意見をはっきり言えない、ということに気づく場面は多いように思う。
周囲に合わせて行動する癖がついているのか、『和』を大切にする長所といわれれば、そうかもしれない。
文化の違いなのかもしれないけれど、ずっと日本人が“大人”になりきれないように見えていた原因が、理解できたように思えた。

心理学的にみると、過去の日本の男性優位の構造は、無意識に妻を“母親”にしたい甘えの構造でしかなかったらしい。
会社から疲れて帰ってきたら家ではリラックスして甘えたい、家族との『一体感』を求めたもので、海外からみればお子ちゃま、にしか見えない行動だったよう。


『離別感』は、今回初めて聞いた言葉だった。
『相手は自分と違う人格や考え方を持つ、別の人間である』という感覚のこと。
海外では子どもの頃からそう扱われているので、当たり前のことなのかもしれないけれど、日本では改めて学ぶことはなかったように思う。
もしかしたら、これは日本人の弱点なのかも。

SNSで他人を攻撃したくなる心理も、『離別感』がキーワードかもしれない。
直接言えないのに、匿名になると自分の正当性を主張することは、海外ではあまり見かけないらしい。
日本人特有の闇?
子ども時代に満たされなかった『一体感』を求めている?
幸せではないから、他人を攻撃したくなるのだろうか。
最近増えてきているストーカーも、『離別感』を理解していればならなくてすむのかも。
(かつての『道徳』のような時間に、専門家が作ったプログラムを一斉に導入できないものだろうか。)


幼少期に親からの『一体感』がないまま成長すると、無意識にパートナーや家族に対して甘えを求め続ける可能性が高くなるらしい。

子ども時代から満たされた家庭環境で育った場合は、お手本があるので、幸せな家庭を作るのにそれほどの苦労はないかもしれない。
私を含めて理想的な家族ではなかった場合は、新しいチャレンジ、成長、修行の場になるように思う。

パートナーに対しても子どもに対しても、相手がどう思っているのかを聴く余裕がない場合は、わかってくれて当たり前という『一体感』が優先されがち。
家族になると自分とは別の人間という意識がだんだん薄れ、話し合いをしなくなっていくのかも。

最近は海外から称賛されることが多い日本人だけれど、逆にいえばまだまだ“のびしろ”があるということ。
『離別感』を理解すれば、もっと幸せになれる人が増えるのではないかと思った。
もう誰かに求める必要はなく自分だけが、自分を大切にすることができるのだから。



でもいざ我が家のことになると、理屈ではわかっても実践が難しい。
家族間では長年の癖で、無意識に動いてしまう。
既に数々の失敗をしてきたので、この講義は耳が痛いお話ばかりだった。

『講座を受けてから、家族の関係が良くなった』、と先輩受講生の方からも聞いていた。
それに自分も続くことができるよう、少しずつ実践していきたい。


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