熊野滞在日記①~神倉神社・熊野速玉神社
この数年、春の休暇は熊野に滞在しています。
自然の中でのんびり過ごしたくて、とくに予定もたてない旅なのですが、自分の備忘録もかねてまとめておこうと思います。
バスからの通りすがりに見上げていた神倉神社、いつか登りたい・・と思いながら、かなり急な538段の石段を想像して尻込みしていました。
本宮だけに滞在予定だったのですが、これ以上先延ばしにしても・・と直前に決意し、熊野本宮に行く前に新宮にも一泊。
鳥居前に設置の杖を一本とり、覚悟を決めて登り始めました。(結局、杖はないほうが登りやすかった!)
源 頼朝さんが寄進してくれたそうだけど、もうちょっと登りやすく作ってほしかった・・と言いたくなる石段!
お祭りの時にはここを、火のついた松明を手に持って駆け降りる・・らしいのですが、コケないのかな・・?
おそらく近くの新宮高校運動部の男子たちが部活のトレーニング?に来ていたのですが、さすがに慣れたもので早い!
お社がある広い場所まで這うように上がってからは一変、熊野古道らしい道に。
試されたのは、最初の5分ちょっとくらい?
ずっとこの階段が続くのかと思っていたので・・想像していたよりは大丈夫でした。
気持ちの良い古道を歩き、15分程で頂上に到着。
少し前までコトビキ岩、と勘違いしていたのですが、ゴトビキ岩でした。
この地方では、“ガマガエル”を意味する言葉なのだそうです。
たくさんの人がお参りしていましたが、『お天気の良い時が良かった~』という声が。
よく見る神倉神社の写真では青空なので、やはり晴れ渡った景色が見たい。
ほんとは朝に来たかったけど、明日の朝も曇り予報・・。
帰りに、人気のラーメン屋さんに寄りました。
ラーメン屋さんは個人的にはちょっと入りにくいけど、熊野牛なら行かないと!
17時オープンでしたが、あっという間に満席。
ポタージュのような、とろみのあるスープなのにあっさりしていて、大変おいしくいただきました。
とりあえず目的は達成したので、早めに就寝。
そして朝、カーテン越しにピカーっと差してきた光に起こされました。
予想外に良いお天気!
これは、もう一度行かないと。
とりあえず急いで着替えて、6時すぎにまた神倉神社へ。
(また登るかどうかは、神社まで行ってから決めよう・・)
神社に急ぐ道で、何かがボトッ!と手に落ちてきました。
その何かは一瞬で、持っていたかばんにも飛び散って・・
何が起こったのかわからなかったけど、鳥の『フン爆弾』でした・・。
なんで・・と思ったけど、頭上でなかったことは幸運。(髪の毛だったら一日中とれない!)
きっと犯人は、熊野でよく美声を響かせている、青とオレンジ色のイソヒヨドリでしょう。
(※のちほど登場します。)
できるだけ拭きとり、気を取り直して歩き出しました。
早朝の神倉神社は美しくて、人も少なめ。
やはりこれはもう一度、登らないと!
2回目はちょっとコツをつかんだのか、それほど大変ではありません。
目の前に、ちょんちょんと階段を上がり、餌を探している鳥が。
まさにフンを落とした犯人?のイソヒヨドリが、先導してくれていました。
やはり、青空が映える!
ここは、朝が最高でした!
朝日が海に反射し、神さま(熊野権現)降臨が想像できそう。
近くに住んでいたら、しょっちゅう朝日を見に来てるかも。
岩の裏側も、お参りができます。
帰り道は途中のお社の右から続く女道、という道が気になって、誰も降りていなかったけど降りてみました。
この道は普通の山道で、あまり人が歩いていないので落ち葉が滑りました。
歩きやすい道ではないですが、急な下りが怖い人には良いかもしれません。(※夏から秋頃は、マムシが出るそう。)
神倉神社はゴトビキ岩が目立ちますが、入口にあるお社も気持ちの良い場所でした。
拝殿のうしろに瀧が流れる、とても美しい場所。
こちらは大好きな猿田彦さんと、高野山・立里荒神から勧請したという、三宝荒神さんのお社でした。
笠山荒神 ⇒ 立里荒神 ⇒ 神倉三宝荒神、前回記事から荒神さんリレーの良い感じ。
このあと、熊野速玉神社まで歩きました。
こちらで神倉神社の御朱印も、合わせて購入することができました。
熊野速玉神社は色鮮やかで美しい神社なのですが、個性的なご神木に歴史の深さを感じます。
長めの早朝散歩で、お腹がペコペコ!
ホテルに戻り、朝食をいただきました。
熊野那智大社にも行けるのですが、今回は本宮へ。
約1時間に1本しかない路線バスに乗り、熊野本宮編に続きます。