【SDGsで今を知る!】なぜ飢餓人口の増加と食品ロスの問題が起きているのか?
こんにちは。
住谷知厚です。
以前、SDGsの目標のひとつである貧困についての記事を書かせていただきました。
なぜ今またSDGsについて取り上げているかというと、SDGsは共通して2030年までに達成すべき目標であるからです。
数年単位のこととなると、どうしてもその目標に対する意識が薄くなってしまうので、僕自身が忘れてしまうことを防ぐためにもこのように紹介するようにしています。
今回は、17つの項目の2つ目となる、”飢餓をなくす”ことについてご紹介していきます。
今、世界ではどのくらいの人が飢餓状態にあるのか?
※写真ACより引用
2021年版の「世界の食料安全保障と栄養の現状(SOFI)」によると、2020年の時点で、世界には実に7億2000万人~8億1100万人の人が飢餓状態にあると言われています。
ちなみに、2019年から2020年の1年間で約1億2000万人も飢餓人口が増加したとも報告されています。
昨今の感染症による影響も少なからずあるとされているようですが、たった1年間で日本の総人口と同じくらいの飢餓人口が増えていると考えると、現在の状況が良くないことが伝わってきます。
飢餓人口が増えている主な原因は、紛争、気候変動、経済危機などがあると言われています。
また、この状況は今後も続くと考えられ、2030年までに達成すべき目標は世界的に見て、「何一つ達成できそうにない」とまで言われているそうです。
先程の報告書では、フードシステム変革に向けて、紛争、気候、経済、サプライチェーン、貧困、食事パターンの経路を特定し、飢餓の増加の要因などに対処するための提言を行っています。
飢餓人口が増えているのに食品ロス?
※写真ACより引用
飢餓人口が増えている一方で、食品ロスについての問題も同時に起きています。
食品ロスとは、簡単にいうと食べられるはずの食品を廃棄してしまっていることを言います。
満足に食事をとることができていない人がいるのに、無駄になっている食品があるというのは矛盾を感じることだと思います。
実は、この食品ロス問題も飢餓の原因とされています。
例えば、日本において年間2,842万トンの食品を廃棄していて、その内、食べられるのに廃棄している食品は646万トンもあります。
現在、世界の食品援助量はおよそ300万トンです。
つまり、僕たちだけでも現状の食品援助量の2倍以上の食品を捨てていることになります。
しかし、逆に言えば私たちが意識していき食品ロスを抑えることができれば、少しでも飢餓人口を少なくするための手助けができることになります。
そのためには、1人1人が意識することが重要となってきます。
賞味期限切れになってしまう前に食べきる、食事は食べられる量だけを準備するといったようなことがあげられます。
これらは別に難しいことではないと思います。
食事に関することに限らず、ちょっとしたことの積み重ねが良いことも悪いことも引き起こすということを理解することが大切なのではないでしょうか。
最後に
今回紹介した内容は、僕たちの日常生活が大きく関わってくる問題です。
繰り返しになりますが、1人1人の意識が事態改善のために必要なことになります。
それに、食品を捨ててしまっていたという人は、無駄にする食事をなくすことで必然的に買い物の量が減り少なからず、食費を抑えることにもつながると思いますよ。
日本に住んでいると、どうしても身近なことではないので「世界の飢餓ために」と考えるのは難しいかもしれません。
そのため、自分事に置き換えることで実践しやすくなるように考え方を変えてみると良いのではないでしょうか。
それでは今回はここら辺で!
《参考》
SDGs|目標2 飢餓をゼロに|8億人を飢餓から救う
336. 報告書「2021年世界の食料安全保障と栄養の現状(SOFI)」:飢餓人口は昨年より1億1800万人増加
住谷知厚(すみたにともひろ)