"新年度"にそんなに身構えなくても大丈夫
もうすぐ新年度が始まりますね。
新年度を迎えるにあたって、不安や溜め息を抱えていらっしゃる方も少なからずいるのではないかと思います。
そもそも、◯年度という考えは日本だけのようです。
ひとつの区切りとしてちょうどいいのでしょうか。
僕は"年度"というものを作った張本人ではないのでわかりません。
新年度というものは先述した通り、区切りとして何かのスタートを切るのに適しているのかもしれません。
ただ、皆んなが皆んな新年度だからという理由で無理をしてスタートダッシュを切らなくてもいいのだと僕は思います。
勿論、それがその人にとって合っているのであれば僕はそれを否定するつもりは全くもってありません。
ただ僕が思うのは、新年度という言葉に無理をして身構えなくてもいいのではないでしょうかということです。
寒い冬を超え、温かい春を迎える、そんな今日この頃──── ────
これは自分だけなのかどうかは定かではないのですが、精神疾患を患っている身としては春が訪れると気分や調子が幾分か楽になります。
冬には「冬季鬱」という病例もあります。
今回の記事では冬季鬱に関する内容ではないので説明は割愛させて頂きます。
真面目な人や律儀な人ほど「新年度になるからしっかりしないといけない」と感じてしまう方がいらっしゃると思っています。
ですが新年度とはあくまでも勝手に国が定めたもの。
誰しもに向けて押し付けるようなものである必要はないと思うのです。
僕は、スタートダッシュを切るのはあなた自身のタイミングでいいと思っています。
そしてそのスタートダッシュはまるで陸上競技のクラウチングスタートのように全力で駆け出す必要もないとすら思います。
中には仕事や学校の都合上であなたの本意に関わらず、どうしても新年度からがスタートになってしまう方もいらっしゃるでしょう。
ですがそのスタートは都合上であるだけであり、あなたにとってすれば、本当のあなたの心の中で決めてもいいものではないでしょうか。
当然、走れない状態で無理をして走ると怪我をしかねません。
例えば転んだり、どこかを痛めたり。
良い結果を招くことは無いような気がします。
そんな辛いことがあなたの身に起きて欲しくないのです。
だからこそ必要以上に身構えず、自身の心の内側を見計らいながらあなたにとっての新年度を迎えてもいいのではないでしょうか。
ただ単に4月1日はあくまでも一つの区切りの始まりに過ぎないこと。
あなたが自分自身の胸の内を押し殺してまで4月1日にスタートをしなければならないなんてことは無いと僕は思います。
事実、僕はしばらく鬱や不安障害が理由で介護の仕事のアルバイトを休職している状態で、そろそろ復帰できそうなので4月のどこかのタイミングで改めてリスタートを切ろうと思っています。
一応触れておくと、鬱を抱えているからといって365日の毎日が抑うつ状態である訳でもありません。いくらか気分が良かったり、いつもよりはマシだなという時もあります。
そのリスタートは新年度初日からとは一切考えておりません。
幸いにも今はまだ日常生活で切羽詰まったような状況ではないので、そこは感謝を忘れないようにしなければなと。
あくまで自分のペースでゆっくりと。
再び転んで怪我をしてしまっては休んだ意味がありませんから。
この国における"新年度"とは、あなたにとってのスタートを切った時が"新年度の始まり"と捉えてもいいのだと思います。
ですがそれは人それぞれでしょう。
勢いよく駆け出すもよし。
ゆっくり一足一足と、着実に歩み始めるもよし。
それはあなたが決めていいこと。
それを誰が咎める必要がどこにあるのでしょう。
いいですか?あなたはあなたらしく在ればいいんです。
たんぽぽを思い浮かべてみて下さい。
たんぽぽは新年度を迎えたからといって綿毛を飛ばす訳ではありませんよね。
風が吹いてきたから、その風に任せて綿毛を飛ばしているのです。
そしてその種子で新しい命を紡いでいくのです。
これから始まる令和6年度も、何処かで生きることに悩めるあなたと僕とで一緒にどうにかこうにかしながら生き延びてやろうじゃありませんか。
ただ、ひとつだけ約束をして下さい。
それは途中で命を投げ出さないこと。
僕もまだ当分、生きれるうちは生きていきます。
僕もあなたと同じように途中で命を投げ出しはしません。
ですから必要以上に身構えず、ゆったりと程よく肩の力を抜いて。
時には吹いてくる風に身を任せて、まるで川の流れに逆らわずのんびりと波に揺蕩うように。
どうしてもという時は、深く、深く、深呼吸を心掛けて。
目一杯に空気を身体に吸い込んで、取り込んで。
そして心の中にほんの少しだけでも隙間を空けておいてあげてみて下さい。
今の僕が言えた義理では無いのかもしれませんが。
また次の新年度がやってくる頃に元気な顔を見せて下さい。
画面の文章越しではありますが、元気な在りのままのあなたとまた会える日を僕は楽しみにしています。
それでは、また。
ひろき