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岸田奈美|NamiKishida
2024年6月8日 01:41
死にかけていたところを、落語家に救われたことがある。あれは、2018年3月9日のこと。流れる季節の真ん中でふと日の長さを感じるどころではなく、わたしは韓国の雪山で凍えていた。死を覚悟していた。勤めていた会社の命令だった。建物のバリアフリーをアドバイスする会社で、「韓国の平昌で、パラリンピックの視察をしてこい」とのこと。当時のわたしが許される発言は「はい」か「イエス」か「
ミラサカクジラ
2022年9月12日 05:53
わたしには神様がいた。泥沼の底にも届いた、曲があった。ひかりだった。蜘蛛の糸だった。当時のわたしは、自分の人生が残酷だと知ったばかりだった。だから、自殺という解答を投げつけるつもりだった。でも、そんな時にたまたま聴いた曲に、わたしは救われました。「誰かが生きてく一秒ずつ言葉にできたならば」「僕らは生きてく気がするのさ、言葉をばら撒くように」。生きていける、気がした。言葉を、わたしは信仰することにし
久遠つづり
2022年12月26日 17:14
愛について考えている。考えない日はありません、ほとんど。考えれば考えるほど分からなくなっていくから「お前に理解できるようなやわな概念じゃないんだよ」と言われているような気がします。でもそれで私は安心するんです。「人生をかけても分からないものが、愛であってくれよ」と心から思うんです。だから「愛とは〜である」とかつらつらと言ってみせる人を見るとなんとも言えない気持ちになります。