2024/5/1水曜・雨の中図書館へ行く
8時に起きる。今日は皮膚科に行ってから少し離れた図書館へ行く予定。
かかりつけの皮膚科、院内も綺麗で先生も丁寧なのだがとにかく混雑している。WEB予約開始が8時半なのだが、8:30:10くらいでもう6人目だった。しかも9時開院の10分後に行ったらすでに順番が過ぎており、結局1時間待った。いつもは10分で一人進むか進まないかなのに~まあ急ぐ用事もないからいいか。
10時の時点で36人待ちとかになっていた。あれはいつ終わるのだろう。とりあえず11時前にはお薬受け取りまで終わって良かった。
外に出ると結構な雨。うっかり半袖を着て来てしまったためまあまあ寒い。でも家まで上着を取りに戻るのもめんどくさいしそのまま駅へ向かう。
いや寒いわ。周りみんな初冬くらいの服装だわ。私だけ夏休みみたいな服装だわ。ハズい。早く図書館に着きたい。
なぜわざわざ電車で行く距離の図書館へ行くのかというと、長年読みたいと思っていた本がそんなに遠くない街の図書館にあると知ったからである。しかも二冊。どちらも絶版だし、古本屋でも全く見つからなかったので嬉しい。
そんなわけでとある駅へ降り立ち、図書館へ行く前にお昼を食べてしまおうと大戸屋へ入る。大戸屋、実は一度しか行ったことがない。生活圏のちょうどいい場所に存在していないから。定食を頼み、もう一度今日読む本の確認をする。
そこで気が付いたのだが、実は今日読む予定だった本の両方がこれから行く図書館にはないことが判明。カイジみたいにぐにゃあ~てなったね。
①読みたい本「A」と「B」を国立国会図書館サーチで検索すると在住県内の「C市立図書館」に蔵書があることが判明。
②しかし「C市立図書館」は「C市立図書館(これから行こうと思っている所)」の他に「C市立D町図書館(「A」蔵書)」や「C市立E田図書館(「B」蔵書)」など複数あり、検索結果の詳細を押さないとそれは見られない。
③「勘違いさせるなよ」と他責思考しながら大戸屋の水をガブ飲みする女の一丁上がり!
こういう訳である。いやちゃんと確認しなかった私が悪いのだが、もうちょいわかりやすく結果表示できないもんかね!?土砂降りのGW初日にわざわざ電車乗り換えて大戸屋だけ寄ってまた帰るのかよ。
……と、検索結果を今一度見ていると帰りのルートで通る駅に今度こそ「A」が蔵書されていることを発見。「B」はもっと遠いところだったのでまたの機会に。「A」だけでも読んで帰ろうと決める。
はあ~わざわざ来たのにな~と思いつつ、定食が美味しかったのですぐ上機嫌になる。私はいつもそう。
小鉢についていた卵黄の醬油漬けがとても美味しかった。玉子かけご飯が苦手なのは白身のドゥルンとした感触が嫌いなだけだったんだなと気づいた。今日は唐揚げとかぼちゃコロッケのやつにしたが、あのチキンかあさん煮って何味なんだろう。名前はよく聞くあれ……あれはどういう味なの?味噌煮的な?美味しそうだけどよくわかっていない。
とにかく空腹を満たし、また駅へと戻る。雨は強くなっているし、気温は16度とかなのに半袖だからかなり寒い。早く図書館で暖まりたい……と思いつつ移動した。図書館で暖を取ろうとするなよ。
乗り換え、駅から歩いてたどり着いた図書館はなんというか懐かしい雰囲気だった。こじんまりしていて人も少なめ。検索PCで「A」を検索する。閉架書庫にあるようだ。あー……そうか……と職員さんにおずおず声をかける。
🙂「あの、閉架から持ってきて頂くのってこの紙をお渡しすれば……?」
🧑🏫「はい。今お持ちしますね」
🙂「お手数おかけします……」
数分後、司書さんが「こちらでお間違いないですか?」と本を持ってきてくださった。お礼を告げ、窓際の席へ。
このタイトル確認されるの、変な汗かいちゃった。めんどいのでずっと「A」と書いていたが、数年読みたかったのはこの「殺戮の〈野獣館〉」である。オチが衝撃的というのでかなり気になっていたのだった。黙々と読む。
ちょっと駆け足で読んだため、350ページほどだったが2時間足らずで読了。
あらすじ
実の娘を×××した鬼畜変態犯罪者の元夫・ロイが釈放されたことを知ったダナ(美人)。彼女は娘のサンディ(美少女)を連れて逃避行へ立つ。道中車が壊れ、修理までの間に滞在した街には数々の殺人が起こった"野獣館"が聳え立っていた。そこには恐ろしい野獣が潜み人を食らうという。かつての惨劇の被害者にして生き残りの老婆は野獣館をミステリーツアーの舞台として使用していた。
老婆の再婚相手の怪しげな男、知的障害を抱えた使用人、かつて野獣から逃げおおせたがトラウマに苦しむラリー、ラリーが雇った野獣スレイヤーの兵士ジャッジ。夫と子供を野獣に殺されて発狂した未亡人。
ダナとジャッジは一目で恋に落ちた。ダナ、サンディ、ラリー、ジャッジは野獣館の真相を暴くために動き出す。しかし元夫のロイは罪なき人々を手にかけながら異常な執念でダナとサンディの居場所を突き止め、再び彼女たちを手にかけようと迫ってきていた。
果たして数十年に一度の周期で惨劇を起こしているのは人間なのか、化け物なのか?老婆一家の思惑とは?ダナとサンディはロイの魔の手から逃げ切れるのか──」
長(なっげ)。長い。すいません。
この本、ググっても詳細なレビューはそこまで出てこない。お手本のようなB級エログロスプラッタとして扱われている感じ。ちなみにシリーズものだけど、3作目以降は未翻訳とのこと。
一言で言うと「作者、すげー楽しんで書いてんな」。確かに四半世紀前なら問題作かもしれない。2024年現在読むとエロもグロも前評判よりだいぶ控えめである。臓器が出るわけでも血が迸るわけでも腐臭漂うわけでもない。さりとてイヤミスみたいにじっとり不快になるわけでもない。真っ当なバカ系ドタバタホラーであった。
ロイの倫理観カスっぷりもすごいが、ダナとジャッジの出会った次の日に寝てるっつーのも十分倫理的にアレだろ。ましてや人を食らう化け物が近くにいて、自分たちを狙いにやってくるロイもいると言うのにやたらと性的なシーンが入る。イチャついとる場合かーっ!と脳内シュトロハイムも怒鳴りまくりよ。あとダナはやたらベルベットを身に着けていて、「ベルベットが似合う良い女」みたいな時代の価値観を感じた。
良いところも沢山。読みやすい文体だし、野獣館の謎を暴こうとするダナたちと悪列非道三昧のロイwith誘拐されてきた可哀想な女の子の最悪ロードムービーが交互に描かれる構成はメリハリが効いている。野獣館の真相と野獣との対決は中々手に汗握る展開でホラー映画のノベライズ的な感覚だったかも。
で、最も気になっていたオチだが本当に想定外で「どゆこと~???」と置いてきぼり状態になった。いくらググってもこのオチに対して明確な考察がないので未だに意味がわからない。私の理解力が低いせいもあるが、本当にどういうことかわからないので「なんか……ゼロ年代のエロゲのバッドエンドとトゥルーエンドの中間みてえだな……」という所感に落ち着いた。
なんなのでしょうかあのオチは……どう解釈すればいいんですか……。
やりたいこと全部やった作品特有の妙な爽やかさ。そして一種の神聖ささえも感じる結末だったが、ハチャメチャクライマックス大合戦からそこに着地するまでのジョイント部分が全くないので「???」となってしまうのだった。ただ面白いか面白くないかで言えば確実に面白かったので個人的に読めて良かった。ツッコミ所も多かったし。
一か所、明確な翻訳ミスがあったのが残念だったかも。ロイが車を奪うために誘拐してきた女の子をブン殴って道路に寝かせて通り掛けの車を止まらせる作戦を取るのだが(そしてその後善良なカップルをブッ殺してロールスロイスを奪う。何から何まで最悪すぎるだろ)、女の子の名前が違う登場人物の名前になっているのだ。状況的にどう考えてもその場にいるはずがない、というか居たら物語が破綻する。明らかにミスなんだけど絶版だし修正もされてないっぽい。
万人にオススメできるかというと自信を持ってオススメしないが、コアなファンがつく理由は身を以て理解した。これ、実写化したら見るなあ。
なんとも言えない気持ちのまま駅まで戻り、喫茶店でコーヒーとミニ抹茶パフェを頂く。うまいうまい。その後はふらふらと化粧品や服を見たがなんせ肌寒いのでとっとと帰宅。帰る前に夕飯用の鶏肉を買う。
帰宅後、お風呂で温まってから鶏肉を焼いて温野菜と一緒に夕飯にした。
今日は自分の計画ミスが多かった。けれどバランスを取るように良いこともあったので良い日だったと思う。明日から実家に数日泊まる予定。母とランチの約束をしたので楽しみ。夜になっても雨は降り続けていて肌寒いので温かくして眠ろう。
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