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「他人に優しくした方が、美容にも健康にも良い」と科学的に証明してほしい理由。

 今は、何の根拠もない話だけど、そんなこと↑を思うきっかけも存在する。

人のためにお金を使うと幸せになる

まず、利他的行動で幸福になる可能性について、因果関係を示した最も有名な研究はScience誌に掲載されたDunn et al. (2008) によるものだろう。

この結果、自分のためにお金を使った人よりも、他人のためにお金を使った人の方が、平均的に幸福度が高まったことが確認された。

 この実験の内容は、ぼんやりとした印象だけだけど、意外と広く知られているはずだった。

 だけど、それが日常の行動として定着したり、その後に、さらに違う実験が行われているのかもしれないが、あまり聞くことはない。

 それでも、この記事を掲載している「ニッセイ基礎研究所」では、「日本での寄付と幸福度の因果関係を捉えた実験」を行なっている。

 これらの研究結果は、対象や方法など様々な点で異なるものの、一貫して、利他的な行動はその人自身を幸福にするという傾向が示されてきている。

 しかし一方で、この利他的行動の幸福度への効果は短期的で、長期的に見ると負の影響がある可能性があることを示唆する研究も発表されている。今後、こうした利他的行動の長期的な影響に関する検証や、利他的行動と幸福度の関係についてのメカニズムがさらに検証されていくことによって、利他的行動と幸福度についての理解が深まり、より幸福度の高い社会の構築に繋がっていくことが期待される。

 このように利他的行動が幸福度を高めることが「科学的」に、もっと明らかになれば、確かに、少しでも社会が変わっていくような気がするので、こうした研究がもっと行われてほしいと思ったことがある。

「もの」より「こと」

 消費行動については、すでに何かが欲しくて、何かを購入する、ということが消費の優先順位のトップではなくなっているのではないか、と言われている。

「モノからコトヘ」とは2000年代以降に顕著になった消費行動の変化を意味します。これまでモノ(商品やサービス)を所有することに価値を置いていた消費から、商品やサービスを購入することで得られるコト(体験や経験)に価値を持つようになりました。こうしたモノ消費からコト消費への変化を「モノからコトへ」と呼びます。

 それは、何かを手に入れるよりも、経験を「購入」することに価値が置かれるようになったということで、このことについては、利他的行動と幸福度の関係よりも、より広く、常識になってきているようだ。

 さらに、自分が知らないうちに、さらに変化しているのを知った。
「トキ消費」「イミ消費」という言葉まで出てきている。

 トキ消費とは、博報堂生活総合研究所が提唱した概念で「その日」「その場所」「その時間」でしか体験できない消費行動のことです。何度も体験・経験できる「コト消費」では満たすことのできない欲求・価値の体験が可能です。

イミ消費とは、ホットペッパーグルメ外食総研エヴァンジェリストの竹田クニ氏が提唱した概念で、ある商品を消費することにより生まれる社会貢献的側面を重視する消費行動のことです。

 さらに「エモ消費」という言葉もあるのを知った。(どんどん新しい概念が生み出されている……)。

エモ消費とは、コラムニストの荒川和久氏が提唱する概念で、精神的な満足度を重視する消費行動のことです。

 そして、若い世代ほど、消費行動が「モノ」から離れているという指摘もある。

ただモノを購入したり、自分が楽しむだけでなく、そこに社会的・文化的価値を求める消費行動は、クールなことだとZ世代の共感を呼び、ますます広がっていくと考えられます。

現代は、モノに対して目には見えない価値を求める世の中にシフトしつつあります。消費者は、社会貢献に繋がる正しい消費を選択することにより得られる、満足感や肯定感を求めているのです。
こういったイミ消費はソーシャルグッドと呼ばれ、若者からも支持を集めています。自らの消費で誰かの役に立つアクションを起こせるという点が、共感を得ている理由と言えるでしょう。

 このことに対して、その分析が真剣なのは、消費につながり、つまりは、それが経済的なことに直結するからだと思う。

 そうであれば、冒頭の利他的であることが幸福感につながる、ということが、さらに掘り下げられ、利他的であることが最も消費行動に関係あるのがわかれば、利他的であることの意味も、変わってくると思う。

 利他的が、企業にとっても、利益につながることになるからだ。

ビル・ゲイツ

 例えば、ビル・ゲイツが自身の財団に寄付することも、もしかしたら、そうした精神的な充実感と関係あるのだろう。

世界が前向きな見方に飢えているこの時代に、ゲイツは前向きな未来を予想しようとしている。特に、ゲイツ財団にとって長年にわたって手ごわい分野である教育における、個人に合わせたデジタル学習の飛躍的な進歩については楽観的だ。

「これまで以上に希望をもっています。新しい数学の授業では、この分野で私たちができるインパクトの大きさが本格的に見え始めていますから」。トイレの普及やデジタル金融におけるインクルージョンなどの他の分野についても同様だ。

「私は多くのことについて楽観的にとらえています」とゲイツは言う。私たちは、資金拠出の加速が有意義な変化をもたらすことができるのか、これから目の当たりにしようとしている。

美容と健康

 こうしたビル・ゲイツのような行動に、「富裕層」と言われる人たちが続いてくれたら、それで社会は少しは変わるのかもしれないけれど、それでも、そうした変化が、豊かな層だけに限られてしまうかもしれない。

 だけど、もっと分かりやすい利益、例えば「仲間だけではなく、それこそ、通りすがりの他人に優しくする。もしくは言動も、他の人に対して力になるようなことをした方が、健康になり寿命が伸び、さらには肌のツヤなど明らかに美容にプラス」といったことが「科学的」に証明されれば、社会の変化が加速されるのではないだろうか。

 自分のためになることではないと、おそらくは、それほど広がることがない。

 だから、「他人に優しくする」など、利他的な言動が、健康と美容をもたらすことが本当に科学的に証明されれば、やっと生きやすい社会へ移行する準備ができるのではないか。

 とても無責任だと思うのだけど、自分では、その力がないので、その研究を、誰かがすすめてくれないのだろうか。




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