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『認知症ガイドブック』を読んで思った2=不平なんてあろうものか
この本(おとなの週刊現代)にある項目のひとつに、介護をする人の苦労談がいくつか紹介されています。
私の親は介護施設に入っています。
施設からは定期的に連絡が入りますが、3ヶ月に一度、ケアプランの書き換えがあり、そのつど、私たちの希望を尋ねてきます。
私はそのつど、思います。
「なんとありがたいことか」
それ(定期的に希望を聞かれること)って、当たり前なのでしょうか。
特段何も言うことはありません。むしろ施設内でトラブルを起こしていないかといつも気がかりなので。大なり小なり、絶対あるはずですが、言わないのです。
そもそも介護に携わっている方は、それだけで重労働(心身ともに)。そのうえ私たち健常者があれこれ言うなんて、お門違い・筋違いもいいところだと思うのです。
もちろん何らかの暴力行為があったら厳しく追及せざるを得ませんが。
私の近くに、自宅でひとり暮らしをしている90代の高齢男性がいます。
夏場に熱中症にかかってから外出ができなくなり、かなり言動行動があやふやになってきたようです。
大変なのは、ひとりだけの子どもです。60代で、週に何回かを往復2時間使ってやってきます。
このままだと、その家からぼや騒ぎを起こすか、そのお子さまが倒れてしまうかのどちらかです。そのお子さまが倒れてしまったら誰も介護する人がいなくなり、無理やり男性を引き摺って施設へ、となり、暴れまくって、それこそ施設の人が苦労してしまいます。
一度だけ、話を聞きました。別に私が何かの解決策を持っているわけではありませんので、自分の親の状況を話したりしただけです。それでも少し向こうの方の溜飲が下がったように見えました。
介護を「受けている人」ばかりに注目が集まりがちですが、「している人」への対策が急務なのではないか。包括支援センター、というのはそっちへの対策も含めて「包括」しているのだろうか。
それは施設で働いている人にも言えると思います。ただ、彼等にはまだ対価が支払われます。十分とは言えない対価だと思いますが。
家族には対価がありません。ただただ奉仕するだけ。親からたいした世話を受けていなかった場合は、その奉仕すら理不尽に感じるだけでしょう。
放置しているとすれば、これは問題。放置していいはずがない。
少し考えてしまいました。
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