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寝込む日と作り置き。

【行きつけの飲み屋はあっても、かかりつけの病院は無い】
そんな健康優良児の若者にとってワックチンの予約は大変な物だ。

色んな情報を集めて、ケータイで連打合戦をし、なんとか漕ぎつけたのが先月半ば。
そして先日、2度目の接種を終えた。
これでも同世代では早いほうだろう。

1度目の副反応的に、2度目の副反応がキツいことは予測できたので、打つ前に色々と用意ができた。
スポドリやアイスを買ったり、掃除を済ましたり、厚めの布団を出したり、作り置きを沢山こしらえたりね。

・作り置きって言っても色々あるよね

1度目の接種の時はこの浅漬けと、キャロットラペ、焼き浸し、きんぴら、茹で鶏、刻みネギ。をタッパーにいれて乗り切った。

2度目はもっとキツいと聞いていたので、今回は量と種類を増やした。
数日置いても美味しい副菜を、和洋中とバラエティーに富むように揃えた。

とりあえずコレがあれば数日は米と味噌汁でOK
余裕があれば肉か魚を焼いたり、卵掛けごはんにしたり…
みたいな感じのね。

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例えば、夜飯を作って置いておくだけなら簡単だが、数日置くとなると勝手が変わる。
日持ちや味の濃さ、変色、飽きないか、そんな事を考えて作る。

そんでもってメインはなるたけ作り置きしたくない。
保存や場所の問題もだけど、メインは人任せにしやすいのだ。

副菜の煮物よりも、干物を焼く方が簡単。
だから、今回の作り置きは副菜だらけ。

小鉢系もいれば、サラダ系もいるし、ちょっとメインよりの副菜もいる。
ってなわけで、今回は作り置き特集。


・茹で鶏

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前回と同じメンツであり、我が家の常備菜。
ナウい言い方をするならばサラダチキンってやつ。

我が家はそんなに常備菜ってのを作らないのだけど、鶏胸の茹でたのはかなりの頻度で作るし、保存している。
なにかと便利だし、和洋中と合うし、割くだけで食えるのでかなり楽。

茹でる汁には、野菜のヘタとか皮をいれると美味い。
生姜の皮とネギの根っことか、人参のヘタとかね。

今回は青大豆の茹で汁をガッツリ使った。
美味しいお出汁はそのままスープになる。

肉や魚が少ない時に重宝するお手軽なタンパク源。

今回は皮を別に使いたかったので茹でにしたけど、焼きもオススメ。
好みに合わせてやってみて。

ちなみに
鶏の茹で汁は、作った日のスープに。
鶏皮はピーマンの和え物に使った。

一度にまとめて作ると、使い分けで美味しく残さず使い切れる。

・青大豆と野菜の浅漬け

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こっちも前回こさえた俺にとってのベスト常備菜。
サラダ感覚で食べれる濃さにする事で、バクバク食える上に、サラダと違ってそこそこ保存が出来る。

豆を入れることで歯応えも楽しいし、季節の野菜を色々いれれる。
普段の食事でもかなり便利で、和食に合わせる野菜料理としては秀逸だと思う。

今回はキャベツ、キュウリ、人参、大根、と見慣れたメンバーに
白瓜、コリンキー、生姜スライス、カボス果汁、をいれた晩夏で初秋の味。

酸味は基本は酢がベースだけど、酢を半量にして梅酢や柑橘果汁を入れてあげるのも良い。
カボスは大正解だった。

一番でかいタッパーにどっさり、食べるときもどっさり。
とりあえずコレがあれば。


・たたきゴボウ

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日本の伝統的な作り置き、おせちのいつメン、たたきゴボウ。
今回はインゲンを合わせて、常食向きに。

叩いて割って切ったゴボウを下茹でし、濃いめの出汁で炊く。
インゲンを合わせて、たっぷりのすり胡麻をまとわせる。
シンプルながら飯のおかずになる滋味深い一品。

食物繊維の多い歯応え系の料理って作るのが少し手間だから、まとめて作って数日かけて食べるのが好き。

あと一品にあると安心する。


・ひじきの煮物

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言わずと知れた滋味な煮物。
普段はちょこんと小鉢ポジションにいることが多いんだけど、どっさり米に乗せるとメインにもなるんです。

不足しがちな栄養をバランス良く取れる上に、ほどよく米も進む、主役級の名脇役。


今回は保存重視で少しだけ濃いめにこさえた。
具は干し椎茸、ちくわ、人参、大豆、油揚げ、芽ヒジキ、生姜。
砂糖と醤油の甘辛い系は作り置きの王道ですね。

鞍掛豆の茹で汁って黒くって使いづらいけど、ヒジキに使うなら目立たないし美味しくってベストかも。

これはまとめて作り置きだけじゃなくて、小分けして冷凍してお弁当にってのも便利。
きんぴら、ヒジキ、切り干し大根、高野豆腐、は困ったときに作りがち。


・鞍掛豆入りはりはり漬け

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太めの割干し大根、昆布、唐辛子を、熱々の漬け汁にいれ、冷めたら固く茹でた鞍掛豆(クラカケマメ)をいれる。
一晩は漬けると染みて美味い。

元来は干した大根がメインだけど、今回は豆をたっぷり。

うめ~~~~!!
ご飯とか冷奴に乗せるの最高。

味付けはめんつゆとお酢を1:1。
唐辛子も入れたので保存は今回のメンツで最強。
ゴリゴリした歯応えと、豆のホクホク感がたまらん。

豆の種類は鞍掛豆や青大豆や黒千石豆みたいな、固めに茹でると美味い種類がオススメ。
枝豆でも!!


・キノコソテー

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和のおかずばっかじゃ飽きるかなと思い、洋物を少し。
ニンニクとローズマリーの香りを移したキノコソテー。

エリンギ、しめじ、椎茸、エノキタケ、をジックリ焼く。
キノコを焼くときはなるたけ触らないのが鉄則。
しっかり焼き目をつけて、旨味を濃縮させる。

味付けは塩と胡椒とバジルを少し。
こういうテイストの作り置きもいい。

作り置きってどうしても濃くなりがちだけど、水分を飛ばしつつ焼いてるから味は薄め。
コレと茹で鶏をパンに挟めば充分なごちそう。


・ピーマンの鶏皮和え

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いわゆる無限ピーマン的な?
茹で鶏で余った鶏皮はこういうのに使うのが最適だと思う。

茹でたピーマンを細切りして、ゴマ油と塩コショウと鶏ガラスープの素で和える。
鶏皮はガスバーナーで炙って香ばしくしてから合わせた。

少しだけ粉末和出汁を混ぜると、和食にも合う味になる。
しっかり胡椒をきかせると美味い。

鶏皮が無い時はツナ缶でも、なんなら無くても全然OK

コレを卵がゆに合わせるの好きです。。。


・作り置きを作った日の食卓

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作り置きをこさえたのは、注射の前日。
この日のメニューは

カツオの塩漬け
ナスの照り焼き
たたきゴボウ
ヒジキの煮物
青大豆と野菜の漬物
エノキとオクラのスープ
鞍掛豆まぜ玄米

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カツオは塩をまぶしてキッチンペーパーで包んで一日。
旨味が濃縮してねっとり仕上がる。
尾側半分は生で、頭側半分は炙って味付けはゴマ油とカボス。
うんまいのよ~~!!

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そう、今回の作り置きは色んな種類を作ったから、一度に全種を食べないで、その日のメインに合わせてセレクトするのが良い。
和食ならこんなメンツが良い。


・翌日の晩の食卓

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昼過ぎに打ってもらい、夕方に帰宅。
水分をたんまりと取って、とっととシャワーを浴びて、晩飯をこさえる。

肉を焼こうと思っていたが、父親から晩飯いらないと連絡があったり、想像以上に腕が痛かったりして路線変更。
無理せんとこう。


お湯を沸かしウインナーを茹で、そのお湯で味噌汁。具はお麩とワカメ。
冷奴には割いた茹で鶏とはりはり漬け。
ごはんは卵掛けごはんに。
後は作り置きを盛り込む。

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俺の中にいる井の頭五郎が「なんだかすごいことになっちゃったな~」と、ぼやく。
どれがメインか分からんけど、充分すぎるごちそう。

ほとんど行った事は無いけど、ホテルの朝食バイキングみたいだ。
それにしては食い過ぎか…


真ん中のミョウガは前に漬けておいた甘酢漬け。
こういう時に酸っぱいのあると味を〆てくれる。

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副反応かわからないけど、打ってからなにかと腹が減る。
いつもの1.2倍くらい食べてる気がする。
う~~む。食欲の秋が来ただけかな。。。


・更に翌日の食卓

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う~~~キツい~~~~
熱が出てきて、身体が痛くって、、、けど腹は減る。
ので、卵粥。

俺は粥の中でも卵粥が特に好き。
鶏の出汁で食べる粥っていいよね。

今回は、茹でたときちょっと余った鞍掛豆を混ぜて。
具はネギと生姜、茹で鶏を割いて具に。
粥にいれる卵は少し紹興酒を混ぜてふわっと仕上げる。
腹が減りすぎてて二杯食べた。


その後、更に副反応がキツくなって、写真を撮る余裕が無かった…
けど、普通に食べました。
昼はちゃんぽん、夜は肉。
土曜日、家族が家にいてくれて助かった。

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この写真しか残ってない…

なんにしても、副菜が重宝した。
食欲はあるのに料理できない状態で、何も無かったらキッツいな~

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夜中に腹が減りすぎて目覚めて食べたアイスが美味かった。
粒あんと、抹茶シャーベットと、バニラアイス。

熱あるときのアイスってなんでこんなに美味いんだろうかね。
クーリッシュのバニラ味も最高に染みた。


・次の朝、復活!!

元気になった!!
時間の経過で元気になったのか、頭痛すぎて飲んだ薬が効いたのか分からんけど、すっきり元気になった。


腕は赤く腫れはじめたけど、他はいつも通り。
あとは腹が減りまくる位かな。

腹が減りすぎて、夜明け前に目覚めてパンとチーズを食べた。
そんでもう一眠りしたら、もうスッキリ!
身体がキツいときは食って寝るのが一番やな。

カリオストロの城の時のルパンもそうやって元気になってたしね。

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んで、元気になったから久しぶりに料理を!!
といっても簡単な物だが。

つけ麺とチャーハン。

茹で鶏と浅漬けはここでも登場。
チャーハンには余ってた鞍掛豆を混ぜたら美味しかった。
鞍掛豆、お気に入りです。


・作り置き副菜(ほぼ)完食!

作り置きを作って四日目の夜、作り置きの副菜ほぼほぼ食べ終わり!!

あとは茹で鶏とはりはり漬けだけ。

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復活した日の晩飯は俺にとっての基本形。
ご飯と味噌汁と焼き魚。

サバの塩焼き
がんもどきとサツマイモの煮物
2種の冷奴
オクラとミョウガの味噌汁
玄米ごはん

作り置き4種
(浅漬け、ヒジキ、ごぼう、はりはり漬け)

やっぱこのスタイルの食事が好き。大好きだ。

今の俺にとっての究極の献立はこういう形なのかもなぁ。

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お月見にはちょいと早いけど、サツマイモが綺麗に炊けた。
冷凍のがんもどきだけど、銀杏入りで秋を感じる。

ほっこりぽっくり。
元気になったし、月を見ながら純米酒でも飲みてえな。


・秋の訪れ

を少し感じている。
いまだに近所を歩くくらいしか無いけど、2回目を打てたから二週間くらいしたら少しは安心できるのかな。

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秋は食べたい物が沢山ある。
キノコ、栗、芋、秋刀魚、鮭、ブドウ、梨、、、

あぁ、新米の季節でもあるじゃんか。
〆に美味しいお米をだしてくれる飲み屋、最近いけて無かったけどそろそろいけるかな~
行きたいな、会いたいな。

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外食どころか、外出する事がかなり減った。
かなり気が緩んでいる人も見かけるけど、もういちいち目くじらを立てる気も無い。

俺は自分の命と、大事な大事な味覚を守るために耐えた。
そう思う。そう思いたい。
世界から1年や2年遅れてても良いさ、それより味覚が大事。

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この自粛期間でできなくなった事もたくさんあるけど、むしろ良かった事もたくさんある。

家庭料理に強くなったし、新しい楽しみも増えたし、読みたかった本もたくさん読めた。
下とかスマホを見て歩くのが減った気がする。

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しばらくお墓参りにいけてないけど、そろそろお彼岸。
来年の春にはいけるかな。

会いたい人も行きたい場所もたっくさん。

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お月見の季節でもある。
日本酒好きな友人達と、月でも眺めながら外で飲みたいなぁ~
穏やかな風を感じるとそう思う。

どの季節もなんだか満喫できた気がしなくって名残惜しい。
例年そんな色々してなかったんだけど、どうも記憶が美化されてるよーな。


・おわりに

ま、なにはともあれ俺は元気で良かった。
健康第一。味覚も大事。

自分で言うのもなんだけど、今回の作り置きはけっこう自信作だから、書き残せてよかった。
まぁたいしたレシピじゃ無いけど。

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美味しい音楽が詰まったCDを買った。
【究極のポップスは究極の献立】だってね。
わかるような、わからないような。

なにはなくとも名曲揃いのEPです。

我が良き友よ、おかえり
見えないジョッキで乾杯だ
立ち止まるのも人生さ
楽しいショーが始まるよ


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見えないジョッキで乾杯だ!!

おしまい。

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マツダミキヲ 料理人
最後まで読んでいただきありがとうございます。 どこまでも美味しい料理の為に使わせてもらいます。 リクエストあればぜひ!

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